特筆すべき点は特に無く、可もなく不可もなく ☆3点
1997年に発行されたスティーヴ・オルテン著「Meg: A Novel of Deep Terror」を原作とするアメリカ・中国合作映画。
150万年前に絶滅したとされる巨大サメ・メガロドンと海洋エキスパートチームとの戦いを描いた海洋パニックアクションスリラー。
監督はジョン・タートルトーブ、主演はジェイソン・ステイサム、共演はリー・ビンビン
予告編
映画データ
本作は2018年9月7日(金)公開で、全国284館での公開です。
アメリカのワーナー・ブラザースと中国の引力影視投資有限公司(グラヴィティ・ピクチャーズ)の制作です。
劇場では予告編を目にしなかった気がするんですけど、フリーパスポートがあったので観に行ってきました。
IMAX3D版と4D版も公開され、初週の週末興収では4D版の興収が20%弱を占めるなど高かったようですが、自分は通常の2D字幕版での鑑賞です。
監督はジョン・タートルトーブ
ニコラス・ケイジ主演の『ナショナル・トレジャー』シリーズの監督なんですけど、見たことありません。
監督作はうんと遡って、今年の平昌オリンピックで話題になった下町ボブスレー、ジャマイカ代表の『クール・ランニング』を見たことあります。
主演はジェイソン・ステイサム
近作は『ワイルド・スピード EURO MISSION』『ワイルド・スピード SKY MISSION』『ワイルド・スピード ICE BREAK』を観てます。
共演にリー・ビンビン
ファンじゃない方のビンビンさんでハリウッド出演作は『ドラゴン・キングダム』『バイオハザードV リトリビューション』『トランスフォーマー/ロストエイジ』などがありますが、どれも未見です。
この方は大丈夫なんでしょうかね?
あー、本作も元々はファンさんが出演する予定だったんですね。
それにしてもリー・ビンビンさん、1973年生まれの45歳なんですけどめちゃめちゃキレイでビックリしました。
30代にしか見えなかったです。
ハセキョーと杏さんを併せた感じでしょうか。
共演にルビー・ローズ
『トリプルX:再起動』でコードネームが「クリ勃起」だった方です。
近作は『バイオハザード:ザ・ファイナル』『ジョン・ウィック:チャプター2』を観てます。
共演にジェシカ・マクナミー
近作は『ラブド・ワンズ』『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』を観てます。
共演にマシ・オカ
「HEROES/ヒーローズ」のヤッターの方です。
他に共演と配役は以下の通りです。
ジョナス・テイラー: ジェイソン・ステイサム
スーイン・ジャン: リー・ビンビン
ジャック・モリス: レイン・ウィルソン
ジャックス・ハード: ルビー・ローズ
ミンウェイ・ジャン博士: ウィンストン・チャオ
ジェームズ・“マック”・マックライズ: クリフ・カーティス
メイイン・ジャン: ソフィア・ツァイ
DJ: ペイジ・ケネディ
ヘラー医師: ロバート・テイラー
ウォール: オラフル・ダッリ・オラフソン
ローリー: ジェシカ・マクナミー
トシ: マシ・オカ
ディアンジェロ: ロブ・キパ・ウィリアムズ
マークス: タワンダ・マニーモ
あらすじ
大陸から200キロ離れた海洋研究施設から、潜水した探査船が未知の海溝を発見。しかし、喜びもつかの間、船は未知の海域で消息を絶った。潜水レスキューのプロ、ジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)は、救助に向かった先で、生物学の常識を超えた“モンスター”=MEGと遭遇。しかし、その恐怖は単なる始まりに過ぎなかった。
船を破壊し、研究施設を壊滅させたMEGは、陽光まばゆいビーチをも恐怖に陥れようとしている。ジョナス率いる海洋エキスパート・チームは、この危機をどう乗り切るのか?人類は、果たしてこの脅威から逃げ切ることができるのか⁉
(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
アメリカでは2018年8月10日(金)公開で、2週連続1位だった『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』を抑えて首位デビューを飾り、なんとなくヒットしてるサメ映画だというのは知ってましたが、「なんで今更サメ映画なんだろう?」と思いました。
タイトルも「MEG ザ・モンスター(原題:The Meg)」でB級っぽい感じがしましたが、結構ヒットしてるんで、「これまでにないアイデアのサメ映画なのかな?」と思いましたが、観る前は中国資本が入っているのは知らなかったので、鑑賞し終わってみれば「金かけたジョーズ」でした。
実際、製作費は1億3千万ドル~1億7800万ドルかかってるようで、めちゃめちゃお金かかってる大作でした。
アメリカでは3週目に興収1億ドルを超えると7週目で1億4千万ドルくらいまでいってるようですが、中国も2018年8月10日(金)公開で累計興収1億5千万ドルを超えてます。
また世界興収では2018年9月7日(金)に『ジョーズ』の世界興収4億7065万ドルの記録を破り、サメ映画史上1位となっていて、5億ドルも超えています。
タイトルは「なんでMEGなんだろう?」と思いましたが、150万年前に絶滅した巨大サメのメガロドン(megalodon)からなんですね。
自分はサメといえば『ジョーズ』に出てきたホオジロザメしか知らなくて、このメガロドンは知らなかったんですが、過去に何回も映画になってるんですね(B級C級もいいところですが)
11月に発売されるこれなんて、完全に便乗だもんな(笑)
さて、本作のあらすじはウィキペディアが詳しいんでそちらをご覧ください。
また公式サイトにある冒頭映像では、フィリピン海溝で沈没した原子力潜水艦の乗務員の救助にあたるジョナスの様子が分かり、映画の雰囲気も掴めるんじゃないかと思います。
本筋の話は、この5年後になるんですが、一応この冒頭のメガロドンが伏線となってます。
中国・上海沖300kmに建設された海洋研究所「マナ・ワン」はIT長者だか投資長者のアメリカ人ジャック・モリスがオーナーで、中国人科学者のジャン博士の元、マリアナ海溝の調査を行っています。
博士らの研究によるとマリアナ海溝の最深部の更に下には硫化水素によるサーモクライン(水温が大きく違う水の層)があり、そこは通常の深海よりも水温がかなり高く、特殊な生態系が構築されていると考えられていましたが、実際に探査船を派遣すると見たこともない景色が広がり、深海のガラパゴス状態でした。
そしてそこで調査してると、お約束通りメガロドンが襲ってきて探査船が動かなくなってしまいます。
ジャン博士の娘で研究者のスーインはマナ・ワンでその様子をモニターしていましたが、周囲の制止も聞かず一人で救出に向かったので、ジャン博士はタイにいるジョナスに助けを求め、ジョナスもマリアナ海溝に向かいます。
ジョナスが探査船の場所に着くと、スーインの救命艇が巨大なイカの触手で締め付けられてるところでしたが、メガロドンはその巨大イカも食いちぎります。
ジョナスはスーインを含め、探査船のメンバーを助けますが、トシはみんなを助けるために自己犠牲を払い亡くなってしまいます。
マナ・ワンに戻ったメンバーたちは、メガロドンを含め、今後の調査をどうするか話し合いますが、ジョナスたちが急いでサーモクラインの層を通って戻った際に温かい海水の経路が作られ、冷たい深海を通れなかったメガロドンも浮上してしまいます。
メガロドンがマナ・ワンに現れたのに気づいたメンバーたちは、放っておくわけにはいかず、メガロドン退治に乗り出します。
マナ・ワンを船で出航したメンバーたちは、ジョナスがメガロドンに発信機を付けたり、スーインがシャークケージで囮になったりして、メガロドンに毒を仕込むことに成功すると、メガロドンはやがて息絶えます。
危機が去ったメンバーたちは、死んだメガロドンを回収して、船にぶら下げて意気揚々とマナ・ワンに帰ろうとすると、突然、もう一匹のメガロドンが襲ってくるのですが、これが冒頭のフィリピン海溝で原子力潜水艦に体当たりしていたメガロドンだと思われます。
ジョナスたちはこのメガロドンに船を転覆させられると、ジャン博士などの犠牲を払い、何とか発信機を付けることだけは成功し、命からがらマナ・ワンに戻ってきます。
ジャン博士をはじめメンバーの半数を失ったオーナーのモリスはマナ・ワンの閉鎖を決定すると、近隣諸国にメガロドンが現れたことを連絡し、翌日から船で順次マナ・ワンから撤退することを発表します。
しかし、元々が金の亡者であるモリスの話は嘘で、遺族などからの訴訟を恐れ、秘密裡に証拠隠滅を図ろうとします。
その日の夜に迎えに来たヘリコプターでマナ・ワンをあとにすると、ヘリコプターによる上空からの爆撃でメガロドンを殺しますが、確認しようと船に降り立つと、死んだと思われたメガロドンの肉はクジラの肉でした。
メガロドンに裏をかかれたモリスは丸飲みにされますが、この辺の感じは『ジュラシック・ワールド』の園長に近いものがあるなと思いました。
翌朝になるとジョナスたちはモリスの企みを知ることとなり、メガロドンの出現も周辺国に知らされてないのが分かります。
そしてメガロドンに取り付けられた発信機を見ると、中国の三亜湾のビーチに向かっていることが分かります。
うーん、この感じは43年経って『ジョーズ』が中国に上陸したのを実感します。
船で三亜湾に向かったジョナスたちは、クジラの音声でメガロドンをおびき寄せると、最終決戦となります。
ジョナスは死闘の末、メガロドンに傷を負わせると、血の匂いを嗅ぎつけた無数のサメがメガロドンに群がり、メガロドンは絶命するのですが、最後は『ジャスティス・リーグ』に恐怖して味方のパラデーモンに襲われたステッペンウルフみたいだなと思いました。
そしてメガロドンとの戦いを通して、いい雰囲気になっていたジョナスとスーインは、『スピード』のキアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックみたいな感じになって映画は終わります。
えーと、まぁ基本的には『ジョーズ』と『ジュラシック・ワールド』を中華版にアップデートした感じでストーリー的には目新しさは感じず、可もなく不可もなくってところだと思います。
ただ、本来ならB級テイストになるところが、お金かかってる分、映像面は迫力あって観れますし、政治的な要素も無いので、デートに最適なポップコーンムービーだと思います。
鑑賞データ
TOHOシネマズ日比谷 1か月フリーパスポート 0円
2018年 145作品目 累計125100円 1作品単価863円
コメント
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