なかなか良い作品ですよ ☆4.5点
予告編
映画データ
あらすじ
イギリス南西部コーンウォールに住む青年ティム(ドーナル・グリーソン)は、両親(ビル・ナイ リンゼイ・ダンカン)と妹(リディア・ウィルソン)、そして伯父(リチャード・コーデリー)の5人家族。
どんな天気でも、海辺でピクニックを、週末は野外映画上映を楽しむ。風変りだけど仲良し家族。しかし、自分に自信のないティムは年頃になっても彼女ができずにいた。
そして迎えた21歳の誕生日、一家に生まれた男たちにはタイムトラベル能力があることを父から知らされる。そんな能力に驚きつつも恋人ゲットのためにタイムトラベルを繰り返すようになるティム。弁護士を目指してロンドンへ移り住んでからは、チャーミングな女の子メアリー(レイチェル・マクアダムス)と出会い、恋に落ちる。
ところが、タイムトラベルが引き起こす不運によって、二人の出会いはなかったことに!なんとか彼女の愛を勝ち取り、その後もタイムトラベルを続けて人とは違う人生を送るティムだったが、やがて重大なことに気がついていく。どんな家族にも起こる不幸や波風は、あらゆる能力を使っても回避することは不可能なのだと。そして、迫られる人生最大の選択——。
(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
評判よさそうなので、ずーっと気になっていましたが、そろそろ終了しそうなので観て参りました。
今年に入ってからは『オール・ユー・ニード・イズ・キル』以来のタイムループ物。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』もそうですが、タイムトラベル物は安定してますよね。
本作は、代々一族の男子だけがタイムトラベルの能力をもつ家族の物語。
男子は21歳になると父親から秘密の能力を明かされます。普通のタイムトラベル物と違うのは過去にはいけるけど、未来にはいけないこと(現時点には戻れる)。
それから歴史を動かすような大きなことは出来ないこと。ごく私的なタイムトラベルです。
主人公は彼女がいなかったので、その能力を使って彼女を作ることを目指すという(目標がちっちゃい(笑))観客に寄ったストーリーです。
この映画導入からいいですよね。海沿いの風光明媚なところに暮らすちょっと変だけど仲の良い家族。明確な説明もなくなぜか一緒に暮らすおじさんとか、早々に仕事をリタイアしていつも家にいるお父さんとか。妹役のリディア・ウィルソンもキュートで可愛いですが、あとで大変なことに。
主人公はテレビゲームをリセットするみたいに、前半のうちはちょっと失敗するとすぐ過去に戻りますが、あちらが立てばこちらが立たずと、そう簡単にはうまくはいかない。
何回かやり直していくんですがある程度のところで妥協していく。
映画が後半に入り、無事結婚できて子供が生まれるとタイムトラベルの制約(子供が生まれる前に行っちゃうと、着床のタイミングが変わるとかで子供の性別とかが変わっちゃう)もあり、だんだんと過去に戻らなくなります。
そして大事なことに気付いていくんですね。
退屈でつまらないと思っていた何の変哲もない一日が、かけがえのない一日だと。
お父さんが早々にリタイアして日がな一日家にいるのは、主人公みたいに散々タイムトラベルをして、かけがえのない一日を悟ってるからなんですよね。
家族との時間を大切にし、そして自分の運命を受け入れる。
そういった寛容さがこの映画をほのぼのと温かいものにしていると思いました。
『ノッティングヒルの恋人』や『ブリジットジョーンズの日記』を脚本したリチャード・カーティス監督はこの映画が監督3作目ですが、本作で監督は引退だそうで。
なんかこれでスパッと辞めるところに監督のお人柄が表れてるなぁと。
派手さはないけど、じんわりと温かい気持ちにしてくれる良い映画で、おすすめです。
鑑賞データ
TOHOシネマズ六本木 シネマイレージデイ 1400円
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