国王陛下の苦悩を描く ☆3点
マーベル・シネマティック・ユニバースの第18弾で2016年の第13弾『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で初登場したブラックパンサーの初単独作品。
監督はライアン・クーグラー、主演はチャドウィック・ボーズマン、共演にマイケル・B・ジョーダン、ルピタ・ニョンゴ、フォレスト・ウィテカー
予告編
映画データ
本作は2018年3月1日(木)公開で、全国356館での公開です。
予告編は昨年からやってたんでよく目にしました。
4月27日公開の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の予告は最近、目にし始めたんでブラックパンサーのは結構前からやってる印象です。
監督はライアン・クーグラー
本作で長編監督3作目です。
長編デビュー作で2013年のサンダンス映画祭作品賞を受賞した『フルートベール駅で』は観てます。
2作目の『クリード チャンプを継ぐ男』は未見です。
主演はチャドウィック・ボーズマン
近作は『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『キング・オブ・エジプト』を観てます。
共演にマイケル・B・ジョーダン
近作は『フルートベール駅で』を観てます。
共演にルピタ・ニョンゴ
近作は『フライト・ゲーム』『ジャングル・ブック(声の出演)』『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を観てます。
共演にダナイ・グリラ
近作は『オール・アイズ・オン・ミー』を観てます。
共演にダニエル・カルーヤ
近作は『ボーダーライン』『ゲット・アウト』を観てます。
共演にフォレスト・ウィテカー
近作は『サウスポー』『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』『メッセージ』を観てます。
他に共演と配役は以下の通りです。
ティ・チャラ/ブラックパンサー: チャドウィック・ボーズマン
エリック・キルモンガー: マイケル・B・ジョーダン
ナキア: ルピタ・ニョンゴ
オコエ: ダナイ・グリラ
エヴェレット・ロス: マーティン・フリーマン
ウカビ: ダニエル・カルーヤ
シュリ: レティーシャ・ライト
エムバク: ウィンストン・デューク
ラモンダ: アンジェラ・バセット
ズリ: フォレスト・ウィテカー
ユリシーズ・クロウ: アンディ・サーキス
あらすじ
若き国王ティ・チャラ、またの名を漆黒のヒーロー<ブラックパンサー>。
2つの顔を持つ彼の使命は、祖国である超文明国家ワカンダの“秘密” ──“ヴィブラニウム”を守ること。
それは、世界を破壊するパワーを秘めた鉱石だった。
突然の父の死によって王位を継いだティ・チャラは、人類の未来をも脅かすこの国の“秘密”を守る使命を負う事に。
だが――「私に、使命が果たせるのか…?」
ミステリアスな新ヒーローが躍動する、ハイスピード・アクション・エンターテイメントが幕を開ける!(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
北米では2018年2月16日(金)に公開されるとオープニング興収が全米歴代5位と特大ヒットスタートとなった本作は、トマトメーター97%と批評家受けもよく、日本では興収と動員でドラえもんには負けましたが、レビューなんかを見ると評判もよくて、期待して観に行ったんですけど、あんまり面白くなくて途中眠くなってしまいました。
この現象は『スパイダーマン:ホームカミング』と『ドクター・ストレンジ』の時と同じ感じです…。
マーベル・シネマティック・ユニバースはフェイズ3は全部見てて、フェイズ2は少し、フェイズ1全く見てないですけど、星取表は以下の感じです。
フェイズ3
第17弾『マイティ・ソー バトルロイヤル』☆5点
第16弾『スパイダーマン:ホームカミング』☆3点
第15弾『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』☆5点
第14弾『ドクター・ストレンジ』☆3点
第13弾『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』☆4点
フェイズ2
第11弾『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』☆3点
第10弾『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』☆5点
自分の傾向を見ると単独作品は弱くて、大人数でわちゃわちゃしてる方がいいんですな。
そしてシリアスじゃくて、ふざけてる方がいいという結果です(笑)
なので本作は、見事にハマりませんでした(泣)
あらすじは、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で描かれたソコヴィア協定の署名式の爆破事件で国王である父・ティ・チャカを亡くした息子で王子であるティ・チャラが新たなワカンダの王として即位することになります。
ハーブを使った儀式で無事国王に即位すると、大英博物館に保管されているヴィブラニウム製の斧が盗まれたという連絡が入ります。
事件に武器商人ユリシーズ・クロウが関わっていると知ったティ・チャラは取引が行われる韓国・釜山に飛ぶと、CIA捜査官エヴェレット・ロスの協力を得てクロウを逮捕します。
しかし取り調べ中に現れた仲間のキルモンガーによってクロウは逃げてしまい、その際にナキアを庇ったロスが致命傷を負ってしまいます。
現代医学では治せないと悟ったティ・チャラはロスをワカンダに連れて行き治療します。
するとワカンダにキルモンガーが乗り込んできます。
キルモンガーの正体は前国王ティ・チャカの弟で1992年に死んだウンジョブ王の息子のウンジャダカでした。
しかもウンジョブはティ・チャカによって殺されたといい、王位継承権があると言います。
ウンジョブが死んだのはヴィブラニウムの取り扱いによる対立で、ヴィブラニウムをワカンダ国内だけで徹底的に秘密にするかわりに他国にも一切干渉しないという伝統的な政策をとるティ・チャカに対し、世界で苦しんでいるアフリカ同胞のためにも使うべきと考えたウンジョブがクロウを使ってワカンダから盗ませたことが原因でした。
1992年の事件現場にいたズリによってそのことが証明されると、王位を賭けてティ・チャラとキルモンガーは戦います。
キルモンガーはティ・チャラを滝に落として勝利すると、ハーブを使った儀式を経て国王となります。
しかしワカンダ王家とは独立した部族ジャバリ族のリーダー、エンバクによって助られたティ・チャラは生きていて、エンバクの協力を得て再びキルモンガーに挑むとティ・チャラが勝利します。
ティ・チャラは致命傷を負ったキルモンガーの傷を手当しようとしますが、キルモンガーは潔く死を選びます。
改めて国王となったティ・チャラは1992年の事件現場一帯の土地を買い上げると、ワカンダ初の国際支援センターの建設に着手して映画は終わります。
本作はティ・チャラが国王に復帰した最後の演説で「危機に陥った時、賢者は橋をかけ、愚者は壁を作る」っていう村上春樹氏のエルサレムスピーチみたいなことを話すので、言いたいことは分かります。
ライアン・クーグラー監督の『フルートベール駅で』も観てますし、最近ですと『デトロイト』も観てるんで黒人差別なんかも背景にあるのも分かります。
伝説のドラマ『ROOTS/ルーツ』からも影響を受けているでしょう。
というかマーベル・コミックでのブラックパンサーというキャラクターの発生そのものがブラックパンサー党とリンクして語られますし、キャプテン・アメリカなんかと並んで政治的にリンクさせやすいキャラクターだと思います。
ヒーローが国王ということもあり、余計に政治的になりやすくシリアスに話が進んでいくため、テンポのよいヒーローアクションというよりも、重厚な人間ドラマを見るというスタンスで臨まないとテンポが合わないかもしれません。
少なくとも私にはドラマ部分は冗長に感じられ、面白いか面白くないかで言えば、面白くありませんでした。
肝心のアクションも予告編の横転する車から飛び移るシーンが映像的にもMAXで、その後のアクションシーンは物足りなかったです。
と言いますか、昨年は後半から『ワンダーウーマン』『マイティ・ソー バトルロイヤル』『ジャスティス・リーグ』と観てるので、ブラックパンサー弱くないですかね?
なんか『スパイダーマン:ホームカミング』とどっこいどっこいな気がしました。
でもそのわりにはワカンダのヴィブラニウムによる繁栄ぶりはスターウォーズレベルですし、007のQばりのガジェットとか、ヒーローの強さと背景のバランスが取れてない気がしました。
ヴィブラニウム鉱石とユリシーズ・クロウの繋がりとかも『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』を見てないと分かり辛いですが、そもそものエイジ・オブ・ウルトロンが難しくて置いてけぼり状態だったので、本作の序盤も分かり辛く、眠かったのもあってあんまり頭に入ってきませんでしたね。
あと、ロスが助かったならズリも助かりそうな気がしますが、あのまま死んじゃったのでしょうかね?
なんかモヤっとします。
逆によかったのは韓国・釜山のロケでしょうか。
マフィアというか黒塗りの車が集結すると『アウトレイジ 最終章』になるんだな!と思いました(と思いましたがアウトレイジは済州島でした)
それからツイッターで知ったのですが、釜山の市場に出てきたおばちゃんが『ブレードランナー』の強力わかもとの芸者ガールだとか。
ブラックパンサーの韓国釜山のシーンで出てきた市場のおばちゃんは、なんとブレードランナーの巨大サイネージ広告通称「強力わかもと」の着物のお姉さんらしいよってあと200回は誰かに話していきたい。 pic.twitter.com/jA5HTL65ru
— めーそ (@robin_sage19) 2018年3月4日
あと、ワカンダの内紛はサウジアラビアみたいだなと思ったり
ラストのティ・チャラとキルモンガーの対決はタイガーマスクvsブラックタイガーみたいと思ったり
面白かったのはそういうところですかね。
鑑賞データ
新宿ピカデリー SMTメンバーズ60P無料鑑賞クーポン 0円
2018年 40作品目 累計29300円 1作品単価733円
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