結婚 評価と感想/ディーン・フジオカ主演作、近年まれに見る珍品邦画だった件

結婚 評価と感想
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謎のレトロこだわり ☆1点

2008年『切羽へ』で直木賞を受賞した井上荒野の2012年に発表された同名小説の映画化。
監督と主演はNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」でコンビを組んだ西谷真一監督とディーン・フジオカ

予告編

映画データ

結婚 (2017):作品情報|シネマトゥデイ
映画『結婚』のあらすじ・キャスト・動画など作品情報:直木賞作家・井上荒野の小説を原作にしたラブストーリー。結婚詐欺師の男と彼にだまされる女たちの姿を通して、人間の孤独や欲望を浮き上がらせる。
http://cinema.pia.co.jp/title/172325/

TCGメンバーズ、ハッピーチューズデーということで、何か無いかな?と探したところ、角川シネマ新宿・有楽町とどちらでもやってる(結構、珍しくないですか?)本作を鑑賞。

映画館で予告編を見たことは無かったですけど、詐欺師モノならそんなにハズさないでしょ!と気楽な気持ちで鑑賞しました。

監督は西谷真一さん
名前は全く存じ上げませんでしたが、それもそのはずで映画監督というよりはNHKの社員ディレクターでした。
朝の連続テレビ小説だけでも『走らんか!』『ふたりっ子』『つばさ』『あさが来た』などを演出されてるようです。

主演にディーン・フジオカさん
ご存知の通り『あさが来た』の五代友厚役でブレイクされた方です。
テレビは『ダメな私に恋してください』と『IQ246〜華麗なる事件簿〜』を全話鑑賞してます。
映画はブレイク前にリンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件の市橋達也受刑者をモデルにした『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』を監督・主演されていて、ブレイク後に話題になりましたが未見です。

共演に柊子さん
初めて見た方ですが『キッズ・リターン 再会の時』に出てたようで気づきませんでした。

共演に中村映里子さん
『愛の渦』での体当たりの演技が印象的でした。

愛の渦 評価と感想/本能のままには生きられない
愛の渦からの恋の渦 ☆4点 劇団ポツドールを主宰する三浦大輔による舞台で、2006年の第50回岸田國士戯曲賞を受賞した同名舞台を自身の監督により映画化した作品。 主演に池松壮亮と門脇麦、共演に窪塚洋介、滝藤賢一、新井浩文、田中哲司 予告編 ...

共演に松本若菜さん
なんといっても今年公開された『愚行録』が抜群によかったです。

愚行録 評価と感想/どいつもこいつもゲス過ぎる
2017年現時点で邦画ナンバーワン ☆5点 予告編 映画データ この映画は、あんまり映画館で予告編を見なかった気がします。 内容も殆ど知らなくて、事件モノっぽいことと、オフィス北野の製作で珍しいなと思いました。 北野武監督作品以外のオフィス...

小出さんの件で埋もれないで欲しい作品です。
あと『ディアーディアー』でも観てます。

共演に安藤玉恵さん
『夢売るふたり』でも結婚詐欺に遭う役でした。

夢売るふたり 評価と感想/浮気した旦那への復讐劇ともとれる
逆・美人局 ☆4点 予告編 映画データ あらすじ 東京の片隅にある小料理屋。この店を営むのは、愛嬌たっぷりな人柄に加え、確かな腕を持つ料理人の貫也(阿部サダヲ)と、彼を支えながら店を切り盛りする妻の里子(松たか子)。2人の店は小さいながらも...

共演に古舘寛治さん
名バイプレーヤーです。
昨年は『淵に立つ』が話題になりました。

共演に萬田久子さん
最近の映画ですと『龍三と七人の子分たち』を観てます。

共演に貫地谷しほりさん
最近の映画ですと『偉大なる、しゅららぼん』とか『白ゆき姫殺人事件』を観てます。

あらすじ

「結婚しよう」──まるで呼吸するかのように、自然にプロポーズを決める男。
彼の名は古海健児(ディーン・フジオカ)。
端正な容姿に気の利いた会話、捉えどころのないミステリアスな瞳、そしてどこか寂しげな横顔で瞬時に女たちの心を奪う、結婚詐欺師だ。

出会ってひと月も経たない古海のプロポーズに、家具店で働く麻美(中村映里子)は驚き戸惑いながらも、初めて訪れた幸せに舞い上がる。

だが、二人で暮らすマンションの敷金として100万円を渡した直後、古海は麻美の前から姿を消してしまう。
そんな手口で古海は、元々は被害者の一人だったるり子(柊子)という相棒と共に、市役所に勤める鳩子(安藤玉恵)、キャリア志向の元編集の者の真奈(松本若菜)と次々と相手に合わせて設定を変えて女を騙していく。
──だが驚くべきことに、彼自身は妻の初音(貫地谷しほり)と幸せな結婚生活を送っていた。
ある時、鳩子が私立探偵の矢島(古舘寛治)に古海探しを依頼した事をきっかけに、騙された女たちが偶然に繋がり、古海の行方を探し始める。
一方、窮地を助けてくれた謎の女・泰江(萬田久子)と出会った古海は、互いに過去に秘密を抱えている事ことを感じ取り、不思議な絆が生まれはじめる。そんな中、古海は彼女から、人生を変えるであろう“ある提案”を持ちかけられる……。
果たして、騙した男と騙された女たちが、欲望の果てに見た真実とは?
そして女たちの想像も願望も鮮やかに裏切る、古海が背負った秘密とは──?

公式サイトより引用)

ネタバレ感想

映画は冒頭、波止場でディーンさん演じる古海が夕日の沈む海を見つめ「浜辺の歌」を口ずさむシーンから始まるんですが、何かカメラの映像とかアングルとか、何と言ったらいいか分からないんですけど、雰囲気が昭和な感じでして、嫌な予感がするスタートなんです。
ディーンさん演じる古海の説明ナレーションが多いというのもあります。

それで場面変わって麻美がバーで飲んでるんですけど、バーの雰囲気も昭和っぽくて、麻美のメイクとか髪型とか服装も昭和っぽいんです。
バーのマスターが麻美の様子を察して「お待ち合わせですか」と声をかけると、麻美が「そうなんですが、彼が遅れてて」と言うので、マスターが「電話してみればいいじゃないですか?」と言うと、麻美は「彼は電磁波アレルギーで携帯持ってないんです」と言うと、マスターは自分のスマホですかさず検索して「ああ、ありますねぇ」となります。

一応、ここで携帯とかスマホがあるので、現在の話なんだなというのは分かります。
ただ、電磁波アレルギーで携帯を持ってない男なんて信用出来るか?(笑)とは思います。

すると、るり子がバーに入ってきて「まだ、来てない」と独り言を言います。
ウォッカトニックを別々で、トニック好きなんでウォッカをチェイサーにトニックを飲むという、訳の分からない(笑)注文をすると「彼、携帯持ってないからなぁ」と麻美の彼と同一人物を示唆するように呟きます。

すると麻美のスマホに公衆電話から着信があります。
電話に出ると声の主は古海で「隣に女来てる?」と聞かれ、「うん」と答えると、「自然な感じで店を出てきて」と言われ、麻美と古海は新橋とか有楽町のガード下みたいなところで落ち合うんですけど、なんかショボい画で予算無いんかな?と気になります。

麻美と古海がそこで話してると、るり子もやってきて、古海が「よく、あそこのバーが分かったな」と言うと、るり子が「あなたのことなら何でも知ってる」と麻美に対してマウンティングをかますと、「悪いけど、このあとは私が借りるわね」と言って、麻美をタクシーに乗せて帰そうとします。

古海も同調し麻美を帰そうとするんですが、るり子を欺いて麻美と2人でタクシーに乗って行ってしまいます。

麻美と古海は直前に話していた2人で住むマンションの内見に夜なんですが来てます。
ウォーターフロントのマンションですが、今はやりのタワマンでは無くて、バブルの頃とか1980~90年代くらいのマンションな感じです。
家具店で働く麻美は家具の配置を嬉しそうに考えてますが、どうせならちょうどいいから結婚しないかと古海がプロポーズしてきます。

舞い上がる麻美に、「ただ、今、関わってる仕事の入金が先だから、敷金・礼金の半分100万出してくれない?」と言いますが、麻美は自分が住む部屋でもあるので2つ返事でOKします。

うーん、見たところ2DKくらいのマンションでしたので、敷金礼金が半分で100万って高いと思ったんですけど、まぁそれはいいです。

なんかですねぇ、古海の結婚詐欺師としての手練手管みたいなものが全く無くてですね、テンプレのようなギザったらしい言葉を言って、結婚しようで相手が落ちちゃうっていうのが、どうにも腑に落ちないんですね。

まぁ、そんだけカッコいいということなんでしょうが、あぶない刑事でタカ(舘ひろし)が着てたようなロングコート着せて、髪型も静かなるドンみたいな髪型で、いったいいつの時代なんだ?と思うのであります。

おまけに劇中にかかってる劇伴がこれまた古いといいますか、必要以上に情緒的で『慕情』とかそういう風にしたかったんですかね?

麻美が帰るとるり子がやってきて、古海とるり子がグルなのが分かります。

古海はるり子に「100万円入金するって」と経過報告すると、内見してるマンションでベランダに落ちてた軟式テニスボールで壁投げというか、素手でスカッシュみたいなことを始めるんですが、謎です。
バスケットのドリブルシーンのような、女性ファンのためのサービスショットでしょうかね?

物語は回想に入り、るり子も元は被害者だったことが分かります。
るり子は古海の詐欺を暴き、警察に突き出されるか、私と組むかを迫ります。
るり子が見つけてきた女性を古海に紹介し、4:6の割合で取り分を分けることになりました。

古海には初音という妻がいて、るり子も妻がいるのは知ってます。

古海の家が、これまた公団みたいなところでエレベーターが無く、およそ結婚詐欺師が住むような所じゃないんです。
家の中もいまどき珍しくサイドボードが置かれ、その上にはレコードプレーヤーが置いてあります。
そして食卓にはマスカットが。
妻は食事を作らず、古海はマスカットを食べるんですが、そこもアップと謎のスローモーションで、古めかしい演出(画)だなと思うんですが、なんでそんなことやってるか全然分からないのですが、これも女性ファン向けのサービスショットなんでしょうなぁ。

それでですね、この辺まで観ててハタと気付く訳です。
服装といい、レトロな雰囲気といい、ディーンさんを五代友厚みたいに見せたいんだな、と。

映画鑑賞前の事前知識としては、直木賞作家原作でディーンさん主演の結婚詐欺師モノくらいにしか知らなかったので、観終わって監督が「あさが来た」の人だと知って、なるほどな、と思いました。
やっぱり五代のキャラクターはウケましたからね。
さすがに、あの幕末や明治時代の設定にする訳にはいかないでしょうから、バブルっぽい頃にしたんだなと思いました。

レトロな雰囲気は徹底していて、登場する喫茶店は古いですし、麻美が100万円振り込むATMも微妙に古いです。
だけど古海が複数台所有して隠してる携帯やスマホがある場所は、Suica対応のコインロッカーというハイテクでなんともアンバランスな感じもします。

劇中はたまに差し込まれる回想シーンが2つあるのですが、1つは古海が幼い頃、港で母親に捨てられた記憶で、もう一つは公園のブランコに座ってルービックキューブやってるシーンです。
公園で時間潰してるのは、妻には営業の仕事といってサラリーマンと同じ時間に家を出ていくからなんですが、女たちと会う時間まで間があるので、一人でルービックキューブやってる画は切な過ぎるしショボすぎます。

麻美とは、あと100万円振り込むだけでフィニッシュには至っていない中、るり子はダンス教室で知り合った真奈をターゲットにし、古海と引き合わせます。

麻美にはネット小説家としてましたが、真奈には店舗デザイナーと言います。
キャリア志向の元雑誌編集者の真奈の自尊心を満たすためですが、自分が手掛けたというレストランに連れてったりして信用させると、最後は新しい店舗開発を一緒にしないかと持ち掛けて金を引き出そうとします。

この連れてったレストランというのがまた、三宿のラ・ボエムみたいなところでいつのデザインだよとツッコミたくなるのですが、真奈を信用させる手口も、シェフに「オープンのときはお世話になりました」と言って、相手が誰だろうと思って話を合わせる、というのを利用したベタなものでした。


新しく店舗開発しようとしている物件を内見してますが、これもおあつらえ向きにスタンドピアノが置いてありまして、それを古海が弾いて真奈がうっとりするという展開で、観てるこちらが恥ずかしくなってくるのです。

そんなことをやってると、その物件の本当の持ち主・泰江が入ってきますが、何故か話を合わせてくれます。
それ以降は古海の正体を知りながら、度々デートを楽しむ謎の関係になります。

ウォーターフロントのマンションにしても、泰江の物件にしても何で入れたんだろう?という疑問が湧きますが、るり子が不動産屋に勤めてるとかなんですかね?

一方、その頃、過去に古海に騙された鳩子が100万円を取り返すべく、私立探偵の矢島に相談していました。

鳩子と古海の出会いはワインの試飲会でした。
市役所勤務の鳩子は毎日、他人の婚姻届を受理していて、心がささくれだってるところに現れたのが古海でした。
「結婚しないか」の言葉で1か月1万円ずつ8年かけて貯めた100万円をコロッと持っていかれたのでした。

このシーンは演技達者な古舘寛治さんと安藤玉恵さんのやりとりが面白かったですね。

矢島に相談する鳩子でしたが、手掛かりが少なくて、手掛かりになりそうなのは古海に紹介された女だけでした。
その女は、ウォッカトニックをウォッカとトニック別々にしてくれと頼む変わった女で、るり子のことでした。

麻美は100万円を振り込んで古海と連絡がつかなくなると古海を探し始めます。
といっても手掛かりが無いので、以前訪れたバーに行って「私を覚えていますか」とマスターに聞くと電磁波アレルギーのことがあり覚えていました。
あとから来た女性のことは覚えているかと尋ねると覚えていました。
ウォッカとトニックを別々に頼むので印象深いと。
その後もその女性が来たか尋ねると、来てないとのことでした。
マスターがその女性が来たら連絡しましょうかと言ってくれて麻美は連絡先を渡します。

すると矢島から麻美に電話が入り呼び出されます。
矢島と鳩子が待つ事務所へ行くと、鳩子から相談されてる件を説明され、ようやく麻美も結婚詐欺に遭っていると自覚するのでした。

矢島が麻美に辿り着いたのは、手掛かりが少ないと考えた矢島は鳩子から聞いた、るり子が出没しそうな渋谷周辺のバーに、ウォッカとトニックを別々に頼む女、もしくはその女を探す人が現れたら連絡してくれと網を張っていたのでした。

『探偵はBARにいる』では無く『探偵はBARに網を張る』です。

少しづつ古海に近づいてることに気を良くした鳩子は、そのままの勢いで麻美と被害者の会を結成するのでした。

その頃、古海は泰江に呼び出され八景島シーパラダイスデートをしてます。
お互いの身の上話をしてると、4歳で捨てられた古海の過去を調べてくれると言います。

このシーンは、泰江も子供を手放した過去を語るので、一瞬、古海の母なのかな(泰江は謎の女なので)?と思うのですが、泰江は生後半年で、古海は4歳のときなので違います。

古海の過去を調べる代わりに、世界一周4か月間の船旅に付き合ってくれと泰江から言われるのでした。

古海は真奈をフィニッシュするべく、喫茶店にいるとるり子が現れます。
るり子は泰江の存在に気付いてませんでしたが、麻美と真奈以外の女を感じ取って嫉妬します。
もう一度、古海を脅して釘を刺しますが、スマホに飛鳥の船旅が表示されてるのを見逃しませんでした。

真奈の振り込みも完了し、古海は家に帰ると、泰江から報告書が届いています。
報告書を読みながら階段を登って部屋に入ると、妻・初音の姿が見えません。
パニックになる古海でしたが、ベランダから何事も無かったように初音が現れます。

しかし報告書を読んで古海が真実を知ると、私はもう必要ないと言って、初音は消えてしまいます。

初音は古海の妄想で妻なんていませんでした。

その頃、鳩子・麻美連合は矢島より、新たな被害者の真奈の情報をもたらされていました。
真奈がいる喫茶店を張っていると、るり子が現れます。
るり子は古海に連絡がつかなくなって焦っていました。
真奈に振り込みのことを聞くと完了したとのことで、古海に逃げられたと悟ります。

そのやり取りを見ていた鳩子と麻美は共犯であるるり子を責めますが、るり子も被害者だったことを知り4人で古海を追います。

るり子は、飛鳥の船旅で古海が逃げると考え港に向かうと、泰江と古海がいました。
被害者4人で古海を詰めると、古海は海に飛び込んでしまいます。
浮き上がってこない古海を心配した4人は警察に届けるのでした。

警察署にいる麻美・るり子・真奈・鳩子・泰江の5人。
警察の簡易捜索では古海は見つかってませんでした。
夜で海も暗いこともあって、捜索は翌日に持ち越されます。

被害にあった4人で話してるとるり子から古海は結婚していたことを聞かされます。
驚く3人でしたが、泰江は古海は結婚してないと言い、泰江が調べて知った古海の過去を語ります。

古海は4歳のときに、母親に殺されそうになり海に突き落とされました。
理由は、母親が新しい男と結婚するからで古海が邪魔になったのでした。
劇中、何回か挿入される幼少期の記憶では母親の顔が見えないのですが、母親は初音でした。

にわかには信じられない真奈は、それも泰江の作り話の可能性があると言うと、泰江は事件の新聞記事を出すのでした。

うーん、妻の初音が居ないのはいいんですけど、嫉妬にかられたるり子が電話で古海の正体をバラすシーンがあるんですよね。
電話の感じから、初音にかけたと思うんですけど、あれ何なんだろ?留守電にでも入れたのかな?

映画はラスト、古海は生きてて干上がった江川海岸で目を覚まし起き上がります。

江川海岸 - Google 検索

横浜からだと直線で15km~20kmくらいだから有り得なくは無いのか。
ただずっとレトロにこだわってきたのに、最後にきて流行りに乗っちゃうあたり(レトロではありますけどね)どうなんだろ?と思いました。

そしてもういっちょエピローグで、トンネルみたいなところを古海が歩いて映画は終わります。

 

感想としては、探偵が出てくるあたりからは面白いんですが、おおよそ古海のキャラクターは結婚詐欺師に見えなくて『夢売るふたり』や『クヒオ大佐』に比べると、女性の心への入って行き方が全然描かれてないんですよね。

なので結婚詐欺師モノというか詐欺師モノとして見るとかなりツラくて、古海の不幸な生い立ちの方に焦点を合わせざるを得ません。

それと、そもそもこの役がディーンさんに合って無かった感じも否めません。
ディーンさんて東出昌大さんみたにイントネーションが独特な感じあるじゃないですか。
東出さんは棒演技と評されることが多いですが、それこそ朝の連続テレビ小説「あまちゃん」や「あなたのことはそれほど」ではハマった訳でして、ディーンさんにも同じことが言えると思うんですよね。
「あさが来た」や「ダメな私に恋してください」なんかは凄くハマってたと思うんで、このキザな設定の結婚詐欺師役はルックスから入り過ぎてたと思います。

探偵が出てくるまで、総じて詐欺師と絡む女優陣の演技もよく無かったです。
皆さん、こんな下手だっけ?と思いましたもの。

それに比べると、前述したように後半は見れましたが、マスカット食べるシーンとか謎シーンが多過ぎます。
イメージDVDだったらいいですけど、熱心なファン以外も観に来る一般映画でそれをやっちゃうと、なんとも奇妙な作品で邦画では近年まれに見る珍品作品に仕上がってると思います。

なんかバブルの頃のVシネマで結婚詐欺師モノやった感じです。

鑑賞データ

角川シネマ有楽町 TCGメンバーズ ハッピーチューズデー 1000円
2017年 110作品目 累計118800円 1作品単価1080円

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