叔父さんはプーチン? ☆4点
元CIA局員ジェイソン・マシューズによる2014年エドガー賞処女長編賞受賞作を『ハンガー・ゲーム2』『ハンガー・ゲーム FINAL』のフランシス・ローレンス監督、ジェニファー・ローレンス主演で映画化。共演にジョエル・エドガートン、マティアス・スーナールツ
予告編
映画データ
本作は2018年3月30日(金)公開で、全国318館での公開です。
配給は20世紀フォックス。
映倫区分R15+作品のわりには公開館数が多いですね。
R15+作品だからか、そんなに予告編は目にしなかった気がします。
監督はフランシス・ローレンス
『ハンガー・ゲーム』シリーズは見たこと無くて、監督デビュー作のキアヌ・リーブス主演『コンスタンティン』も見たこと無いので初めましてです。
主演はジェニファー・ローレンス
近作は『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』『パッセンジャー』を観てます。
共演にジョエル・エドガートン
近作は『ブラック・スキャンダル』『ザ・ギフト』を観てます。
共演にマティアス・スーナールツ
近作は『リリーのすべて』を観てます。
共演にシャーロット・ランプリング
近作は『アサシン クリード』を観てます。
共演にジェレミー・アイアンズ
近作は『ハイ・ライズ』『ある天文学者の恋文』『アサシン クリード』『人生はシネマティック!』『ジャスティス・リーグ』を観てます。
他に共演と配役は以下の通りです。
ドミニカ・エゴロワ: ジェニファー・ローレンス
ネイト・ナッシュ: ジョエル・エドガートン
ワーニャ・エゴロフ: マティアス・スーナールツ
監督官: シャーロット・ランプリング
ステファニー・ブーシェ: メアリー=ルイーズ・パーカー
コルチノイ将軍: ジェレミー・アイアンズ
マルタ: テクラ・ルーテン
ヴォロントフ支局長: ダグラス・ホッジ
マトーリン: セバスティアン・ハルク
コンスタンティン: セルゲイ・ポルーニン
ザハロフ: キアラン・ハインズ
ドミトリー・ウスチノフ: クリストフ・コンラート
あらすじ
ステージでの大ケガによって、ボリショイ・バレエ団での地位を失ったドミニカ・エゴロワ。そんな彼女に手を差し伸べたのは、ロシア情報庁の幹部である叔父のワーニャだった。病気の母親の治療費を工面するため、ドミニカはワーニャの指示で、スパイ=〈スパロー〉の養成学校へ送られる。標的を誘惑し、心理操作するテクニックを学んだドミニカは、その才能を買われ、ロシア情報庁の上層部に潜む、アメリカとの内通者を探り出す任務を任されることになった。モスクワからブダペストへ動いたCIA捜査官、ネイト・ナッシュに接触したドミニカは、彼から内通者の正体を聞き出そうとする。ハニートラップでネイトの心をとかしていくドミニカ。しかし二人の関係は立場を超えた複雑なものになっていく。そして、その任務はドミニカを想像も超える運命に導き、彼女は敵国アメリカのみならず、祖国ロシアからも狙われることに…。窮地に立たされたドミニカが大国を相手に仕掛けた最大のトラップ=罠とは!?
(公式サイトhttp://www.foxmovies-jp.com/redsparrow/about.htmlより引用)
ネタバレ感想
ラストの方が駆け足でちょっと分かり辛いところがあったんですけど、ストーリーをダラダラ書いていくんで、まずは公式サイトのキャラクタープロフィールからどうぞ。
ドミニカ・エゴロワ
名門ボリショイ・バレエ団のトップダンサー。本番中に脚に大ケガを負い、バレエの道を断念。重病をわずらう母親の治療費のために、スパイの養成機関へ行くことを余儀なくされる。激情的な一面もあるが、どんな過酷な状況にも冷静沈着に対応する能力がある。養成機関でスパイのテクニックや心理操作を学び、「スパロー」と呼ばれるスパイの条件をクリア。CIAのナッシュに接触する任務によって、さらなる過酷な運命に巻き込まれていく。ネイト・ナッシュ
表向きはアメリカの商務参事官としてロシアに滞在している、CIAの捜査官。ロシア情報庁の「情報源」と密かに通じている。その内通者をおびき寄せるためにブダペストへ異動。そこで出会ったドミニカに惹かれていく。ワーニャ・エゴロフ
ドミニカの叔父(亡父の弟)で、ロシア情報庁の幹部。ドミニカをスパイの養成機関へ送り込む。ドミニカに、CIAナッシュに近づき、ロシア情報庁内の内通者を探る任務を与える。監督官
ハニートラップ・スパイの教官。生徒たちへの過激な指導もいとわない。アメリカなど旧西側諸国の堕落を批判し、ロシアが絶対国家であると生徒に教える。コルチノイ将軍
ロシア情報庁の有力幹部。ワーニャの上司でもある。ワーニャとともにドミニカの任務を監視する。暗躍するCIAを警戒しているようだが、その言動は謎めいている。
えーと、まずドミニカはバレエの公演前に叔父のワーニャからタニマチ的な人物ドミトリ―を紹介されて写真を撮るんですけど、そのタニマチはドミニカの背中触ったりしてエロいんですね。
で、公演が始まったらパートナーの男性バレエダンサーのコンスタンティンがジャンプしたときにドミニカの左足に着地して、足があらぬ方向に曲がってしまいます。
首傾けて観ましたよ。
3か月くらいしたら松葉杖ついて歩けるようになったんですけど、バレエへの道は閉ざされ、ボリショイを退団しなければならなくなります。
住んでる団地とか母親の医療費は全てボリショイが負担してたので、しばらくしたら出ていかなきゃならないんですけど、当てがありません。
そんなある日、心配したワーニャが「困ったことがあったら何でも言って」と訪ねてくるんですけど、ドミニカの母は「ワーニャには気をつけて」って言うんですね。
叔父とはいっても情報庁の人間だからです。
そしてワーニャはドミニカに封筒を渡すんですが、そこにはライバルの女性ダンサーとコンスタンティンのベッド写真が入っていて、ライバルダンサーがドミニカを怪我させるようにコンスタンティンに頼んでる音声テープが入っていて、怪我が仕組まれたものだと知ります。
怒ったドミニカはサウナでいちゃついてる2人をゴルフクラブで滅多打ちにするんですが、たぶん殺してまではいません。
(『レッドブル』もそうだけど、ロシアだとすぐ混浴サウナだよな)
ドミニカはその足で、住居や医療費のことをワーニャに相談に行くんですけど、証拠があるんだから最初から2人を民事で訴えて賠償金取ればよかったのにな?と思いました。
ロシアは民事裁判無いんですかね?
それでワーニャに相談すると、待ってましたとばかりに、頼まれごとをします。
タニマチのおっちゃんのスマホをすり替えて欲しいというのです。
タニマチのおっちゃんはドミニカに下心があるので、それを利用しろと。
セクシーなドレスを着てホテルのバーで飲んでれば、ドミトリ―が声を掛けてきて、ベッドインする流れになるだろうから上手くやれという訳です。
ドミニカはドミトリ―にやらせる気は無かったですが、今の生活を維持したいので引き受けます。
指定された日にバーに行くと、ドミトリーが声を掛けてくるんですが、ワーニャの話と違って警戒してるんですね。
そのままだと失敗すると思ったドミニカは「あなたに会いたかったの」と機転を利かすと用意してもらったホテルの部屋に連れ込むことに成功します。
ところで皆さん、この映画、ジェニファー・ローレンスのおっぱいが出るって知ってますよね?
ドミトリーはボディガードを付けてるんですけど、ドミニカが2人になりたいと言うと、ボディガードたちは部屋を出ていきます。
するとベッドに腰掛けたドミトリから脱げの指示が。
キターーーーーーと思うんですがこのシーンは黒い下着姿までです。
ドミトリーは縫い痕が残る左足を舐め回すと、覆い被さってきて挿入しようとします。
ふむ、ここまでは完全な露出が無いだけで、ほぼほぼスパイ物のAVみたいな展開だなと思います。
挿入を防いだのか?されちゃったのか?分からないですが、襲われてるときにベランダの窓を見たら開いていて、次の瞬間、黒ヘルメットに黒いライダースーツの人物がドミトリーの後ろからワイヤーで首を絞めていてあっさり殺します。
黒ライダーは下着姿のドミニカにドミトリーのコートを着せると、バイクに乗せて情報庁に連れて行きます。
ドミニカが情報庁に着くとワーニャが出てきます。
黒ライダーはワーニャたちの部下のマトーリンという名前で暗殺の実行部隊でした。
ドミニカは話が違うと怒るんですが、元々はドミトリーを殺そうとしていてチャンスだからやったと言います。
ドミニカがボディガードを遠ざけたのはグッジョブだと言うのです。
でもワーニャは酷い奴で、殺しを目撃したからにはこのまま帰す訳にはいかないと言い、スパイの訓練を受けて国に忠誠を誓えと言います。
そうすれば今まで通り、母親の医療費も出るし、お手伝いさんの費用も出るし、住居費も出るというのです。
逆らっても殺されるだけなので、ドミニカは嫌々スパイの訓練を受けることになります。
スパイの訓練は『ニキータ』とか『悪女』でお馴染みですね。
一応、本作ではピッキングの訓練は描かれるんですが、スパイ訓練にありがちな、銃とか格闘とかの訓練は描かれません。
『悪女』では花嫁にもなれるよう料理の訓練を受けてましたが、本作では専ら「ターゲットの欲望を見抜き、自らの全てを使いターゲットを堕とし、心を捨てて国家の道具となれ」と、エロの方に力が注がれます。
監督官はドミニカと男の訓練生を前に立たすと「服を脱げ」と命令します。
「プライドを捨てろ、自分を捨てろ、肉体は国のために使え」というのです。
ここでもキターーーーーーと思うのですが、男の訓練生はあっさり脱ぐのですが、ドミニカはきっぱり拒否しますorz…。
因みにこのシーンでは男性のイチモツが写ちゃってるんですが、最近の洋画にたまにある男性器のノーモザイクの基準が全く分かりません(笑)
監督官はその後も「欲望を見抜け!」と言って、ドミニカの前に男を立たせフェラチオとかさせようとするんですけど、ドミニカはやりません。
実習はやらないドミニカですが学科では過去の例を出すと、その場合の欲望をズバリ言い当てて優秀であることが描かれます。
うん、ここまでの展開、完全にスパイ物AVですわ(笑)
それで、これ観てると監督官、無茶苦茶なこと言ってるように思えるんですが、演じてるのが『愛の嵐』のシャーロット・ランプリングなので、妙な説得力があるんですよね(笑)
で、まぁエロ要素を盛り込みつつも、なかなか脱がないスパイ学園生活なんですが、ドミニカがシャワー浴びてたら、イチモツ出した訓練生がレイプしようとしてきたので返り討ちにしてやります。
ただ学内的には喧嘩ということで処理されて、ドミニカは問題児扱いされると、監督官はまたこの2人を前に立たせて「欲望を見抜け!」ってやります。
いやレイプしようとしてるんで、欲望も何も無いんですけど…。
しかし、しかしですぞ、ここでついにジェニファー・ローレンスちゃんが脱いでくれるのであります。
すっぽんぽんです。
監督官の陰に隠れて見えませけど、股開いてバッチ来いしてます。
するとイチモツ君も脱いで押っ始めようとするんですが、勃たない。
焦るイチモツ君。
勃て、勃つんだジョーの声も空しく勃たないのであります。
するとドミニカは「あなたの欲望って、そのフニャチンを押し付けることなんでしょ(こんなニュアンスのこと)」と言い放ちます。
完全に戦意喪失するイチモツ君。
完全KOであります。
(なんか口調が村西とおる監督みたいになってきたw)
と、まぁ、ドミニカの学園生活はこんな感じだったのですが、このことで逆に上層部(特にコルチノイ将軍)の目に留まり学園を卒業することになると、レッドスパロー(赤い雀)としてスパイ活動することになります。
スパイになったドミニカはワーニャから新しい名前とパスポートを与えられ、ブタペストに飛びます。
ワーニャからの指令は、CIA捜査官ネイトに接触しロシア側の内通者(通称モグラ)を炙り出せというものでした。
ドミニカはブタペスト支局に配属になると、同僚の女性スパイのマルタと同居します。
マルタは、「支局長のヴォロントフは新入りの赤い雀を味見したがるから気を付けて」とアドバイスをくれます。
ドミニカが支局に出勤するとヴォロントフからネイトに関する資料を渡され、進捗状況を頻繁に報告するように言われます。
困ったことがあったら相談にも乗ると色目を使われるので、こういうところもAV的なシチュエーションだなぁと思います。
ネイトは頻繁にプールに通ってるのでドミニカも会員になります。
会員申請の書類にはスパイ名を書きましたが、会員カードにはなぜか本名のドミニカ・エゴロワと書くのでした。
ドミニカはこういう水着を着てるので、すぐにネイトから声を掛けられます(エロすぎるw)
でも、次にドミニカがプールを訪れたときには受付で保管してる会員証が見つからず再発行してもらいます。
会員証や申請書はネイトが盗み出していて、CIAにはあっさりとドミニカが元バレエダンサーだったことや母親が病気のこと、叔父のワーニャが情報庁の副長官であることなど、素性が割れてるのでした。
なんか、ここからはお互いがスパイだと知ってるのでキツネとタヌキの化かし合いみたいな感じで話が進むので、どういうこと?と思い、よく理解できないままズンズン話が進む感じですが、最後にそういうことか!と分かるので気にせず進みます。
ドミニカはネイトと接触しても、積極的にモグラの正体を探ろうという感じではなくて必死さはありません。
ワーニャがウィーンに行く途中、ドミニカの様子を見るためにブタペスト立ち寄ると、ワーニャがウィーンに向かった後、ドミニカも何故だかウィーンに行ったりします。
そしてドミニカはヴォロントフにネイトとの進捗状況を全然上げてませんでした。
マルタからはヴォロントフがドミニカに対し低評価を付け、本国に戻そうとしてると聞かされます。
ドミニカは退勤後のヴォロントフがストリップバーに入るのを尾けると、ヴォロントフの隣に座り「赤い雀」を味合わせてあげると誘惑し股間をまさぐります。
しかしドミニカはすぐに豹変し「お前の欲望は、この粗末なモノでどうにかしようとしてるのは分かってるんだ」と粗チンをなじると、怒ったヴォロントフはドミニカを殴ります。
ドミニカは冷静に「お前の暴力はカメラに撮られている」と逆にヴォロントフを脅し、低評価を付けないようにさせるのでした。
あと、ここら辺がよく分からないのですが、ドミニカはマルタの部屋から、マルタがレズ関係を利用して接触してるブーシェという上院議員の首席補佐官を知ります。
マルタは長い年月をかけてブーシェから情報を引き出してましたが、現在関わっている案件には費用がかかりそうでした。
ドミニカはワーニャに口添えして予算を出してもらいますが、マルタは手柄を横取りされることを危惧します。
しかしドミニカはそんな気がないことを説明すると、マルタもスパイ学校の卒業生スパローであることを明かし、お互いの境遇に同情します。
マルタにスパローになった理由を聞かれたドミニカは絶対秘密の話として、ドミトリ―の暗殺を目撃したことを話します。
するとマルタが口封じのためマトーリンの拷問によって殺されてるのですが、この辺はよく分かりませんでした。
結果的にマルタの案件を引き継ぐことになったドミニカは、その情報を利用してネイトに二重スパイを持ち掛けます。
ドミニカはネイトが、自分の正体がロシアのスパイであるということを掴んでるのを分かっているので、ネイトの家も知らないはずなのに、突然呼び鈴を鳴らして押し掛けちゃったりします。
お互いフランクな関係で、ネイトはドミニカに「何の情報が知りたいの?」とか聞いちゃったりして、ドミニカも「モグラの正体」が知りたいと言います。
ネイトは名前は教えられないけどヒントは与えられると言って「高官だよ」と教えてくれるんですが、何なんだこの緩いスパイ関係(笑)
ドミニカはネイトとベッドも共にするんですけど、ネイトもハニートラップとか分かった上で関係を結んでるので不思議な関係なんですね。
手始めにドミニカはブーシェから手に入れるデータをCIAに渡すと言います。
マルタの代わりにドミニカがブーシェに接触すると交渉が成立します。
取引には上司のヴォロントフも同席するので、ブーシェから手に入れたフロッピーをチェックするフリをして、CIAに渡すコピーも作らなければなりません。
無事にヴォロントフにバレずに取引が終わると、ヴォロントフとドミニカはホテルの部屋を先に出て、ブーシェには1時間後に出るように言います。
ただヴォロントフはこの取引の後、そのままドミニカをロシアに連れていくように言われます。
また、ブーシェはホテルを出るとCIAの監視に気付き、パニックになると道路に飛び出しトラックに轢かれてしまうのでした。
ドミニカの裏切りがバレたことを悟ったネイトは空港に助けに行きますが、ドミニカはそれを目で拒否するとロシアに連れていかれます。
ロシアに着いたドミニカは、ワーニャの指示で「ブーシェのデータをCIAに渡しただろう」と拷問を受けます。
ヴォロントフも同じ拷問を受け、最後は銃で撃たれた映像を見せられますが、ドミニカはそれでも口を割りませんでした。
ブーシェの件をシロと認定されたドミニカは、「ブタペストに今戻れば逆にネイトに信用される」と説得し、再びブタペストに戻ります。
ドミニカはネイトに母と一緒に亡命させて欲しいと言い、一夜を共にします。
ドミニカが夜中に目を覚ますとネイトがマトーリンに拷問されていました。
マトーリンはネイトにモグラの名前を吐けと言って、電動カンナで皮膚を削ぎます。
ドミニカもマトーリンの拷問に加担するフリをして皮膚を削ぎますが、隙を見てマトーリンを電動カンナで殴ると死闘の末、マトーリンを殺します。
怪我をして病院に収容されたドミニカが目を覚ますとコルチノイ将軍が訪ねてきて、自分がモグラだといきなり明かします。
コルチノイ将軍は国の腐敗ぶりを憂いてモグラになったと言います。
ドミニカには、コルチノイがモグラだということを上層部に言い、権力を手に入れろと言います。
きっとコルチノイ将軍は事ある毎にドミニカを見てたので、自分を犠牲にして自分に代わる新たなコピーを作ろうとしたんだと思います。
ここから怒涛のラストになるんですが、展開が早くてよく分かりませんでしたね。
ドミニカは現場に戻って逮捕されると、ロシア大使館の人だか、ブタペスト支局のヴォロントフの後釜の人だかと話をして、モグラが分かったと言います。
その人は「では私が伝えよう」と言うんですが、ドミニカはワーニャの上司であるザハロフ(この人が長官なのかな?参事っていう記述もあり)に直接伝えると言います。
そしてCIAにモグラを確認させると言います。
ドミニカが飛行場に着くとCIAも待ち受けていてネイトもいます。
ロシア側からヘリでモグラが連れてこられると、ネイトが顔を確認します。
覆面を取られたモグラの顔はワーニャで、ここで種明かしがされます。
ドミニカがブタペストに来てから、モグラの名前を割り出すのに必死では無かったのは、ワーニャを嵌めるためでした。
ブタペストに来てからのほとんどの行動はワーニャを嵌めるための証拠作りで、ザハロフにモグラがワーニャであることを告げると、ドミニカの意図した通りに証拠が出てきてワーニャも言い逃れが出来ません。
ネイトはワーニャがドミニカの叔父だと知っているので、顔を見た途端にドミニカの企みに気づきワーニャがモグラだと証言するのでした。
ワーニャはアメリカへの引き渡しの際に狙撃され、ドミニカはロシアへ戻ります。
ロシアに戻ったドミニカは表彰され、コルチノイ将軍と2人で国を中から変えていくんだと思います。
情報庁の役人として、ボリショイ在籍時代と同じような生活が送れると、ネイトと思われる無言電話がかかってきて映画は終わります。
本作の時代設定は明確にされてませんが、スマホや車からは現代で、ロシア情報庁内部だけは旧ソ連KGBの時代が流れてるような感じです。
実際劇中にロシア側の「冷戦は続いている」の台詞があり、シャーロット・ランプリング演じる監督官の価値観は明らかにその時代のものです。
情報庁副長官ワーニャ・エゴロフ役を、明らかにKGB出身のプーチン大統領に似ているマティアス・スーナールツに演じさせていることからも、旧ソ連時代を意識していると思います。
そのため、本作は米ソのスパイ対立を描く(実際にスパイ対立は緩い)というよりも、ドミニカを取り巻く古い価値観(ミソジニー)との対立を描いています。
なので作品の雰囲気としては「ミレニアム三部作」とかに似ていますね。
去年公開された『お嬢さん』とかも共通するかも。
ドミニカがイチモツ君やヴォロントフをなじるところにも、そういうテーマが現れてますよね。
実際、ドミニカがブタペストに赴任してからは、お互いがスパイだというのはあっさりと判明しますし、ドミニカが任務と関係無さそうなことをしていて、何をしているのかがよく分からないシーンがあったのですが、ラストでそういうことかと納得します。
この映画は裏読みすると、ワーニャが「兄が亡くなってからは(ドミニカたちと)距離を置いていた」と言ったり、ドミニカの母が「ワーニャに気をつけて」と言ってることから、ドミニカの父の死にも関わってそうな感じですよね。
だからスパイ映画というマクロな設定を借りながら、実は個人的な復讐のミクロな映画だったという感じではないかと思います。
刺激の強い殺傷・出血並びにフルヌード、性愛描写がみられ、標記区分に指定します。
(映倫サイトより引用)
とありますが、そういうのが大丈夫な人にはオススメです。
あと何となく飯島直子さんの『Zero WOMAN~警視庁0課の女~』を思い出したんで貼っときますね。
鑑賞データ
新宿ピカデリー SMTメンバーズ割引クーポン 1200円
2018年 57作品目 累計47200円 1作品単価828円
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