Zアイランド 評価と感想/”おしゃべりクソ野郎”と毛嫌いするなかれ

Zアイランド 評価と感想
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監督の楽しんでもらおうという努力がみれる映画 ☆4.5点

予告編

映画データ

Zアイランド (2015):作品情報|シネマトゥデイ
映画『Zアイランド』のあらすじ・キャスト・評価・動画など作品情報:芸能生活30周年を迎えた哀川翔を主演に迎え、『サンブンノイチ』などの品川ヒロシが監督を務めたアクション。
http://cinema.pia.co.jp/title/165848/

長編映画4作品目ですか。
品川ヒロシ監督作品初めて観ましたが、いやー、素直に面白かったです。

あらすじ

十年前、関西から進出してきた組のヤクザの不意打ちに遭い、関東の組のヤクザの殆どが死ぬ。
たまたまトイレに行って難を逃れた関東の組の若頭(鶴見辰吾)は、逮捕されて連行される関西ヤクザに復讐を試みるもあえなく警察に捕まる。

十年後、死んだと思われた関東の組のヤクザ組長(哀川翔)と他1人は生きてて、現在はトラックの運転手をしている。
抗争に敗れた組は解散させられていて、カタギの仕事につき、死んだ組員の家族の面倒を見ていて、捕まった若頭の娘(山本舞香)も預かっている。
そうした中、若頭も刑期を終え出所することになるが、十年来会っていない娘は前科者の父を素直に受け入れることが出来ず、とある離れ小島へ家出をしてしまう。

一方、そのとある離れ小島では、関西ヤクザの組織からヤクを持ち逃げした組員(宮川大輔)が、島内でヤクを捌いていた。
また同時に島内ではインフルエンザのような謎の感染病が流行しており、その組員も体調を崩していた。
そんな中、ヤクを捌いて一仕事終えた組員は、恋人(篠原ゆき子)の前で自ら合成したヤクを打つがオーバードースの如く死んでしまう。
しかし死んだと思いきや、すぐに生き返るが生き返った姿は既にゾンビになっていて島内の人を襲い始める。

もう一方、ヤクを持ち逃げされた関西のヤクザの組(木村祐一)は、上部組織から島へ行ってヤクを取り戻すように命じられる。

家出した娘を心配して、島に向かう元・関東の組のヤクザたち。
島に残された人々。
持ち逃げした組員とヤクを追って島へ向かう関西の組のヤクザたちが、ゾンビだらけと化した島でどうなる?!
というお話です。

ネタバレ感想

映画は、島に集結するまでの前半は、吉本新喜劇のようなコントの雰囲気で、ストーリー的にはそこまでやらなくてもいいだろ?という、ちょっとしつこい感じのギャグもあって、最初、監督の「どうだ、このやり取り面白いだろ?」的なドヤ顔が頭に浮かんだのですが、後半、メンバーが島に集結すると、ゾンビとの戦いを軸に様々な伏線が一気に回収されて、若頭と娘の問題、十年前の関東対関西ヤクザの決着など、ホロリとさせられる場面もあり、笑いあり涙ありの映画でした。

アクションシーンやカット割りも上手くて、映像的にも凝っていたと思いますし、ゾンビ映画らしいグロさも出てたと思います(よくPG12で通ったと思います)。

品川監督は十年前からゾンビ映画の企画を温めていたそうですが、ホラー映画の『スクリーム』のように、劇中の登場人物(風間俊介)にゾンビ映画の定番を語らせることによって、物語をうまく推進させていたと思います。

登場人物も多いですが、それぞれに個性的なキャラ付けがされていて、それもうまく功を奏していたと思います。

思えば、その昔、テレビ朝日の金曜深夜の番組『虎ノ門』で井筒監督と共に映画コーナーを担当していた品川庄司。
庄司さんの方はそうでもないでしょうが、品川監督の方は、「映画はよく見てて勉強していたんだよな」ということを思い出す納得の出来でございました。

原作の無いオリジナルストーリーで、ここまで撮れるのは凄いと思いますし、豪華役者陣が集結してるのも見ものです。
激しくお勧めします。

鑑賞データ

角川シネマ新宿 TCGメンバーズ ハッピーフライデー 1000円

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