ウインド・リバー 評価と感想/ボーダーラインなアベンジャーズ

ウインド・リバー 評価と感想 映画感想
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すべての芸術は模倣から始まる ☆4点

『ボーダーライン』『最後の追跡』で2年連続アカデミー脚本賞にノミネートされたテイラー・シェリダンによる初監督作品で第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞受賞作。
アメリカの辺境を舞台に現代アメリカの闇を描いたフロンティア3部作の最終作で、インディアン居留地で殺された少女を巡るクライムサスペンス。
主演にジェレミー・レナ―とエリザベス・オルセン

予告編

7/27(金)公開 映画『ウインド・リバー』

映画データ

ウインド・リバー|映画情報のぴあ映画生活
『ウインド・リバー』は2017年の映画。『ウインド・リバー』に対するみんなの評価やクチコミ情報、映画館の上映スケジュール、フォトギャラリーや動画クリップなどを紹介しています。

本作は2018年7月27日(金)公開で、全国22館での公開です。
今後順次公開されて、最終的には60館での公開となるようです。

アメリカでの公開は2017年8月4日(金)とほぼ1年前で、配給はセクハラ問題が俎上にのる前のワインスタイン・カンパニーでした。
日本での配給はKADOKAWAです。

劇場では予告編を全く目にしなくて、作品についても知らなかったんですけど、ジェレミー・レナー主演のクライムサスペンスということで観てまいりました。

監督はテイラー・シェリダン
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作『ボーダーライン』の脚本で有名になった方なんですが、元々は役者さんのようで、最近だと『ホース・ソルジャー』に出演してたみたいです。
本作は『ボーダーライン』から続くアメリカのフロンティアを描く3部作の最終作だそうで、間に『最後の追跡』という脚本作があるのですが、そんなの劇場公開されたかな?と思ったら、日本ではネットフリックスで配信されてるそうで、これは見なくちゃと思います。

最後の追跡 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
家族の牧場を手放したくない…。兄弟は連続して銀行を襲撃。犯人を追うことになったのは、州の治安を守るテキサス・レンジャーを退職目前のベテランだった

一応、本作が監督デビュー作らしいんですけど、調べたら2011年に日本未公開の『Vile』っていう、『キューブ』チックといいますか、『ソウ』チックなホラーを監督してるみたいなんですけど、違うのかな?

Vile
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主演にジェレミー・レナー
アベンジャーズのホークアイでお馴染みです。
近作は『アメリカン・ハッスル』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『メッセージ』を観てます。

主演にエリザベス・オルセン
アベンジャーズのスカーレット・ウィッチでお馴染みです。
近作は『レッド・ライト』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を観てます。

他に共演と配役は以下の通りです。

コリー・ランバート: ジェレミー・レナー
ジェーン・バナー: エリザベス・オルセン
マット: ジョン・バーンサル
マーティン: ジル・バーミンガム
ナタリー: ケルシー・アスビル
ベン: グレアム・グリーン
ウィルマ: ジュリア・ジョーンズ
ケイシー: テオ・ブリオネス
アリス・クロウハート: タントゥー・カーディナル
ホワイトハースト医師: エリック・ラング
サム: トカラ・クリフォード
チップ: マーティン・センスマイヤー
カール: オースティン・グラント
エヴァン: イアン・ボーエン
カーティス: ヒュー・ディロン
ディロン: マシュー・デル・ネグロ
ピート・ミケンズ: ジェームズ・ジョーダン

あらすじ

なぜ、この土地(ウインド・リバー)では少女ばかりが殺されるのかーー

アメリカ中西部・ワイオミング州のネイティブアメリカンの保留地ウインド・リバー。その深い雪に閉ざされた山岳地帯で、ネイティブアメリカンの少女の死体が見つかった。第一発見者となった野生生物局の白人ハンター、コリー・ランバート(ジェレミー・レナー)は、血を吐いた状態で凍りついたその少女が、自らの娘エミリーの親友であるナタリー(ケルシー・アスビル)だと知って胸を締めつけられる。

コリーは、部族警察長ベン(グラハム・グリーン)とともにFBIの到着を待つが、視界不良の猛吹雪に見舞われ、予定より大幅に遅れてやってきたのは新米の女性捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)ひとりだけだった。

死体発見現場に案内されたジェーンは、あまりにも不可解な状況に驚く。現場から5キロ圏内には民家がひとつもなく、ナタリーはなぜか薄着で裸足だった。前夜の気温は約マイナス30度。肺が凍って破裂するほどの極限の冷気を吸い込みながら、なぜナタリーは雪原を走って息絶えたのかーー

監察医の検死結果により、生前のナタリーが何者かから暴行を受けていたことが判明する。彼女が犯人からの逃走中に死亡したことは明白で、殺人事件としての立件は十分可能なケースだ。しかし直接的な死因はあくまで肺出血であり、法医学的には他殺と認定できない。そのためルールの壁にぶち当たり、FBIの専門チームを呼ぶことができなくなったジェーンは、経験の乏しい自分一人で捜査を続行することを余儀なくされ、ウインド・リバー特有の地理や事情に精通したコリーに捜査への協力を求める。

コリーとジェーンはナタリーの父親マーティンのもとを訪ね、事件発生の夜にナタリーが恋人に会いに行っていたことを聞き出す。心を病んだ妻とドラッグ中毒の息子を抱えるマーティンは、かけがえのない存在である愛娘の命を奪われて憔悴しきっていた。

捜査を進めるコリーとジェーンは、鬱蒼とした森の中で白人男性の遺体を発見。彼の身元はナタリーの恋人のマット・レイバーン(ジョン・バーンサル)だった。

その夜、自宅にジェーンを泊めてやったコリーは、つらい過去を打ち明けた。3年前に娘のエミリーを亡くしたコリーは、それが原因でネイティブアメリカンの妻と離婚し、幼い息子とも離れ離れに暮らしている。コリーの留守中に失踪を遂げたエミリーは、ナタリーと同じように自宅から遠く離れた場所で変わり果てた姿となって発見され、事件の全容は未だ不明のまま。コリーはそれ以来ずっと、娘を守ってやれなかった罪悪感に苛まれ続けていた。コリーの心の傷に触れたジェーンは、部外者の彼が献身的に捜査に協力してくれている理由を察するのだった。

コリーとジェーンはベンが応援に駆り出した若い保安官4人を引き連れ、マットの同僚たちが寝起きする山奥のトレーラーハウスに乗り込んでいく。

やがて不自然な言動を連発する警備員たちとジェーンらとの間に一触即発の緊張が走り、両者が一斉に拳銃を抜いて対峙する非常事態が勃発する。はたして事件当夜、この人里離れたトレーラーハウスで何が起こったのか。ウインド・リバーの静寂を切り裂く凄まじい銃声が鳴り響くなか、ついに明らかになる衝撃の真実とは……。

公式サイトより引用)

ネタバレ感想

終わってみると「あれ?」っていうところもあるんですけど、インディアン居留地を舞台にした設定だとか雰囲気作りが上手い作品で、ミステリー部分で話を引っ張りつつ社会問題も浮かび上がらせる松本清張作品みたいな雰囲気もあって、とても面白かったですね。

米国先住民が居留地の外で生きられない歴史的背景
ナバホ族の人口は約100万人。ナバホ族の伝承によると4人の先祖が北方から現在の米国に移住してきたという。ナバホ族は最大の居留地(reservation)を保有しておりアリゾナ州北部からニューメキシコ州にまたがっている。

冒頭は月明かりの中、血を流しながら広大な雪原を裸足で走る少女のシーン。

場面変わって猟銃を構えてるジェレミー・レナ―演じる主人公コリーの姿。
オオカミ?コヨーテ?が家畜の群れを取り囲んでるのを映すと銃声が響きコリーがハンターであるのが分かります。

コリーは妻のウィルマが就職の面接(ジャクソンビルのホテルと言ってたような気がします)に行くため、息子であるケイシーを預かりに行くので、別居or離婚してる(後から離婚と分かる)かと思われます。

ウィルマはネイティブアメリカンで、ウィルマの父はインディアン居留地であるウインドリバーで暮らしてます。
コリーは義父から、「居留地にピューマが出て子牛を襲ってるので駆除して欲しい」という依頼も受けてたので、ウィルマが留守の間、ケイシーを連れて義父の元に向かいます。

コリーは義父の元に着いて事情を聴くと、雪の中なんで白い迷彩服を着て早速狩りに出かけます。
途中ピューマの足跡と思われるものを発見し、雪原の奥に進んでいくと青いダウンを着た少女の遺体を見つけるのでした。
コリーは無線で連絡すると地元警察が現場保全にやってきます。

コリーは地元警察署長のベンとも顔なじみのようで、義父の家の前で話をしてるとFBIがやってきます。
署長は殺人事件の可能性があり、ウインドリバーが連邦政府の管轄であることからFBIを呼んだのですが、やってきたのは若い女性捜査官1人でした。

FBI捜査官のジェーンはフロリダ出身でラスベガスに配属されてて、連絡を受けてそのまま来たと言います。
ジェーンは早速、現場検証に行こうとしますが、コリーは雪原の中をスノーモービルで8km進まねばならないと説明し、FBIのダウンコート1枚しか羽織ってないジェーンに、そのままだと死ぬと伝えます。
コリーは仕方が無いので義母に言って、ジェーンに防寒着を用意してもらいますが、それはコリーの娘の服でした。

ジェーンは現場に着くと検証を始めます。
ジェーンが遺体の身元について尋ねると、コリーは居留地に住むナタリーという少女だと答え、顔見知りのようでした。
ジェーンは遺体を調べるとレイプされて殺されたことが分かります。
しかし周囲5km以内に民家が無く、遺体の周囲にも裸足の少女の足跡しかないのが謎でした。
ジェーンに意見を聞かれたコリーは、足跡の歩幅から、ナタリーがマイナス30度の雪原を走ってきて、肺が凍って死んだのだろうと言います。
またジェーンはレイプについて心当たりを聞くと、署長とコリーは村はずれに住んでいる不良兄弟の名前を上げます。
ジェーンは遺体から採取したサンプルをFBIに送ってもらう手筈と、地元医師に遺体検案してもらう手筈を整えると、不慣れな土地ということもありコリーに捜査協力を求めるのでした。

ジェーンはベン署長から連絡を受けると検視が終わった医師の元へ向かいます。
医師の見立てはコリーと同じもので、肺が凍って出血したことによる窒息死で死因としては他殺ではありませんでした。
FBIに送ったサンプルからは複数人からレイプされたことが確認できましたが、死因が他殺で無いため応援を呼ぶことが出来なくなり、ジェーンは憤りを覚えます。

次にジェーンはコリーに案内してもらって、ナタリーの家を訪ねます。
応対したのは父親のマーティンで口数は少なめでした。
マーティンはその日ナタリーが恋人の元へ出かけたようだが、必要以上に干渉しないため相手は分からないと言います。
不審に思ったジェーンは母親にも話を聞かせて欲しいと言うと了承されますが、母親がいる部屋の扉を開けると、母親はショックのため自傷行為(リストカット)を繰り返していました。
両親の深い悲しみを思いやれなかったジェーンは、マーティンに謝るとコリーに事情聴取を任せます。

コリーは娘同士が友達だったためマーティンの心に寄り添えます。
マーティンにはナタリーの兄となるチップという息子がいますが、不良兄弟のところに入り浸っていると心配して愚痴をこぼします。
また犯人を見つけたら娘と同じ目に遭わせて欲しいとコリーに言うのでした。

次にジェーンとコリーはナタリーの兄のチップが入り浸っている不良兄弟の元へ向かいます。
この兄弟は危険なので署長のベンも同行してくれます。
コリーは念のため裏口に回り、署長がドアをノックして呼びかけると不良兄弟の兄が出てきます。
署長は世間話でもするように穏やかな口調で、殺人事件について尋ねていましたが、不良兄弟の兄は突然催涙スプレーをぶちまけて部屋の奥へ逃げてしまいます。
ベンとジェーンが催涙スプレーにやられて悶え苦しんでいると裏口から不良弟とチップが飛び出してきますが、スコップを持っていたコリーが返り討ちにして縛り上げます。
ジェーンは悶えながら、玄関を入っていくと廊下の奥に隠れていた不良兄が発砲してきますが、ジェーンが撃ち返して不良兄を射殺するのでした。

ジェーンと署長は裏口に回るとコリーが縛り上げたチップと対面します。
ジェーンはチップに事件のことを尋ねようとしますが、チップはニュースを見ておらずナタリーが死んだことも知りませんでした。
チップはナタリーがレイプされて殺されたことを知ると激しく動揺し悲しむのでした。

ジェーンたちは不良兄射殺の後処理をしてると、コリーが不良兄弟の家の脇からスノーモービルの跡が伸びてるのに気づきます。
コリーはジェーンを呼び寄せて双眼鏡でスノーモービルの跡を追わせると、その山を越えた先がナタリーの発見場所だと言います。
コリーはジェーンを連れてスノーモービルで跡を辿っていくと、ハゲタカについばまれている新たな遺体を見つけます。
遺体はピューマにも食われてるようで損傷が激しく身元確認にも時間がかかりそうでした。

コリーは山を下りて戻ってくると護送されるチップと話をします。
そこでチップからナタリーの恋人がマットという採掘員だと聞かされるのでした。

その夜ジェーンは、新たな遺体の身元がナタリーの恋人でウインドリバー内にある石油採掘場に勤めるマット・レイバーンであったと経歴を添えてコリーに伝えにきます。
ジェーンはコリーの家で飲み物をごちそうになると、コリーの娘の写真が飾ってあるのに気づき尋ねます。
するとコリーは娘が16歳のときに亡くなり、それが原因で妻と離婚したことを話し始めます。

コリーはその日、妻と2人きりの時間を過ごすためホテルに行っていましたが、両親が留守になった娘は友人たちを呼んでパーティーをすると翌日から姿を消してしまったのでした。
そして娘はナタリーと同じように離れたところで遺体となって見つかったのでした。
ジェーンはコリーの心の傷を知ると、翌朝、石油採掘場の寮のトレーラーハウスに家宅捜査に向かうことを告げます。

翌朝、コリーが集合場所に着くと署長が助っ人の保安官4人を連れて待っていました。
ジェーンは若い保安官たちに目的を告げると、コリーだけ別ルートで現地に向かうことになります。

このジェーンたちが採掘場に向かうシーンは空撮などを入れていて、『ボーダーライン』でメキシコのシウダー・フアレスに向かうシーンと似ていましたね。

きっとテイラー・シェリダン監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のいいところを真似したんだと思います。

別ルートで進んでいたコリーは、マットの遺体が見つかった場所のさらに奥を進んでいると、大きな動物の死骸を見つけます。
するとその周辺に穴が開いた場所があり、中を見るとピューマが3頭いて巣を作っていました。
コリーはさらに奥に進むと見晴らしのよい場所に出ますが、その先には採掘場の寮があったためコリーは驚きます。
嫌な予感がしたコリーは署長に無線連絡を入れますが、混線してるようで繋がりませんでした。

その頃、ジェーンと署長たちはマットと同じ寮のトレーラーハウスに暮らす採掘員たちに案内してもらい部屋に向かっていました。
同僚たちによるとマットは4,5日前から行方不明だと言います。
同僚の1人が、「レイプされて殺されたナタリーの件で来たのか?」と言うと、ジェーンはなぜ名前を知ってるのか?と尋ねます。
同僚はニュースで言ってたと答えますが、ジェーンが被害者の名前は伏せられているはずだと言うと不穏な空気が流れます。
そして若い保安官の1人が、自治のため武装している採掘員たちに取り囲まれてるのに気づくと、お互いに銃を向け一気に緊張が高まるのでした。

このシーンも『ボーダーライン』のメキシコから戻ってくる高速道路で検問で渋滞してるところをカルテルの手下たちに囲まれてたシーンと似ていて、この終盤の緊迫感はドゥニ・ヴィルヌーヴ譲りだと思いました。

結局、この一触即発の状態はジェーンがFBI捜査官であることをアピールして銃を下ろさせますが、このシーンも『ボーダーライン』のエミリー・ブラントが似たようなことをやってた気がします。

ジェーンたちはマットのトレーラーハウスまで来ると、不良兄弟のときと違ってジェーンがドアに手をかけるんですが、これも管轄の違いで署長が手を出せないためなんですが、アメリカの公的機関ってややこしいですよね。
『ボーダーライン』のときもCIAが国内での単独活動が出来ないのでFBIが駆り出される話でした。

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ジェーンがドアを開けようとすると、事件の真実が分かる回想シーンになって、ドアを開けてナタリーが入ってきます。

このシーンは『羊たちの沈黙』でFBIがバッファロー・ビルの自宅に突入するシーンに似てます。
FBIがバッファロー・ビルの自宅だと思って突入したら誰もいなくて、クラリスが1人でバッファロー・ビルの自宅に辿り着いちゃうシーンです(下の動画よりもう少し前ですけど)

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ナタリーはその日、恋人のマットが非番のためトレーラーハウスに遊び来ます。
同じトレーラーハウスに住む同僚たちは仕事だったため2人はセックスしていましたが、突然同僚たちが帰ってきてしまいます。
ナタリーは慌てて服を着て布団を掛けますが、同僚の一人で酔っ払ったピートが執拗に絡んできます。
怒ったマットがピートを振り払うと、それをきっかけに喧嘩が起きてしまいますが、彼女とよろしくやってるマットが気に入らない同僚たちはピートに加勢するとマットは伸されてしまいます。
理性を失ったピートがナタリーをレイプしてるとマットが目を覚まし反撃しますが、再び同僚たちにボコボコにされるとナタリーはその隙に逃げ出します。
裸足のまま飛び出したナタリーは何kmも走って力尽きて倒れたのが事件の真相でした。

回想が終わると、再びトレーラーハウスの前になり、ジェーンがドアを開けようとすると何者かがドアの向こうから発砲してきます。
防弾チョッキを着ていたため即死は免れましたがジェーンは吹き飛ばされるとドアの向こうからピートが出てきます。
それを皮切りに保安官と採掘員の間で激しい銃撃戦になると全員倒れますが、ピートは僅かな怪我をしただけで山の中に逃げていきます。
ジェーンは意識はあるものの身体が動かずピートを追えないでいると、コリーがやってきてピート追います。
山の中でピートに追いついたコリーは木の陰に隠れると、ライフルの銃床でピートを殴って気絶させます。

コリーはスノーモービルで引いたソリにピートを載せて山頂まで運ぶとピートを解放します。
コリーは「ここから走ってハイウェイまで逃げたら見逃してやる」と言うと、ピートの耳元でライフルをぶっ放します。
ビビったピートは慌てて逃げますが、1Kmももたずに肺が凍り死んでしまいます。
コリーはマーティンの望み通り、ナタリーと同じ目に遭わせて復讐を果たすのでした。

コリーは病院に入院したジェーンを見舞うと、マーティンの元を訪れます。
正式なインディアンペイントを知らないマーティンはオリジナルペイントをして心の中からナタリーを送り出すと、コリーも隣で寄り添ってナタリーの死を悼みます。
最後にテロップで

「数ある失踪者の統計にネイティブ・アメリカンの女性のデータは存在しない。実際の失踪者の人数は不明である」

と表示されて映画は終わります。

 

本作を観てる最中はミステリー部分で話を引っ張ってってくれるのでとても面白いのですが、終わってみると不良兄弟の兄の死(無駄な死)のシーンなどはなぜ襲ってきた(貧しさからギャング化してるなどの問題もあるみたいですが)のかとかは分からなくて、ミスディレクション(不良兄弟が犯人)を誘うために勢いで押し切った感はあります。

ウインドリバー居留地内にある石油採掘場が治外法権的なのも、日本人にはやや分かり辛いところで、居留地内であっても資本に侵食されてる現状とか、インディアン居留地を取り巻く問題のディーテールな描写は弱かった気がします。
問題提議として大まかなものは分かるものの、細部に至ると弱いという感じで、まぁ細かく描写してしまうと上映時間も長くなってしまうので仕方ないと思うので、本作を入口にして色々調べるのがいいのかなとも思います。
そもそもウインドリバー居留地には地下核実験場があるそうですが、映画では1ミリも触れられてないので、勉強が必須なんだと思います。

それにしてもラストの展開は、よく考えれば凄い話で、偶発的なレイプからの集団暴行殺人を隠蔽しようとして、捜査に来た警察署長やFBI捜査官まで殺そうとしますが、さすがにこれはメキシコの麻薬カルテルのレベルの悪に引き上げ過ぎで、冷静に考えるとリアリティが無いんですが、鑑賞中はそうしたことも勢いで乗り切れる作品で、監督の演出が上手かったのだなぁと思います。

とにかく予備知識なしで観るのがおススメな作品だと思います。

あと、こうしたテーマだったのに、元々の配給がワインスタイン・カンパニーだったのは何とも皮肉だったなと思いました。

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米ニューヨーク州マンハッタン地方検察局は7月2日(現地時間)、ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン被告を、3人目の女性への性的暴行容疑で新たに起訴したことを明らかにした。米メディアが一斉に報じている。ワインスタイン被告

鑑賞データ

ヒューマントラストシネマ渋谷 TCGメンバーズ ハッピーチューズデー 1000円
2018年 123作品目 累計119200円 1作品単価969円

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