トムのアキラ100%もあるよ ☆2.5点
1932年のユニバーサル映画『ミイラ再生』のリメイク作品で過去のユニバーサルホラーをリメイクしてシリーズ化する「ダーク・ユニバース」プロジェクトの第一弾。
監督はアレックス・カーツマン、主演はトム・クルーズ、共演にラッセル・クロウ、ソフィア・ブテラ、アナベル・ウォーリス
予告編
映画データ
本作は2017年7月28日(金)公開で上映館数は330館くらいでの公開です。
初週の観客動員ランキングが2位スタートで2週目はぐっと下がって7位。
ヤフー映画での評価点も3.03(8/9現在)なので厳しい感じですね。
中国とか韓国でヒットしていてトム・クルーズ史上全世界オープニング成績ナンバーワンと謳ってますけど、アメリカでは興収8000万ドルで止まってるんで、どちらかというと失敗作じゃないかと思います。
本作の予告編はそんなに目にしなかったかな。
ほぼ1年に1本のペースで出演しているトム・クールズ
昨年の『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』は見逃したので、本作は観なくちゃという気でしたが、今年はもう1本公開されるんですね。
監督はアレックス・カーツマン
以前に1本、日本未公開作を監督してるみたいですけど、基本、脚本家さんですね。
『ミッション:インポッシブル3』『トランスフォーマー』『グランド・イリュージョン』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』なんかを脚本しています。
主演はトム・クールズ
近作は『ロック・オブ・エイジズ』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』とかを観てます。
共演にアナベル・ウォーリス
1か月半前に観た『キング・アーサー』に出てたみたいなんですけど、あまり印象に残らなかったかな(城内で手引きしてくれる女性役)。
共演にソフィア・ブテラ
『キングスマン』の義足の殺し屋役はインパクトありました。
他に『スター・トレック BEYOND』を観てます。
なんか特殊メイクの役多いですね。
共演にラッセル・クロウ
今年公開された『ナイスガイズ!』は面白かったです。
他に共演と配役は以下の通りです。
ニック役:トム・クルーズ
アマネット役:ソフィア・ブテラ
ジェニー役:アナベル・ウォーリス
ヴェイル役:ジェイク・ジョンソン
グリーンウェイ大佐役:コートニー・B・ヴァンス
ジキル博士役:ラッセル・クロウ
マリク役:マーワン・ケンザリ
あらすじ
灼熱の太陽が降り注ぐ現代の中東で、米軍関係者のニック(トム・クルーズ)と考古学者のジェニー(アナベル・ウォーリス)は謎の地下空洞に隠された巨大な棺を発見。調査のため棺をイギリスに輸送するが、想定外の事態により飛行機はロンドン郊外へ墜落。即死であったはずのニックはなぜか無傷のまま遺体安置所で目を覚まし、脳裏に浮かぶ美しい女性の言葉に導かれるように、棺の行方を捜す。その棺に眠っていたのは、5000年前にファラオから裏切られ、復讐のために邪悪なモンスターと化すが、封印された古代エジプト王女アマネットであった。そして彼女は、ついに永い眠りから目覚めようとしていた―。
(公式サイトhttp://themummy.jp/about/より引用)
ネタバレ感想
冒頭はロンドンで始まります。
地下鉄工事してたら十字軍の兵士たちの棺がたくさん見つかって、謎の組織がその場所を仕切るようになります。
舞台はイラクに飛びます。
トム・クルーズ演じるニックは米軍関係者なんですけど、相棒のヴェイルと宝探しみたいのをしてて、古代遺跡を探してはそこから物を盗んで売り捌くっていうコソ泥みたいなことをしてます。
たぶん、タリバンとかは古代遺跡を破壊しちゃうんで、そういうのに見つかって壊れされる前に、学術的意義もあるってことでやってるんだと思います。
ニックは前の日にバグダッドのホテルで一夜を共にしたジェニーという女性から、ヘンリーって人からジェニーに宛てた遺跡の場所が示してある地図を盗んでその場所を調べてると、武装勢力に襲撃されます。
米軍に応援を頼むとドローンで爆撃してくれるんですが、その爆撃した場所から大きな地下空間の遺跡が現れます。
ニックを追ってやってきたジェニーが現れると、騙されたと言って怒ってます。
なんか昨日は10秒間だけ気を許したみたいなことを言うんですが、ニックは早漏ってことなのかしら?
ヴェイルとニックの関係もそうなんですけど、トム・クルーズの映画にしては珍しくややコメディ寄りな感じです。
ニックとヴェイルとジェニーの3人でその遺跡に降りると大きな棺があって、それはジェニーが長年研究してた歴史から抹殺されたエジプト王女アマネットの棺だということが分かり、ロンドンに持ち帰ることになります。
この王女の棺には呪いがかけられてて、ヴェイルも呪われてしまうんですが、そんなこととは知らずに輸送用の飛行機に乗せてしまうんで大変なことになります。
まずヴェイルがゾンビみたいになると輸送機を指揮してる大佐を刺し殺してしまいます。
ヴェイルはニックも襲ってくるんで、パニクったニックは拳銃3発撃ってヴェイルを殺してしまいます。
呪いにより大量のバードストライクが起きて輸送機が墜落しそうになると、ニックはジェニーに脱出用のパラシュート着せて助けますが、自分は輸送機もろとも墜落してしまいます。
ちなみに墜落するときに無重力になってOK Goのビデオみたくなります。
なんか、この輸送機のシーンはローグ・ネイションの冒頭を思い浮かべましたね。
ロンドン。
パラシュートで助かったジェニーは遺体安置室にある遺体の身元確認を頼まれます。
遺体安置室では素っ裸のニックがビニール袋に覆われて横たわってましたが、ニックはかすり傷一つ負わず生きてました。
ニックが素っ裸でビニール袋から出たタイミングで、ジェニーが遺体安置室に入ってくるのでアキラ100%になります。
なんか、今作でのトム・クルーズはジャッキー・チェンみたいな感じがしましたね。
ヴェイルのこともあり、ニックが墜落した飛行機から助かったのは呪われているからだとジェニーは考えます。
ニックもそれからは幻影や悪夢を見るようになり、ゾンビ化したヴェイルの亡霊も話しかけてくるようになります。
ニックとジェニーは王女の棺を確認するため墜落現場に向かいます。
王女の棺は墜落地点からかなり飛ばされ、半分呪いの解けたアマネットが暴れ出していて、現場検証をしている警察官たちを次々とミイラ化していました。
墜落現場に着いたニックは墜落地点とは反対方向に導かれるように進むと王女の棺を見つけますが、アマネットが襲ってくると近くにあった車でジェニーと逃げます。
ここでアマネットやミイラが襲ってきてカーチェイスになるんですが、この辺もミッションインポッシブルっぽいです。
車が横転してニックたちが万事休す、となると謎の組織が現れて、女型の巨人を生け捕りにしたみたいにアマネットを捕まえます。
謎の組織に着くと、ボスの名前がヘンリーでジェニーに地図を送った人でした。
ヘンリーはニックと2人きりで話すんですけど、ここら辺は眠くてよく覚えてないんですが、この謎の組織は「プロディジウム」といって、この世の悪を研究してるみたいなんです。
ヘンリーはジキル博士って言うんですけど(劇中でナントカ博士って言われてたけどジキルだったかな?)、ニックと話してると顔が黒ずんで血走ってゾンビみたいになるので、この人もモンスターなのか何なのかよく分からなかったんですけど、感想書くのに調べてたらジキルとハイドってことなんですね。
ただこれ、劇中では非常に分かり辛いです。
字幕が戸田奈津子さんだからかな?と思ったんですが、そうでもないみたいでアメリカでも分かり辛いって言われてるみたいです。
これ、何でかっていうと、このダーク・ユニバースプロジェクトを「プロディジウム」って組織で繋げようとしてるからで、今後のシリーズが無事作られればラッセル・クロウが核になるんだと思いますが、そのキャラクターにジキルとハイドをあてちゃってるから訳分かんないですね。
マーベルでいうところの「アイアンマン」ロバート・ダウニー・Jr.みたいな感じなんだと思います(ああ、トニー・スタークも複雑な性格してるもんな)。
そういう意味でいうと本作の主役はラッセル・クロウなんですね。
トム・クルーズは10月に『バリー・シール アメリカをはめた男』という作品が公開されますが、今年は珍しく2本公開されるなと思ったんですけど、2本公開されるときは『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー』だったり『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』だったり『ロック・オブ・エイジズ』だったりと、カメオ出演とか脇に回ってるときで、本作もそういう位置付けなんだと思います。
それで、このあとのお話としてはジキル博士がマッドサイエンティストっぽくなって、ニックとジェニーがついていけないって感じになってる間にアマネットは逃げだします。
アマネットはセト神っていうのを復活させようとしていて、それにはセトの短剣ていうのが必要なんですが、十字軍がセトの短剣に付いていて効力を発揮させる宝石を棺に封印していたため、短剣だけを持っていたアマネットがそれを奪いに行きます。
ニックとジェニーもそれに気づいてロンドンの地下を追いかけます。
地下鉄の線路内で間一髪で電車とすれ違うところとかは、1stのミッション:インポッシブルを彷彿させます。
追ってると地下水脈に落ちて、ジェニーがアマネットに連れ去られてしまいます。
ニックも息を止めて水の中を潜って探しにいくんですが、ここも完全にローグネイション
地下水脈を抜けると広間みたいなとこに出て、ジェニーも死んでます。
アマネットはニックの肉体を受け皿にしてセト神を復活させようとするのですが、ニックは逆にそれを利用して自らがモンスターになる覚悟を決めるとセトの短剣を自ら刺します。
セト神になったニックはアマネットの生気を吸ってミイラ化して倒すと、ジェニーも生き返らせます。
モンスターとなってしまったニックは、ジェニーに別れを告げてどこかへ消えます。
プロディジウムに戻ったジェニーはジキル博士と、ニックは悪に落ちてしまったかどうかを話してて、ニックは砂漠で人間に戻ったヴェイルとまたコンビを組んで宝探しに行くって感じで終わります。
このニックとヴェイルのバディ感も、ローグネイションのサイモン・ペグとのイチャイチャで味を占めたんじゃないかなと思います。
毎回、美人女優と結ばれてたら飽きられますからね。
全編を通して、やっぱりアクションの既視感はミッション:インポッシブルのシリーズを想起させますね。
ニックのキャラクターがトム・クルーズにしてはダメな奴(っていうかインディー・ジョーンズか)って設定が新しい感じもしますが、最後はきっちりといい人になるんで、やっぱり「ミッション:インポッシブル オカルトバージョン」て感じでしょうか。
それにしてもエンドロールめちゃめちゃ長くなかったですかね?
『X-ミッション』に次ぐんじゃないかと思いました(笑)
で、頑張って最後まで見ても、ユニバースモノに付き物のおまけ映像とか一切なし。
この突き放した感じ、嫌いじゃないです(笑)
うーん、今後のダーク・ユニバースですが、元の作品がどれも70分前後の作品なので、2時間弱の作品にするには厳しいんじゃないかなぁと思います。
フランケンシュタイン、半魚人、狼男を単体で見せられましてもねぇ。
『キャビン』みたいに、まとめてドンッて感じなら分かりますが。
なんか立ち消えになりそうなプロジェクトだと思います。
鑑賞データ
TOHOシネマズ六本木ヒルズ シネマイレージデイ 1400円
2017年 129作品目 累計137600円 1作品単価1067
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