急ぎ足でやや分かり辛い場面も ☆3.5点
『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の原作者デボラ・モガーが1999年に発表した小説「チューリップ熱」の映画化。
17世紀のオランダを舞台にチューリップ・バブルに翻弄される人々を、同時代に生まれたオランダの画家のフェルメール的世界観で描いた作品。
監督はジャスティン・チャドウィック、主演にアリシア・ヴィキャンデル、共演にデイン・デーハン、クリストフ・ヴァルツ
予告編
映画データ
本作は2018年10月6日(土)公開で、全国22館での公開です。
今後順次公開されて、最終的には56館での公開となるようです。
東京でも4館での上映なので予告編を見たことが無く、公開されるのも知らなかったんですが、いつものようにヤフー映画の公開カレンダーを眺めてたらアリシア・ヴィキャンデル主演でR15+だったので何だろう?と思って観に行った次第です。
予備知識も全く無く、原作も未読での鑑賞です。
監督はジャスティン・チャドウィック
初めましての監督さんでイギリス人だそうです。
子供の頃から子役として活動しているようで、2008年40歳の時に『ブーリン家の姉妹』で長編映画監督デビューを飾ったようです。
本作で長編監督は4作目で、前作は2013年の『マンデラ 自由への長い道』です。
主演はアリシア・ヴィキャンデル
近作は『コードネーム U.N.C.L.E.』『リリーのすべて』『エクス・マキナ』『二ツ星の料理人』『光をくれた人』『トゥームレイダー ファースト・ミッション』を観てます。
共演にデイン・デーハン
近作は『デビルズ・ノット』『聖杯たちの騎士』『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』を観てます。
共演にクリストフ・ヴァルツ
近作は『007 スペクター』『ダウンサイズ』を観てます。
共演にジャック・オコンネル
近作は『不屈の男 アンブロークン』『マネーモンスター』を観てます。
共演にジュディ・デンチ
近作は『007 スペクター』『オリエント急行殺人事件』を観てます。
共演にトム・ホランダー
近作は『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』を観てます。
共演にカーラ・デルヴィーニュ
近作は『天使が消えた街』『スーサイド・スクワッド』『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』を観てます。
他に共演と配役は以下の通りです。
ソフィア・サンツフォールト: アリシア・ヴィキャンデル
ヤン・ファン・ロース: デイン・デハーン
コルネリス・サンツフォールト:クリストフ・ヴァルツ
マリア: ホリデイ・グレインジャー
ウィレム・ブロック: ジャック・オコンネル
修道院長: ジュディ・デンチ
ソルフ医師: トム・ホランダー
マテウス: マシュー・モリソン
アナジェ: カーラ・デルヴィーニュ
ヘリット: ザック・ガリフィアナキス
ヨハン: ケビン・マクキッド
ニコラス: ダグラス・ホッジ
ミセス・オーバーヴァルト: ジョアンナ・スキャンラン
あらすじ
17世紀のオランダ・アムステルダム。遥か東の国から来た珍しく美しい花―チューリップ―を、人々は我を忘れて手に入れようとした。民衆は大枚はたいてチューリップへの投機に熱中し、球根の値段は上がり続けた。
その中でも特に高価なのが、希少な縞模様のチューリップ。それを人々は“ブレイカー(色割れ)”と呼んだ。この神々しく、真紅の縞模様が入った白い花が、人々の運命を変えていくことになる―。孤児として聖ウルスラ修道院で育った美しい少女、ソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)。彼女は成人し、富豪で有力者である商人、コルネリス・サンツフォールト(クリストフ・ヴァルツ)に嫁ぐこととなる。しかしながら、いつまでたっても子どもを授からないソフィアとの生活にコルネリスは焦りを感じる。また、子どもが出来ないソフィアは、ソルフ医師(トム・ホランダー)に助けを求めるが、彼はいつも真面目に診察してくれず、はぐらかすばかり。一方、サンツフォールト家の女中、マリア(ホリデイ・グレインジャー)は、魚売りのウィレム(ジャック・オコンネル)に恋をし、日々の逢瀬に幸せを感じていた。
日々の気晴らしとして、コルネリスは絵画商人マテウス(マシュー・モリソン)に頼み、ソフィアとの肖像画を描いてもらうことを思いつく。そのマテウスが紹介したのが、将来を嘱望されている若手画家、ヤン・ファン・ロース(デイン・デーハン)であった。階段から降りてくるソフィアの姿を見た瞬間、恋に落ちたヤン。彼の横柄な態度に最初は嫌悪感を抱いていたソフィアだったが、絵を通じて向き合う時間の中で、徐々に彼に惹かれるようになっていく。時を同じくして、魚売りのウィレムは、愛するマリアとの結婚の為、一攫千金をかけてチューリップ売買の世界に飛び込み、球根の所有権証明書を手に入れる。それは一般的な白いチューリップの証明書のはずだった…。
ウィレムはチューリップの証明書への署名をもらうため、所有者であるウルスラ修道院の修道院長(ジュディ・デンチ)の元を訪れるが、修道院に咲いていた花の中には、白と真紅のブレイカーが1輪咲いていた。“マリア提督”と名付けられた奇跡の球根の証明書を入手し幸せを手に入れたはずのウィレムだったが、ヤンとの逢瀬を続けるソフィアの姿をマリアだと勘違いし、傷心のなか酒場で財布を盗まれてしまう。恋人も財産も失ったウィレムは、そのままアムステルダムから姿を消すのであった。
愛するウィレムを失ったマリアは、失意の中で自分が彼との子どもを授かったことをソフィアに告白するが、これを聞いたソフィアは、ある計画を思いつく。それは、マリアの子を自分の子どもだと夫に信じ込ませる計画であった。一見無謀とも思えるこの計画は、ヤンやソルフ医師を巻き込み、人々の人生を大きく動かすことになる。
妊娠の発覚により妻と夜を共に過ごせなくなったコルネリスは、仕事という嘘をつきユトレヒトの女に会いに数週間家を留守にする。この間幸せな日々を送るソフィアとヤンであったが、ソフィアを幸せにするためにどうしてもお金が必要なヤンは、チューリップの球根を盗みにウルスラ修道院へもぐり込むが、捕まってしまう。球根を諦めきれず自らチューリップ売買に乗り出していくヤンであったが、その結末は―。
チューリップへの熱と、愛する人への想いが交わる中、それぞれの人生が交錯していく。(公式サイトhttp://tulip-movie.com/about.htmlより引用)
ネタバレ感想
公式サイトのあらすじが詳しいんで、あと補足的にずらずら書きます。
ソフィアの夫になるコルネリスは香辛料の輸入で成功した新興成金で、妻に先立たれたため親子ほど年の離れたソフィアを後妻に迎えます。
前妻との間に生まれた長男は幼くして亡くなり、第2子出産時に母子共に亡くしたコルネリスは跡継ぎが欲しいんで子作りに励みます(このときはまだアリシア・ヴィキャンデルちゃんのおっぱいは出ません)がソフィアに妊娠の兆しは見えません。
なのでソフィアは婦人科医のソルフ医師に相談するんですが、ソルフ医師は「じゃあ、試しに自分が」と言ってやろうとするんでこの映画ちょっとヘンなんですが(笑)そこはビシッとソフィアは拒否ります。
またこの頃、金持ちの道楽として自画像を描いてもらうのが流行ってたので、コルネリスはソフィアと共に自画像を描いてもらうようになりヤンと知り合います。
ヤンはまだ若く無名ながらも芸術家らしく尊大に振る舞いますが、そんな生意気さをコルネリスの方がまず気に入ります。
ソフィアの方がヤンの横柄な態度や自分を見る目が気になって、ヤンのモデルをやりたくないとコルネリスに言うのですが、結局コルネリスになだめられてモデルを続けることになります。
サンツフォールト家の夕食には毎晩、魚料理が続くのでコルネリスは冗談ぽく「恋人が魚売りなのか?」と女中のマリアに言いますが、実際にマリアはイケメンの魚売りのウィレムと付き合っていて、配達の度に台所の陰に隠れてヤッていました。
ウィレムは魚売りの仕事でコツコツとお金を貯めるとマリアと結婚の約束をします。
また、早く自分たちの家を手に入れたかったウィレムは、この頃一般庶民が熱狂していたチューリップ投機に手を出します。
ヤンに対して当初は反発していたソフィアでしたが、頻繁にモデルを務めるうちにヤンの人となりを知って惹かれていきます。
ソフィアは想いが抑えきれなくなるとヤンの家に向かいますが、そのときヤンもソフィアの元へ向かっていて入れ違いになります。
しかし後日、改めてソフィアがヤンの家に行くと、その日のうちに激しく愛し合い(ここでアリシア・ヴィキャンデルちゃんのおっぱいが出ます)2人は結ばれます。
その後はソフィアはコルネリスの目を盗んで頻繁にヤンの家に会いに行きますが、人目に付かないようにマリアのマントコートを羽織って出かけたことから悲劇は始まります。
チューリップの球根を買ったウィレムは証明書に署名をもらうために、チューリップを栽培しているウルスラ修道院に向かいますが、偶然にもウィレムが買った球根がブレイカーでした。
ウィレムはその球根を“マリア提督”と名付けると、その喜びをいち早く知らせようと深夜にマリアの元へ向かい窓際の花瓶にブレイカーを一輪挿して帰ります。
翌朝目覚めたマリアはブレイカーの一輪挿しに気付くと、勝手口の呼び鈴の音が聞こえ、ウィレムが魚を売りに来たと思いますが、その日来たのは別の魚売りでした。
その頃ウィレムは酒場兼投機所でブレイカーの権利を売っていて、元手が何十倍にもなって返ってきました。
念願のマリアと住む家も買えると喜ぶと、現金を持ってマリアの元へ向かいますが、ヤンの家に向かうソフィアをマリアと勘違いしてしまいます。
ウィレムはマリアと勘違いしたソフィアを尾行するとヤンの家で抱き合う姿を目撃してしまい、意気消沈して投機所兼酒場に向かいます。
ウィレムがヤケ酒をあおっているとアナジェという売春婦が近づいてきます。
アナジェは酒場兼投機所に入り浸ってて投機で稼いだ男をチェックしていました。
アナジェはウィレムと踊り出すと、その隙に財布をスッて逃げてしまいます。
ウィレムはスラれたことにすぐ気づき、女の名前を叫びながら追おうとしますが、「ウチの妹にいちゃもんをつけるのか」と言う兄とその仲間が出てきてボコボコにされます。
そしてウィレムはそのままマグロ漁船か毛ガニ漁船のようなものに乗せられ帰ってこれなくなるのでした。
マリアはウィレムが姿を消すと捨てられたと思いますが、それと同時に妊娠が判明します。
マリアは雇い主とはいえ仲の良かったソフィアに相談しますが、サンツフォールト家にすがるしかなかったマリアは追い出されるの危惧して、ソフィアがヤンと浮気しているのに気付いてると言って脅します。
するとソフィアは脅されたからという訳ではないですが、いい方法があると言ってマリアに計画を話します。
それはソフィアが妊娠したしたことにしてコルネリスの目を欺くといったものでした。
子供が出来ないコルネリスを喜ばせるのと同時に、生まれた子を女中としてではありますがマリアがそばに居て育てられる一挙両得を狙った計画でした。
ソフィアはお調子者のソルフ医師も計画に巻き込むと、「ソフィアの妊娠中は性行為できません」とコルネリスに言い渡すので、ヤンに心を奪われているソフィアにとっても得になります。
おまけにソフィアと夜を過ごせなくなったコルネリスはユトレヒトに住む愛人に頻繁に会いに行くようになったので、ソフィアもヤンと多くの時間を過ごせるようになるのでした。
ヤンもソフィアと多くの時間を過ごせるようになると2人の将来を思い描くようになり、その為にはお金が必要とチューリップ投機に手を出すようになります。
しかし元手が無かったヤンは、アル中の友人ヘリットとウルスラ修道院に球根を盗みに入ります。
この犯罪はあっさりと失敗し捕まりますが修道院長になぜか許されると、その後ヤンは頻繁に修道院に顔を出し畑仕事などを手伝うようになります。
いつしか修道院長にも気に入られ球根を分けてもらうと、それはマリア提督でした(この辺のやりとりは映画観ててもいまいちよく分からず)
そうこうしているうちにマリアは臨月となり出産を迎えます。
マリアが急に破水して産気づくとソフィアは上手く誤魔化してコルネリスにソルフ医師を呼びに行かせ、ソルフ医師が到着するとコルネリスを部屋から締め出して出産にあたります。
ソルフ医師は迫真の演技で部屋から出てくると、心配そうに部屋の外で待つコルネリスに「難産で母体が危ない」と言います。
2度目の出産で母子共に亡くしてるコルネリスは「子を亡くしてもソフィアは救って欲しい」と言います。
しかしコルネリスが会えたのは、出産したばかりのマリアが女中としてソフィアの子のふりをして抱く赤ちゃんの方でした。
ソルフ医師はソフィアは出産時の合併症で亡くなったとコルネリスに言います。
コルネリスはソフィアの遺体に会わせて欲しいと言いますが、ソルフ医師はソフィアは伝染病も併発していて、部屋を封鎖して遺体もすぐに運び出して消毒しなければならないと言うのでした。
ここまでくるとソフィアの計画が明らかになって、多くの人が関わっているのが分かります。
まず部屋に棺が運ばれると死んだフリをしたソフィアが生きたまま棺に入れられ蓋をされ船で運ばれます。
そしてソルフ医師に協力する家に運ばれると棺の蓋を外されソフィアは外に出ます。
ソフィアの計画は死んだフリをしてコルネリスを欺き、ヤンと共に暮らすことでした。
しかしソフィアは棺から出ると、自分がとんでもないことをしたことに気づきます。
コルネリスの元へ戻って謝罪すると言うソフィアに協力者はそんなことをしたら全てが水の泡になると言って説得しますが、ソフィアはコルネリスの元へ戻ります。
その頃ヤンは手に入れたマリア提督の権利を酒場兼投機所で売ろうとしていましたがチューリップ・バブル崩壊はもう目前に迫っていました。
マリア提督は最初、なかなか値を付けずにいましたが立会人の口上で値がつくとたちまち高値が付き、ヤンはギリギリで売り抜けることが出来ます。
あとは意気揚々と家に帰り、ソフィアと落ち合ってマリア提督の権利を現金化するだけでしたが、ヤンが家に着くと借金取りが大勢押し寄せていました。
ヤンはチューリップ投機や今回の計画であっちこっちから借金をしていました。
借金取りたちは口々に金を返せと言うと、ヤンは得意気にマリア提督の売買証明書を見せ「金ならある」と言います。
すると借金取りたちは「すぐにここで返せ」と言いますが、現金化するには球根の現物が必要でそれはまだウルスラ修道院に預けたままでした。
ヤンは「いますぐ取ってくるから待ってろ」と言いますが、借金取りたちは「そのまま逃げる気だろ」と言って信用しません。
仕方なくヤンはアル中の友人ヘリットに「絶対に酒を飲まずにまっすぐ帰ってくるんだぞ」と念を押して取りに行かせます。
一方ソフィアはコルネリスの家に戻ると窓の外から中の様子を窺います。
するとそこにはソフィアを失った悲しみに暮れながらも我が子を愛おしそうに抱くコルネリスの姿がありました。
その姿を見たソフィアは「もうここにも戻れない」と悟ると、着ていたマントを桟橋から海に捨て、一人どこかへ旅立って行くのでした。
ウルスラ修道院で球根を受け取ったヘリットは急いでヤンの元へ戻ろうとしますが、酒場のある広場を通りかかると呼びかける女の声や広場の喧騒に飲み込まれそうになりますが、グッと耐えます。
しかし太った男が裸でロバに乗せられいじめられてるのを見ると、いじめてる奴らに殴りかかり酒場の人々から拍手喝采を浴び酒を勧められると、ヘリットは豪快に飲み干してしまいます。
しびれを切らしたヤンの元に酒に酔ったヘリットがようやく戻ってきます。
ヤンは「球根は?」と聞くと、ヘリットが「食っちまった」と答えます。
ヤンのバブルがはじけた瞬間でした。
呆れた借金取りたちが帰ると、協力者たちがやってきてヤンはソフィアの顛末を知ります。
また、マントが海から見つかったことで、ヤンはソフィアが海に身を投げたと思うのでした。
マリアは当初の計画通りコルネリスの元で女中として暮らし、コルネリスに見つからないように我が子に母乳も与えて育てることが出来、不幸の中にも幸せを感じています。
すると勝手口を叩く音がし、扉を開けると立っていたのはウィレムでした。
ウィレムに捨てられたと思っていたマリアは泣きじゃくりながら罵声を浴びせますが、ウィレムは事の顛末を話し始めます。
するとその騒ぎに気付いたコルネリスも台所のそばに行き聞き耳を立てます。
マリアはウィレムの話を聞くとお互いが誤解していたことが分かり、自身に起きた顛末を語ります。
そしてそれを聞いていたコルネリスは全ての真実を知るのでした。
コルネリスは書斎に入ってペンを取るとマリアに手紙を書きます。
コルネリスはそもそも若いソフィアを金で買ったことが間違いだったと反省し、マリアにも辛い思いをさせたと謝罪の言葉が書かれていました。
そしてマリアには屋敷と家財道具の一切合切を譲り、ウィレムと子供を育てて欲しいと書かれてありました。
そして自身はインドで暮らすと旅立って行くのでした。
数年後。
チューリップ・バブルは跡形もなく終わり、ヤンは画家としてウルスラ修道院の天井壁画を描いてます。
するとその下に修道院長に引き連れられて修道女の一団が通り、その中の1人が壁画を描いてるヤンを見つめてきます。
その修道女はソフィアでした。
この物語はマリアの回顧形式で語られ、ソフィアとヤンのこの後はどうなったか分からないと語られると、他にも子供が生まれ大家族で食卓を囲むマリアを映して映画は終わります。
本作は冒頭のチューリップ・バブルの説明からマリアのナレーションで始まっているのですが、それに気づくのは最後で、終わってみるとマリアが主人公の気もする作品です。
マリアを演じるホリデイ・グレインジャーは初めましての女優さんですが、ウィレムとのベッドシーンではおっぱい出しちゃったりもしてて、結構、見せ場がある印象でした。
それに比べると今年公開された『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』でデイン・デーハンとW主演を務めていたカーラ・デルヴィーニュが、その他大勢の一人みたいな役で、あれっ?と思いました。
アリシア・ヴィキャンデルも今年は『トゥームレイダー ファースト・ミッション』という大作で単独主演を務めるまでになったのに、『リリーのすべて』や『エクス・マキナ』の頃みたいに脱ぎっぷりがよくて何でだろう?と思いました。
調べてみたらアメリカでは2017年9月1日(金)公開と1年以上前の作品で、元々は2015年11月公開予定がどんどん延期されたようで、撮影自体は2014年中には終わってたみたいなんで、そもそもが2~3年前の作品だと考えると「なるほどな」と思いました。
それからオープニングロゴで久しぶりにワインスタイン・カンパニーのロゴを見た気がする(勘違いかも)のですが、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラが問題になったのが2017年10月頃からなので、アメリカではその直前の公開だったことになります。
日本での配給のファントム・フィルムのYouTubeチャンネルにレッドバンドトレーラーがあって、それにはワインスタイン・カンパニーのロゴが出てたので貼っておきますが、それより予告編でアリシア・ヴィキャンデルのおっぱいが出ちゃってるんで驚きました(笑)
ただ予告編が過激で放送禁止になって話題になったわりにヒットせず、アメリカでの興収は240万ドル程度で、次に多いのがドイツの200万ドルで、世界興収を併せても830万ドル程度しかいかず、2500万ドルと推測される製作費は大幅赤字になったと思われます。
ロッテントマトの評価もトマトメーター9%、オーディエンススコア44%と散々な結果になってます。
ただ日本での評価は各レビューサイトを見ても概ね3.5点程度でそれほど悪くないと思います。
自分の評価もほぼ同じくらいで、後半急ぎ足で分かり辛いどころや投機場(投機所)のシステムが分かり辛かったところ、チューリップを栽培している修道院はえらい儲かってたんじゃないか?という疑問点を除けば、フェルメールの絵画のような映像などは中々よかったと思います。
またフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」を思わせる、ポスターにもなってるアリシア・ヴィキャンデルの雰囲気もよくて可愛かったですね。
ところで本作を観て、そういえば『バブルと寝た女たち』って映画あったのを思い出しました。
主演の立河宜子さん、寿引退したのは覚えてましたが、その後離婚されてエステティシャンになると、現在は御自身のサロンを渋谷で経営されてるのを知りました。
本作とは全く関係無い感想でした(笑)
鑑賞データ
新宿バルト9 夕方割 1300円
2018年 159作品目 累計139100円 1作品単価875円
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