フィフティ・シェイズ・フリード 評価と感想/バカップル完結編

フィフティ・シェイズ・フリード 評価と感想

3作全て映画館で観た自分を褒めてあげたい ☆2.5点

イギリス人主婦E・L・ジェイムズによるネット官能小説「フィフティ・シェイズ」3部作の映画化の3作目で最終作。
監督は2作目から引き続きジェームズ・フォーリー、主演は1作目から通してダコタ・ジョンソンとジェイミー・ドーナン

予告編

映画データ

http://cinema.pia.co.jp/title/174408/

本作は2018年10月5日(金)公開で、全国6館での公開です。
今後順次公開されて、最終的には25館くらいでの公開となるようです。
配給はユニバーサル、日本では東宝東和です。

1作目のヘッド館がTOHOシネマズ日劇、2作目のヘッド館がTOHOシネマズ六本木ヒルズと変遷してきて、本作のヘッド館がTOHOシネマズシャンテだったので、シャンテに行ったときに予告編は目にしてました。

前2作とも映画館で観てるので、意地で観に行ってきました。

監督はジェームズ・フォーリー
監督作は前作の『フィフティ・シェイズ・ダーカー』しか見たことありません。
他の監督作に『コンフィデンス』とかがあります。

主演にダコタ・ジョンソン
近作は『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』『ブラック・スキャンダル』『フィフティ・シェイズ・ダーカー』を観てます。

主演にジェイミー・ドーナン
近作は『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』『フィフティ・シェイズ・ダーカー』『ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦』『ルイの9番目の人生』を観てます。

他に共演と配役は以下の通りです。

アナスタシア・スティール: ダコタ・ジョンソン
クリスチャン・グレイ: ジェイミー・ドーナン
ジャック・ハイド: エリック・ジョンソン
ケイト・キャヴァナー: エロイーズ・マンフォード
ミア・グレイ: リタ・オラ
エリオット・グレイ: ルーク・グライムス
ホセ・ロドリゲス: ビクター・ラサック
テイラー: マックス・マーティーニ
レイ: カラム・キース・レニー
ジェリー・ローチ: ブルース・アルトマン
ジア・マッテオ: アリエル・ケベル
ロス・ベイリー: ロビン・リー
ソーヤー: ブラント・ドーハティ
エレナ・リンカーン: キム・ベイシンガー
Dr.グレース・トレヴェリアン・グレイ: マーシャ・ゲイ・ハーデン
ジョン・リンカーン: ゲイリー・ハドソン
ボイス・フォックス: タイラー・ホークリン

あらすじ

アナ(ダコタ・ジョンソン)とクリスチャン(ジェイミー・ドーナン)は、数々の困難を乗り越えながらも、ようやく待望の新婚生活を迎え、幸せな日々を過ごしていた。しかし、過去のある出来事がきっかけで、命を脅かされるような事件に巻き込まれることになる。その事件には、過去にアナが勤めていた出版社で彼女の上司であったジャック・ハイド(エリック・ジョンソン)が関わっていたのだ。当時、アナを誘惑しようとしていたジャックに激怒したクリスチャンは、その出版社を買収、ジャックを首にしていた。ジャックにとっては、その逆恨みもさることながら、クリスチャンが自らの幼少時の宿命的なライバルであり、自分とは対照的に社会的成功も愛する人も手に入れていることに強烈な嫉妬を募らせていたのだった。仕事も失くし落ちぶれたジャックは、クリスチャンとアナの幸せを邪魔しようとあの手この手で二人に襲い掛かってくる…。それに立ち向かう二人が下す、「最後」の決断とは…?

(公式サイトhttps://fiftyshadesmovie.jp/より引用)

ネタバレ感想

上の方でもリンクしてますが、あらためて1作目と2作目の感想を貼っておきます。

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思えば1作目の『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』は2015年2月13日(金)に世界一斉公開という華々しいスタートを切り、日本でも324館規模で公開されたんですけど、初週週末動員ランキング5位スタートで、最終興収も4億5600万円と華々しくコケました。

そして2作目の『フィフティ・シェイズ・ダーカー』はアメリカ公開から4か月遅れで、公開館数も50館未満くらいに減ったと思うんですけど、日本での最終興収は4000万円くらいだったみたいです。

こうなると3作目の本作はDVDスルーになりそうな気もするんですが、配給も意地があるのでしょう、アメリカ公開から遅れること8か月、公開館数も1作目の1/10以下だと思うんですが、無事公開となりました。

ただ世界的にはそこそこヒットしてて

1作目がアメリカ1億6600万ドル、世界興収5億7100万ドル
2作目がアメリカ1億1400万ドル、世界興収3億7700万ドル
3作目がアメリカ1億ドル、世界興収3億7100万ドル

となってます。

特に、ブラジル、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、イギリスあたりはどの作品も1千万ドル以上超えてて、フランスなんかは『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』と同じくらい、ドイツなんかは倍以上いってるんで(笑)、何が当たるか分からないもんです。

自分は初週のTOHOシネマズ六本木ヒルズで観たんですが、2作目のダーカーと同じ7番スクリーンのTCXが割り当てられてて笑っちゃったんですが、何であの一番広いトコ割り当ててるんでしょうかね。

たぶん、観客数は2作目と同じくらいで定員523人のところ30~40人くらいだったんですけど、「そこまで一緒かい!」と可笑しくなってしまいました。

肝心の内容の方ですが、1作目も2作目も映画館で観たっきりで見返してないので、だいぶ忘れちゃいましたが、自分の2作目の感想で「3作目はジャックによる復讐とエレナ(キム・ベイシンガー)による横やりがメインの話になるでしょうが」と書いてましたが、エレナは全く出てこなくて、全編ジャックによる復讐がメインでした。

あ、あと本作は前作と一緒に撮影されてるそうです。

前作のラストでプロポーズされ、本作の冒頭でめでたく結婚したアナとクリスチャンは新婚旅行に出かけます。
ヌーディストビーチにいるんでアナは水着のブラ外して休もうとするんですけど、他の男に見られたくないのとセレブ妻になったんでパパラッチが狙ってるかもしれないと言って、クリスチャンはブラを取らせません。
ソフトSMばっかりやっているクリスチャンには露出フェチの気はないようでシリーズ最後まで通して甘ちゃんでした。

そんな感じで呑気に新婚旅行してると、前作でクビにされたジャックがクリスチャンの会社のデータサーバー室に侵入して爆弾を仕掛けて爆発させます。
クリスチャンの元に部下から送られてきた防犯カメラの映像にはジャックが映ってて、アナとクリスチャンは何で?ってなります。

なんかジャックは前作のあと、アナとクリスチャンに嫌がらせしたかどで警察に逮捕されて拘留されてたのですが、保釈申請が通ってしまい自由の身になってしまったという設定らしいです。
たぶん前作のプロポーズから本作の結婚式までの間の出来事なんでしょうけど、ジャックは前作のラストでクリスチャンの家族の写真を見て何か気づいたシーンで終わってたので、この辺は分かり辛かったです。

新婚旅行を終えて戻ってくると、ジャックは行方をくらましたとのことで、クリスチャンはアナにボディーガードを付けます。
それから料理なんかもしてくれるお手伝いさんも雇っていて、自分で料理してクリスチャンに食べさせたかったアナは少しがっかりしますが、初日はお手伝いさんを帰してアナが料理して食べさせます。

そして翌日からアナは会社に出勤すると、前作で編集長だったジャックがクビになったあと代理で務めていた編集長でしたが、正式に編集長に任命されます。
秘書から、新しい苗字の「編集長アナスタシア・グレイ」という名刺やメールアドレスを渡されますが、仕事は旧姓のアナスタシア・スティールで通すと言うと、またクリスチャンと軽く揉めます。

アナはキャリアウーマン気取ってますけど、実際はクリスチャンが出版社を買収したから編集長になれただけで、どこに大学卒業して数年で目立った業績も無く編集長になれる世界があるのかと小一時間問い詰めたくなりますが、バカップルだからもうどうでもいいですね。

それでバカップルは今度は古いお屋敷を買ってリフォームして住居にすることにします。
クリスチャンのビジネスパートナーである美人建築家のジア・マッテオが設計を手掛けることになるのですが、打ち合わせの際クリスチャンに馴れ馴れしく、アナスタシアのことを下に見て、軽々しく「アナ」と呼んでくるジアにキレたアナは、「グレイ夫人とお呼び」とマウンティングをかますのでした。

そしてお屋敷の下見後、アナの運転で高級スポーツカー(アウディR8)で帰宅しようとすると、何者かに尾けられカーチェイスになります。

アナの完璧なドラテクで尾行車を撒くと、興奮した2人は、真っ昼間から街中で停めた車の中でカーセックスをするのでした。

そのあとは相変わらずアナがクリスチャンの言うことを聞かないで、ボディーガードを撒いて親友のケイトと遊びに行ったりするので、その隙を突かれてジャックに自宅で待ち伏せされて連れ去られそうになったり、アナの妊娠が判明するもののクリスチャンはまだ父親になる覚悟が無かったりするので、相変わらずグダグダでギクシャクした関係が描かれます。

あとプレイの方では3作目にして初めて電動バイブ(日本のみたいのじゃなくて海外のスタイリッシュなやつ)が出てくるんですが、これもちょっと触れるか触れないかくらいでアナからレッド(限界突破で中止)が出るというヌルさでした。

ジャックはアナにテイラーという屈強なボディーガードが付いてるため、直接狙うのを諦めるとクリスチャンの妹のミアを誘拐して人質にし、アナに500万ドル要求して2時間以内に持ってくるように言います。

アナはジャックから誰にも言うなと脅されたため、クリスチャンにも告げず銀行に行って500万ドルを下ろそうとしますが、オレオレ詐欺を疑った機転を利かした銀行はクリスチャンに連絡します。

すると、ここのところ夫婦の関係が上手くいってなかったクリスチャンは、アナが離婚を考えてるのかと思いますが、希望通り500万ドルを渡すよう銀行員に言います。
そしてクリスチャンはアナに電話すると、離婚を考えてるのか聞きますが、アナは口を閉ざすばかりでした。

すると今度はクリスチャンの元にミアのボディーガードから連絡が入り、ミアの行方が分からないと報告を受けます。

ミアの行方不明、アナの500万ドルでピンときたクリスチャンは、アナが自宅でジャックに襲われて以降、アナには内緒で仕込んでいたGPSを作動させ、警察を引き連れアナの元に向かいます。

一方アナは、ジャックが指定した場所に着くと500万ドルを渡しますが、ジャックは今までの恨みつらみを述べます。
ジャックが前作の最後でクリスチャンの家族写真を見てたのは、自身がそこに収まってたかもしれなかったからでした。

ジャックとクリスチャンは幼い頃に同じ養護施設で育っていて、裕福なグレイ家の養子候補として最後の5人くらいまで残りましたが、最終的に貰われていったのがクリスチャンでした。

ジャックは自分が貰われていれば、クリスチャンと同じように成功しアナも手に入れることが出来たと言うと、キレてアナのお腹を蹴りアナは気を失いかけます。
しかし、警察を引き連れたクリスチャンがやってきて、アナとミアを無事救出しジャックは逮捕されるのでした。

病院で目を覚ましたアナはクリスチャンからお腹の子は無事だと伝えられ、父親になる決心がついたと言われると抱き合って涙を流して喜びます。

そして数年後、自宅の庭で息子と遊ぶクリスチャンとアナのお腹には第二子が宿っていて映画は終わるのでした。

 

うーん、まぁ、元々が『トワイライト』のファン・フィクション(二次創作小説)で、ハーレクイン的なものにエロスを追加したところ、予想外に主婦層にウケて「マミー・ポルノ」なるジャンルを生み出したわけですが、ストーリーとして帰結するところはハーレクインと全く同じになるんですよね。
万事めでたし、ハッピーエンド。
なので女性には満足度高いのかな?

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主婦を対象にした官能小説や映画、通称「マミーポルノ」が人気だという。2月17日放送の情報番組「ノンストップ!」
世界で1億部、元BBC局員が書いた大ベストセラー 日経エンタテインメント! - 日本経済新聞
映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』の原作「フィフティ・シェイズ」シリーズが、全世界で累計1億部(電子書籍を含む)を突破した。『ハリー・ポッター』シリーズが4億5000万部なことからも、そのすごさがうかがえる。現在、日本でも尻上がりに...

最初こそ、分厚い契約書を作って変態契約を結ぼうとしてましたが、終わってみればただの普通の人になっちゃったっていう話で、男である自分には物足りなかったです。
まぁ、それこそが最初からアナが望んでいたことなんですけどね。
変態の金持ちより、普通の金持ちの方がいいでしょうから。

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しかし、それにしてもホントつまらなかったなぁ。

ロッテントマト見てもトマトメータとオーディエンススコアは

『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』が25%と41%

『フィフティ・シェイズ・ダーカー』が11%と48%

『フィフティ・シェイズ・フリード』が12%と38%

でトマトメーターはものの見事に腐っていて、1作目なんかは2015年のゴールデンラズベリー賞で見事5冠を達成しています。

しかし、日本で3作とも映画館で観た人、どれくらいるんだろう?
2作目が興収4000万円なんでそれで計算すると2万人~3万人の間で2万5千人くらいという気がします。

でも映画はヒットしてしまえば勝ちですからね。
その意味でいうと映画は成功でした。

ただ『トワイライト』シリーズではクリステン・スチュワートとロバート・パティンソンがブレイクしましたが、本シリーズからはジェイミー・ドーナンはわりと他の映画にも出てるのでブレイクしそうですが、ダコタ・ジョンソンは次決まってるのリメイクの『サスペリア』だけで、日本では認知度上がらなそうですね。

まぁ、とにかく3作全てを映画館で観た自分を、自分で褒めてあげたいことに尽きる映画でした。

鑑賞データ

TOHOシネマズ六本木ヒルズ シネマイレージデイ 1400円
2018年 158作品目 累計137800円 1作品単価872円

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