ザ・ギフト 評価と感想/ポスターの箱が嫌な大きさ

ザ・ギフト 評価と感想
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オリジナル脚本・初監督 中々の力量 ☆4.5

予告編

映画データ

ザ・ギフト (2015):作品情報|シネマトゥデイ
映画『ザ・ギフト』のあらすじ・キャスト・評価・動画など作品情報:『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどのヒットメーカー、ジェイソン・ブラム製作のもと、俳優のジョエル・エドガートンが監督を務めたサイコスリラー。
http://cinema.pia.co.jp/title/170842/

あらすじ

シカゴからカリフォルニア州郊外に移り住んだ若い夫婦サイモン(ジェイソン・ベイトマン)とロビン(レベッカ・ホール)は、人もうらやむ幸せな生活を送っていた。
その新天地はサイモンの故郷でもあったことから、偶然、買い物中に高校時代の同級生ゴード(ジョエル・エドガートン)から声をかけられる。
ゴードのことをすっかり忘れていたサイモンだったが、旧友との25年ぶりの再会を喜んだゴードは、次々と贈り物を届けてくる。
しかし、その過剰な様子に、2人は次第に困惑。
とりわけサイモンは露骨にゴードを煙たがり、ついに強い口調で“もう自宅に来るな”と言い放つ。
やがて夫妻の周囲で続発する奇怪な出来事。
そこへ、ゴードから謝罪の手紙が届くが、そこにはサイモンとの過去の因縁をほのめかす一文があった。
果たして25年前、彼らの間に何があったのか。
頑なに口を閉ざす夫への疑念を募らせ、自らその秘密を解き明かそうとしたロビンは、衝撃的な事実に行き当たる……。

MovieWalkerより引用)

ネタバレ感想

俳優ジョエル・エドガートンによるオリジナル脚本で初長編監督作品です。

この俳優さん、名前は聞いたことあるんですが、私があまり馴染みが無いのは、スターウォーズ新三部作見てないからか…。

このオリジナル脚本のサイコスリラーは中々の出来栄えでした。
調べてみると、去年、タランティーノが絶賛というコピーに釣られて劇場で観た『奪還者』の共同原案というか脚本に関わっていて、元々がオーストラリアの演劇学校出身の舞台人のようですし、演劇や映画に製作から関わるタイプの役者人なんだと思いました。
中々の力量なのも納得の出来です。

実際、サイコスリラーとしては優秀で、血は一滴も流れないですし、グロい描写も無く、どちらというと古典的な手法(音響とか演技の間とか)で怖がらせるタイプの映画でした。

色々なところの感想を読んでいて、ヒッチコックの趣という声があったのですが、効果音の使い方とかは近いところがあるのかなぁ、と思いましたが、キリキリと胃を締め付けられる演出は、どちらかというと『シャイニング』の趣がありました。

特に妻役のレベッカ・ホールが精神的に追い詰められてからの顔は、シャイニングで妻役だったシェリー・デュヴァルに似てると思いました。

この映画、夫の高校時代の同級生ゴード(ジョエル・エドガートン)の復讐劇になってるのと同時に、妻のロビンが精神安定剤依存というか中毒になってしまった原因が、妻本人も長年気づかなかった、夫のモラハラによるものだったのが明らかになる映画でもあります。

ジェイソン・ベイトマン演じる夫のサイモンには、妻が知らなかった面があり、それは高校時代からいじめっ子で勝つためには手段を選ばない人間だったということです。
実際、サイモンは転職により高校時代の地元に帰ってきても、昔の友人に連絡をとることはありませんでした。
サイモンみたいな人間は、長年同じ場所で長い間友人関係を続けていくと、必ずボロが出るタイプなので、今となっては高校時代の友人に嫌われてるでしょうし、サイモンも会いたくないでしょう。

なのでシカゴから転職してきたのも訳があると思いました。

サイモンは最低の人間なので、ゴードによる復讐は、ある意味、勧善懲悪になっているのでスッキリします。
また、ゴードの復讐が住居侵入などの軽微な罪までに収まっているのも物語として魅力的でした。

ラストの展開は重大な犯罪を犯しているかどうか?ですが、これは分かりません。

タイトル通り『ギフト』でしたら、やっているでしょうし、やってないかもしれませんし、その辺は観客に委ねられてると思います。

まー、現実的には、DNA鑑定すれば分かるんですけどね。

でも、どちらの子にせよ、サイモンとは離婚すると思います。

PS:『ヒメアノ~ル』の森田もそうですが、いじめ被害者かわいそうですなぁ。
切ない。
イジメ、ダメ、ゼッタイ!

鑑賞データ

TOHOシネマズ新宿 モク割 1100円
2016年 125作品目 累計140600円 1作品単価1125円

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