ユダヤ人を救った動物園 ~アントニーナが愛した命~ 評価と感想/ワルシャワ動物園の実話です

ユダヤ人を救った動物園 評価と感想
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ただでは転ばなかったジャビンスキ夫妻の物語 ☆4.5点

ダイアン・アッカーマンが2007年に上梓したノンフィクション『ユダヤ人を救った動物園 ヤンとアントニーナの物語』を原作とした映画で、監督はニキ・カーロ、主演はジェシカ・チャステイン、共演にダニエル・ブリュール

予告編

12月公開『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』予告編

映画データ

ユダヤ人を救った動物園 ~アントニーナが愛した命~ (2017) - シネマトゥデイ
ダイアン・アッカーマンのノンフィクションを映画化したドラマ。第2次世界大戦下のポーランドを舞台に、ナチスドイツに迫害されるユダヤ人たちを、経営する動物園にかくまった夫婦の姿を映す。
ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命|映画情報のぴあ映画生活
『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』は2017年の映画。『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』に対するみんなの評価やクチコミ情報、映画館の上映スケジュール、フォトギャラリーや動画クリップなどを紹介しています。

本作は2017年12月15日(金)公開で全国52館での公開です。

スター・ウォーズ/最後のジェダイ』と公開日同じですね(笑)

今後も順次公開されて最終的には78館での公開となるようです。

映画館で予告編は見たこと無くて、ジェシカ・チャステイン主演というくらいの知識で観に行きました。

監督はニキ・カーロ
ニュージーランド出身の女性監督さんのようで初めましてです。
ネットフリックスで「赤毛のアン」を基にした『アンという名の少女』というドラマシリーズの第1話を監督されてるようです。

Anne with an E | Netflix Official Site
A plucky orphan whose passions run deep finds an unlikely home with a spinster and her soft-spoken bachelor brother. Based on "Anne of Green Gables."

主演はジェシカ・チャステイン
近作は『インターステラー』『オデッセイ』『女神の見えざる手』を観てます。

共演にダニエル・ブリュール
近作は『ラッシュ/プライドと友情』『誰よりも狙われた男』『天使が消えた街』『二ツ星の料理人』『ヒトラーへの285枚の葉書』を観てます。

他に共演と配役は以下の通りです。

アントニーナ・ジャビンスキ: ジェシカ・チャステイン
ヤン・ジャビンスキ: ヨハン・ヘルデンベルグ
ルッツ・ヘック: ダニエル・ブリュール
イエズビク: マイケル・マケルハットン

あらすじ

1939年、ポーランド・ワルシャワ。ヤンとアントニーナ夫妻は、当時ヨーロッパ最大の規模を誇るワルシャワ動物園を営んでいた。アントニーナの日課は、毎朝、園内を自転車で巡り動物たちに声をかけること。時には動物たちのお産を手伝うほど、献身的な愛を注いでいた。
しかしその年の秋、ドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発。
動物園の存続も危うくなる中、アントニーナはヒトラー直属の動物学者・ヘックから「あなたの動物を一緒に救おう」という言葉と共に、希少動物を預かりたいと申し出を受ける。寄り添うような言葉に心を許したアントニーナだったが、ヤンはその不可解な提案に不信感を募らせていた。
ヤンの予感はまさに的中し、数日後、立場を一転したヘックは「上官の命令だ」という理由をつけて、園内の動物たちを撃ち殺すなど残虐な行為に出る。
一方でユダヤ人の多くは次々とゲットー(ユダヤ人強制居住区)へ連行されていく。その状況を見かねた夫のヤンはアントニーナに「この動物園を隠れ家にする」という驚くべき提案をする
ヤンの作戦は、動物園をドイツ兵の食料となる豚を飼育する「養豚場」として機能させ、その餌となる生ごみをゲットーからトラックで運ぶ際に、ユダヤ人たちを紛れ込ますというものだった。人も動物も、生きとし生けるものへ深い愛情を注ぐアントニーナはすぐさまその言葉を受け入れた。連れ出された彼らは、動物園の地下の檻に匿われ、温かい食事に癒され、身を隠すことが出来た。しかし、ドイツ兵は園内に常に駐在しているため、いつ命が狙われてもおかしくない。アントニーナの弾くピアノの音色が「隠れて」「静かに」といった合図となり、一瞬たりとも油断は許されなかった。
さらにヤンが地下活動で家を不在にすることが続き、アントニーナの不安は日々大きく募る。それでも、ひとり”隠れ家“を守り抜き、ひるむことなく果敢に立ち向かっていくのだが—。

公式サイトより引用)

ネタバレ感想

予告編は全く見てなくて内容も知らずに観たので面白かったですね。

内容は「かわいそうなぞう」+『シンドラーのリスト』+『杉原千畝』といった感じでしょうか。

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杉原千畝 スギハラチウネ
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そしてダニエル・ブリュールは『ヒトラーへの285枚の葉書』と同じようなナチスドイツの中間管理職の役柄でした。

アントニーナはムツゴロウさんみたいな感じで、物凄い動物使いなんです。
まだドイツがポーランドに侵攻してくる前、園内にある自宅でパーティーを開いてるんですけど、象の出産時に赤ちゃん象の鼻が絡まってしまい動かなくなってしまいます。
主任飼育員のイエズビクに呼ばれてアントニーナが行くと親象は興奮してて檻の中に入るのは危険なんですけど、アントニーナは親象を落ち着かせて赤ちゃん象を救出します。
このときパーティーに出席していたドイツ人動物学者のヘックにも手伝ってもらっていて、ヘックはアントニーナの美貌と動物愛に人妻ですけど淡い恋心を抱きます。

1939年9月1日、ナチスドイツによるポーランド侵攻が始まると動物園もドイツ軍の占領下になります。
ヘックは軍服を着て現れ、アントニーナに動物園は閉鎖されることになると告げます。

アントニーナとヤンのジャビンスキ夫妻のユダヤ人の友人たちも次々にワルシャワ・ゲットーに隔離されますが、マグダという友人女性だけ匿うことに成功します。
日中はドイツ軍が駐留してるので地下室で大人しくしてもらって、夜ドイツ軍がいなくなるとリビングに上がってくる生活です。

ヘックは希少動物だけドイツの動物園で引き取る提案をアントニーナします。
他に選択肢のないアントニーナはすがる思いでヘックの提案を受けますが、夫のヤンはアントニーナが相談しないで勝手に決めたことがやや気に入りません。
ヤンは日中、ちょくちょく外出するのですが、どうもレジスタンス運動に参加してるようなんですね。

希少動物をドイツに運んだヘックは、事前通告無しに動物園を訪れると残った動物を次々とドイツ軍が銃殺していくのでした。

動物がいなくなった動物園でヤンはアントニーナに驚くべき提案をします。
動物園をユダヤ人を逃がす中継地点にしようと言うのです。
具体的には駐留するドイツ軍にたんぱく質を供給するため、養豚場を運営し、豚のエサはワルシャワ・ゲットーから出る生ごみで賄うというもので、生ごみ回収時に生ごみの中にユダヤ人を紛れ込ませて動物園まで運び、行く当てのある人たちにはレジスタンスが偽造した査証で逃がし、行く当てのない人たちは動物園の地下で匿うというものでした。

ただそれにはアントニーナがヘックに信頼されて気に入られている、ということを利用しなければなりません。
夫ヤンの立場としてはアントニーナに頼みづらいですが、アントニーナはやると言います。

早速、アントニーナはヘックに動物園を養豚場にする提案をします。
するとドイツ軍もその計画に賛成し、養豚場にすることが決まります。
またヘックはこの提案のおかげで、自身が研究するバイソンの先祖の絶滅種オーロックスを繁殖させる研究も動物園で出来るようになります。

計画は順調に進み、行く当てのある人物はアントニーナが髪を染めてあげて別人にして送り出します。
行く当てのない人物は地下に匿い、アントニーナの弾くピアノで危険と安全を知らせます。
ただ夫のヤンはレジスタンス活動で不在がちで、日中突然訪ねてくるヘックにいつバレるかと一人ひやひやするアントニーナです。

ある時は、ヘックが訪ねてきて送り出す際、匿ってるユダヤ人の幼い兄弟がじゃれ合って声を上げてしまい、気づかれそうになったのでしなだれかかって(色仕掛けで)誤魔化したアントニーナでした。

ある日ヘックは、バイソンの雌が発情したので交配を手伝ってくれとアントニーナに言ってきます。
アントニーナとヘックでバイソンの交配をしてると、たまたま帰ってきていたヤンがそれを見ていて2人の仲を妬きます。
ヤンはアントニーナに「あそこまでする必要があるのか?」と言いますが、アントニーナは「日中一人でいるのは私で、いつも心細く怖い思いをしてる」と言います。
ただヤンもレジスタンス活動してるので、「外ではもっと酷いことが起きてる」と言い、コルチャック先生が強制収容所送りの列車に乗り込むところなども目撃してるのでした。

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ただこの2人は夫のヤンがごめんとなって夜のベッドで交配すると仲直りし、第2子女児が誕生することになります。

レジスタンス運動が活発になり、ワルシャワをドイツ軍から取り戻すワルシャワ蜂起が起きるとヤンはその活動に身を投じ銃で首を撃たれて行方不明になります。

人づてにヤンが撃たれたことを聞いたアントニーナは、消息不明のヤンを探してくれるようヘックに頼みに行きますが、ドイツ軍もソ連が侵攻してきて撤退するところでした。

ヘックにヤンの消息を調べてくれるよう頼みますが、見返りはなんだ?と言われます。
アントニーナは自分を差し出すように白いブラウス姿になりますが、ヘックはその手には乗らないとばかりに何か隠してるなと言います。
アントニーナがシラを切るとヘックは覆い被さるように襲ってきます。
アントニーナがヘックを卑怯者呼ばわりすると、ヘックは何かに気づいたようでした。

アントニーナは急いで動物園に戻ると匿ってる人たちに急いで荷造させてトラックで逃がします。
しばらくするとヘックもやってきて地下室を調べますがもぬけの殻でした。
ただ逃げずに残っていたアントニーナの息子を地下道に見つけると追い詰めます。
それに気づいたアントニーナが追ってきたところ、息子を銃で脅しアントニーナを檻の中に閉じ込めます。
息子を檻の陰に連れて行くヘックに殺さないよう懇願しますが、銃声が響きます。
泣き崩れるアントニーナを尻目に帰っていくヘック。
なおもアントニーナは泣き崩れていましたが、息子は目の前に現れて殺されてないのでした。

翌年、戦争が終結し息子と娘を連れて動物園に戻ると、主任飼育員のイエズビクがいました。
匿ったユダヤ人の友人たちも戻ってきました。
結局、ジャビンスキ夫妻が逃がした300人あまりのユダヤ人のうち、銃殺されたのが2人だけで他の人は皆無事でした。
残された人で動物園を再建してるとさらに1年後、死んだと思われたヤンが戻って来て映画は終わります。

 

映画は冒頭からたくさん動物が出てくるのでキャッチーで、まず可愛いですね。

まだドイツが侵攻してくる前、ジャビンスキ夫妻の寝室でワルシャワは危険だから逃げた方がいいと夫のヤンが言うんですが、この頃からヤンは情報を掴んでるんでしょうね。

ちなみにこのシーンでなぜかジェシカ・チャステインのおっぱいがチラッ、チラッと2回見えます。
この辺は女性監督だからか変に隠したりしないでいいですね。

実話ベースということですが、ヘックの恋心の辺りはフィクションでしょうが、このちょっと三角関係があったことで物語としては面白く観れました。
嫉妬するところも、くどくならない程度に切り上げてたのでよかったです。

夫の行動がレジスタンス運動だと分からないと理解しづらいと思いますが、それが分かると物語がスッと入ってきます。

オスカー・シンドラー杉原千畝のように、今まで知られなかった事実が知られるのはいいですね。

動物は救えなかったけど、タダでは転ばず、ユダヤ人を救ったジャビンスキ夫妻は偉大だと思います。

鑑賞データ

TOHOシネマズみゆき座 1か月フリーパスポート 0円
2017年 214作品目 累計228300円 1作品単価1067円

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