ローガン・ラッキー 評価と感想/欲張りすぎない、引き際が大事

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疲弊したアメリカ社会に放つ、鼠小僧的痛快義賊物語 ☆4点

映画監督を引退していたスティーヴン・ソダーバーグが正体不明の脚本家レベッカ・ブラントの初脚本に魅せられ復帰したクライム・コメディ。
主演はチャニング・テイタム、共演にアダム・ドライヴァーとダニエル・クレイグ

予告編

映画データ

(シネマトゥデイ)

映画『ローガン・ラッキー』の作品情報:『トラフィック』や『オーシャンズ』シリーズなどのスティーヴン・ソダーバーグ監督がメガホンを取ったクライムムービー。カーレース「NASCAR」の売上金強奪をもくろむ兄弟と爆破のプロフェッショナルの姿を追う。
(ぴあ映画生活)
『ローガン・ラッキー』は2017年の映画。『ローガン・ラッキー』に対するみんなの評価やクチコミ情報、映画館の上映スケジュール、フォトギャラリーや動画クリップなどを紹介しています。
本作は2017年11月18日(土)公開で全国305館での公開です。

結構、上映館数多くて意外な気がしたんですが、『オーシャンズ11』があるからですかね?
オーシャンズシリーズ見てないんですけど、『オーシャンズ11』が70億円、『オーシャンズ12』が36億円、『オーシャンズ13』32億円と日本でもかなりヒットしてたんですね。

監督はスティーヴン・ソダーバーグ
映画監督は引退してたんですけど、テレビシリーズなんかは演出してました。
『サイド・エフェクト』のときの感想に、気が向いたらたまに撮ればと書いたんですけど、そんな感じになりました。

ヒッチコックテイスト ☆4点 予告編映画データヒッチコックばりの懐かしい感じの巻き込まれ型サスペンスです。 ...
Netflixとかが出てきて4年前とは劇場映画を取り巻く状況も変わってきて、テレビ映画作品とか配信作品とか劇場作品とかシームレスになってるので、今後も監督していくんだと思います。

主演はチャニング・テイタム
近作は『サイド・エフェクト』『フォックスキャッチャー』『マジック・マイク XXL』『ヘイトフル・エイト』『ヘイル、シーザー!』『レゴバットマン ザ・ムービー(声の出演)』を観てます。

共演はアダム・ドライヴァー
近作は『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』『ヤング・アダルト・ニューヨーク』『沈黙 -サイレンス-』『パターソン』を観てます。

共演はダニエル・クレイグ
近作は『007 スペクター』を観てます。

他に共演と配役は以下の通りです。

ジミー・ローガン: チャニング・テイタム
クライド・ローガン: アダム・ドライヴァー
メリー・ローガン: ライリー・キーオ
サディ・ローガン: ファラ・マッケンジー
ボビー・ジョー: ケイティ・ホームズ
マックス・チルブレイン: セス・マクファーレン
シルヴィア・ハリソン: キャサリン・ウォーターストン
ウォーデン・バーンズ: ドワイト・ヨーカム
デイトン・ホワイト: セバスチャン・スタン
アール: チャールズ・ハルフォード
サム・バング: ブライアン・グリーソン
フィッシュ・バング: ジャック・クエイド
サラ・グレイソン: ヒラリー・スワンク
ジョー・バング: ダニエル・クレイグ

あらすじ

足が不自由で仕事を失い、家族にも逃げられ失意の人生を送る炭鉱夫ジミー・ローガンにはある企みがあった。それは、まもなく開催される全米最大のモーターカーイベントNASCARのレース中に大金を盗み出すという<前代未聞の強奪計画>―。早速、戦争で片腕を失った元軍人で冴えないバーテンダーの弟クライドと、美容師でカーマニアの妹メリーを仲間に加えたジミーだったが、ツキに見放されてきたローガン一家だけでは頼りがない。そこで、この大胆な犯行を成功させるため、爆破のプロで現在服役中の変人ジョー・バングに協力を仰ぐ。彼を脱獄させてレース場の金庫を爆破した後、看守が彼の不在に気づかないうちに刑務所に戻すという作戦だ。レース当日、ローガン一味は、何百万ドルもの売上金を運ぶ気送管設備があるサーキットの地下に侵入。全米犯罪史上最も驚くべき強盗事件は成功したかのように見えた…しかしFBI捜査官の執念深い捜査の手がすぐそこまで迫っていた――

公式サイトより引用)

ネタバレ感想

ローガン兄弟はあくまで善良な一般市民なので、強奪計画に至る動機が唐突で短絡的に感じられ、序盤もテンポが悪いと思ったのですが、中盤は以降は面白くなってきて、ちょっと感動したりもするので頑張って観るといいと思います。

ローガン家の兄のジミーは大学時代はアメフトのスター選手でNFLも夢じゃなかったんですけど、足を故障してその夢は断たれ、現在は現場作業員をしてます。
妻との間には一人娘がいるんですが離婚して、妻は二人の男の子の子連れの金持ちと再婚して親権も取られてます。
あと歌手のジョン・デンバーが好きです。

ジミーはシャーロット・モーター・スピードウェイの地下で現場作業員をしてたんですが、足の障害が未申告だったことから解雇されてしまいます。本社の人曰く余分な保険料がかかるからと。

娘を遊びに連れてってあげる約束も1日勘違いしてて、元妻に呆れられると、来月には隣の州に引っ越すと言われ、楽しみな月1の娘との面会も難しくなります。

ジミーの弟のクライドはイラクに2度従軍して左手を失っていて、現在はバーテンダーをしてます。
テレビ通販の有名社長マックスが客として訪れると、クライドの障害をバカにして、居合わせたジミーが怒り喧嘩になります。
クライドはその隙にマックスの派手な車を酒瓶を火炎瓶にして燃やします。

マックスが車の炎上に気付いて店の外に出てくると、ジミーも出てきて「カリフラワー」と叫びます。
それはローガン兄弟が子供の頃から悪戯をするときの合言葉で、翌日ジミーはクライドに強奪計画を話します。

強奪計画はジミーがシャーロット・モーター・スピードウェイの現場作業中に知った、レース場の各売店の売上金が気送管(エアシューター)で一カ所の金庫に集められてることで、改装工事中の現在は気送管が壁で覆われてなく剝き出しの状態でチャンスがあることでした。

クライドはジミーが足を故障したり、自分が腕を失ったのはローガン家の呪い(アンラッキー)だと思ってるので、計画には乗り気ではありませんが、ジミーが計画を遂行するための十箇条を話すと納得します。

2人はまず計画には爆破のプロが必要と考え、服役中のジョー・バングに会いに行きます。
囚人なのでどうするんだろ?と思いますが、おいおい分かります。
ジョーは二人の弟、サムとフィッシュを仲間に加えろというのでローガン兄弟は会いに行きます。
弟二人は物凄く頭が悪そうでしたが、犯罪は倫理に反すると言って協力を拒むのでジミーは、「妹のメリーが昔レース場で働いてたときにセクハラにあってその復讐だ」ともっともらしい理由を付けます。
5週間後のモーターショーのようなイベントで関係者しか来場しないというと納得します。

まず、クライドは車でガソリンスタンドの売店に突っ込むと軽犯罪で逮捕され禁錮90日を言い渡されるとジョーと同じ刑務所に収監されます。

ジミーは、金庫係の女性に誕生日でもないのにケーキを送りつけると、その女性は職場の皆で分けて食べます。
帝銀事件みたいに毒とか睡眠薬でも入ってるのかな?と思いましたが、そうではなくて、その女性の車に当て逃げするとケーキを食べてる最中に警備員に呼び出され、その対処をしてるうちに業務終了時間になってしまい、金庫内にケーキを残すことに成功します。

次に気送管から色分けしたゴキブリを放つとケーキにゴキブリが群がり、翌日出勤した社員が驚いてゴキブリ駆除の業者を呼びます。
駆除業者に扮したバング兄弟は金庫内を歩測し、辿り着いたゴキブリの色でどの気送管が金庫に繋がってるかが分かります。

ここまでは順調な計画でしたが、レース場の工事が予定より早く終了するため、計画を1週間前倒しにするのですが、その日は年で一番のビッグイベント、コカ・コーラ600の開催日でした。

決行当日、ジョーは囚人仲間に暴動騒ぎを起こしてもらうとクライドと共に脱走します。
ローガン兄弟の妹メリーが下調べしておいた刑務所の出入り業者のトラックに隠れると、ドライバーが立ち寄る休憩場所まで行き、そこからはカーマニアのメリーの運転で、ジミーの妻の再婚相手から勝手に拝借した車でレース場へ向かいます。

バング兄弟はレース場の電気施設を爆破して売店でクレジット決済を出来ないようにして、通常より現金が多く集まるようにします。

現場作業員に扮したローガン兄弟とジョーが集まると、いざ爆発となりますが、ジョーが用意した爆弾はレジ袋にグミや染み抜き材を入れただけの拍子抜けするものでした。

てっきり金庫を爆破するためにダイナマイトなどを用意すると思っていたジミーはジョーに食ってかかると、ジョーは「ブレイキング・バッド」のウォルターみたいに化学式の説明を始めます。

強奪方法は金庫内の気送管の弁を破壊して、紙幣を直接吸い上げるものでした。

爆発の際の煙が気送管を通って各売店に流れたため警備員が駆け付けたり、吸い上げる時に誤ってクライドの義手も機械に吸い上げてしまったり、レース場を後にする際にドライバーのスポンサーであるマックスにクライドが出くわしてしまったりとトラブルが起きますが、強奪は成功します。

ジョーとクライドはメリーの運転で消防署まで行くと、暴動によるボヤ騒ぎに乗じて刑務所内に戻りアリバイを完璧にします。

ジミーはゴミ袋に入れた現金を積んだピックアップトラックで、その日行われている娘の歌の発表会に向かいます。
発表会が終わると、なぜかガソリンスタンドの駐車場に車を放置して、通りかかったトラックに自宅まで送ってもらうのでした。

翌日、レース場での売上強奪事件はニュースになっていましたが、それと同時に匿名の電話で放置されたトラックの荷台から売上金が発見されたことも報じられています。

事件にはFBIが動き出してサラ・グレイソンが捜査にあたります。
マックスの証言から、クライドとジョーが容疑者に浮かび上がりますが、暴動を隠蔽しようとする刑務所長によってアリバイが成立してしまいます。
また、事件前にローガン兄弟がジョーに面会に来てたことも突き止めますが、疑わしきは罰せずで推定無罪なのでした。

レース場にしても、当日はクレジット決済が停止したため、正確な売店の売上金額が不明で、損害も保険金によって賄われており実質被害はゼロでした。

5か月経ってジョーが出所してくると、クライドのバーに向かいます。
ジョーはクライドに「兄貴はどうしてる?」と聞きますが、クライドは出所後はジミーと話して無く分からないと答えます。
ジョーはクライドにジミーに会ったら、「なぜ金を返したのか?」聞いてくれと言い自宅に帰ります。

ジョーが自宅で起き掛けにコーヒーを飲んでると、玄関に人が来た気配がします。
外に出るとスコップが置いてあり、庭に掘られたあとがありました。
ジョーが掘り返すと、そこにはゴミ袋に入れられた紙幣が入っていて、この物語の種明かしが始まります。

ローガン兄弟はこの計画にあと1人、作業員仲間でバーの常連のアールを仲間にしていました。
ジミーは建設作業場内でバング兄弟がターレーで現金を運ぶ際、手間取るように細工してジョーに見に行かせると、その隙にメリーにも手伝わせて別にプールしたお金を作業場のダストボックスに捨てていました。
ダストボックスに捨てられたゴミ袋の現金はアールによって埋立地に運ばれていて、安心な頃を見計らって掘り出されていました。

ジミーは間接的に計画に関わった人物、刑務所内で暴動を首謀した人や、当て逃げした金庫係の女性にもお礼を送ります。
クライドは最新式の義手を手に入れ、ジミーも新しい仕事を手に入れ隣の州に引っ越してハッピーエンドで終わります。

本作は、強奪計画自体はちょっと穴のあるところがあって、ツッコミどころもあるんですが、観終わったあとに気付く細かい伏線もちょこちょこある映画です。

最初のバーでの喧嘩のシーンでアールが居たり、メリーはゴキブリにマニキュア塗ったり、刑務所の出入り業者がどこで休憩するかなどを調べ上げていて、兄弟の陰に隠れてますが最初の段階から積極的に計画に携わってるのが分かります。

ツッコミどころは、知らない人から送られたケーキをそんな簡単に食べるか?とか、ジョーの爆破のくだりですね。
具体的に爆破の規模を知らなければ計画に支障をきたしますし、ジミーが戸惑うのは完全に爆弾を観客に説明するためのフリになっていました。
脚本的にも公式サイトの脚本家紹介のところに

この作品に出てくる爆破装置の作り方をインターネットで調べた後、TSA PRE資格が永久に無効となるという通知を受けたという。

とあるので肝なんだと思います。

ちょっと感動するのは、娘のサディが歌の発表会でお父さんのジミーの姿が見えると、予定していた曲を変更してジミーの好きなジョン・デンバーの「故郷に帰りたい」を歌うんですが、歌詞がジミーの心情にマッチしてる感じがして何ともいい感じなんですよね。

『耳をすませば』でもありますし。

主人公が炭鉱労働者だったり退役軍人だったりと疲弊したアメリカ社会を描いたクライムコメディという点で、今年公開された『ジーサンズ はじめての強盗』と通じる部分があると思います。

お年寄りを敬いましょう ☆4.5点 1979年の日本未公開作『お達者コメディ/シルバー・ギャング』(監督マーティン・ブレスト)のリメイクで監督はザック・ブラフ 主演にモーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、アラン・アーキン
ジーサンズは年金を打ち切られたおじいちゃんたちが主人公でした。

オーシャンズシリーズは未見ですが、豪華で派手なオーシャンズより、ソダーバーグ監督は『エリンブロコビッチ』や『トラフィック』のような社会問題を取り入れた作品の方が面白いんじゃないかと思います。


本作は、前面には社会問題を押し出していませんが、背景として描かれてるため主人公に感情移入しやすいですし、その分カタルシスもあり物語を面白くしてると思います。

初週の動員ランキング9位と公開館数のわりに入って無いので、もうちょっと入ってもいいのになぁと思います。

鑑賞データ

新宿ピカデリー SMTメンバーズ割引料金 1200円
2017年 190作品目 累計204100円 1作品単価1074円

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