ヴェンジェンス 評価と感想/ニコラスケイジを健さん!と呼びたくなる

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ポスターのイメージと全く違った(笑) ☆4.5点

近年、ノーベル文学賞候補として名前が上がる女性作家ジョイス・キャロル・オーツの2003年に出版された「Rape: A Love Story」の映画化で監督は数多くの映画でスタントをこなしてるジョニー・マーティン、製作と主演でニコラス・ケイジ

予告編

映画データ

(シネマトゥデイ)

映画『ヴェンジェンス』の作品情報:ニコラス・ケイジ主演のアクション。心を通わせるシングルマザーをチンピラに陵辱された刑事が、彼らに制裁を加える。メガホンを取るのは『ザ・ヒット・リスト』などに携わったジョニー・マーティン。
(ぴあ映画生活)
『ヴェンジェンス』は2017年の映画。『ヴェンジェンス』に対するみんなの評価やクチコミ情報、映画館の上映スケジュール、フォトギャラリーや動画クリップなどを紹介しています。
本作は2017年9月30日(土)公開で全国で10館のみでの公開です。

映画館で予告編も見たことなかったんですけど、例によって公開カレンダーを眺めてたらニコラス・ケイジ主演ということで目に留まりました。
でも今週も来週も見たい作品目白押しということでスルーしようかな?と思ったんですけど、共演者のところにドン・ジョンソンの名前があり、これは久しぶりだなと思い観に行きました。

監督はジョニー・マーティン
初めましての監督さんです。
1980年代後半からスタントをやられてたようで、数多くの映画にスタントコーディネーターなどで関わってるようです。
今年はこのあと公開予定のアル・パチーノ主演『Hangman』という作品を監督してるようです。

主演はニコラス・ケイジ
近作は『スノーデン』と『ドッグ・イート・ドッグ』を観てます。

単純につまらないだけでは片付けられない作品 ☆5点 『レザボア・ドッグス』でミスターブルー役だったエドワード・バンカーの同名小説を『タクシードライバー』で脚本を担当したポール・シュレイダー監督が映画化したクライムサスペンス。主演にニコラス・ケイジとウィレム・デフォー
共演にドン・ジョンソン
私の世代ではなんといっても『特捜刑事マイアミ・バイス』なんですが、映画ではこれといった代表作が無いですね。
最近はフィフティ・シェイズシリーズのダコタ・ジョンソンンの父親と呼ばれることが多くなってきました。

共演にアンナ・ハッチソン
2012年にアメリカでスマッシュヒットとなったホラースリラー『キャビン』で一番最初に殺された人です。

ビックロ! ☆4.5点 予告編映画データ (シネマトゥデイ)(ぴあ映画生活)「それはそれは素晴らしいゴチャゴチャ...
ニュージーランド出身の女優さんなんですけど、オーストラリア出身のニコール・キッドマンを筆頭にオセアニア出身の女優さんてブロンドでみんな雰囲気似てるなと思った次第です。

他に共演と配役は以下の通りです。

ジョン・ドロモア役: ニコラス・ケイジ
ティーナ役: アンナ・ハッチソン
ベシー役: タリタ・ベイトマン
アグネス役: デボラ・カーラ・アンガー
ジェイ・カートパトリック役: ドン・ジョンソン
マーヴィン役: ジョシュア・ミケル
ロイド役: ロッコ・ニュージェント
ジミー役: ジョー・オーチャーベック
フリッツ役: カーター・バーチ
ディクソン検事役: カラ・フラワーズ

あらすじ

湾岸戦争の英雄であり退役後は刑事として働くジョン。とある事件で長年の相棒を亡くし、失意の日々を過ごしていた彼は、ある日訪れたバーでティーナという女性と出会う。シングルマザーとして懸命に生きる彼女と触れ合う内に生きる気力を取り戻していくジョンだったが、そんな彼を突然悲劇が襲う。ティーナが愛娘の目の前で町のチンピラたちにレイプされてしまったのだ。ジョンはすぐさま犯人たちを逮捕するも、彼らは金にものを言わせて雇った敏腕弁護士の力で無罪を勝ち取り、逆にティーナと家族を激しく中傷する。法で裁けぬ悪に怒りを爆発させたジョンは、犯人たちに自らの手で制裁を加えることを決意するが……

公式サイトより引用)

ネタバレ感想

作品解説にある「ニコラス・ケイジ主演のアクション。心を通わせるシングルマザーをチンピラに陵辱された刑事が、彼らに制裁を加える。」くらいの予備知識で観に行きました。

オープニングクレジットは全米警察24時みたいなドキュメントタッチで治安の悪いアメリカが描かれてるんですが、その中でレイプ事件は全米で6分に1回は通報されてるとテロップが出ます。

舞台になるのはナイアガラフォールズ市でニコラス・ケイジ演じるジョン・ドロモアはその市警察(NFPD)の刑事になります。
射撃訓練してるんですが百発百中です。

ジョンは相棒と共に事件の張り込みをしてるんですけど、そこに犯人が現れて車で逃走しようとします。
ジョンたちは車で体当たりして止めますが、車から出てきた犯人に相棒は撃たれ、ジョンも肩口を撃たれますが、犯人を射殺します。

相棒を亡くしたジョンはドクターストップもかかり30日の停職になります。
間もなく停職が解かれる頃にバーで飲んでると、ブロンドの美人女性が入ってきます。
音楽に合わせて腰をくねらせて踊っているその女性に魅せられると、バーのマスターがその女性の素性を話してくれます。
4,5年前に工場勤めで無保険だった夫をガンで亡くし、そのとき6歳だった一人娘を育てるシングルマザーとのことでした。

その女性は友人女性と飲むために来てましたが、友人女性に急用ができ帰ってしまうと、カウンターにきます。
様々な事件で表彰されているジョンは街のちょっとした有名人で、バーにも新聞記事が貼られていました。
その女性に話しかけられ事件の功績を称えられると2人で飲みます。
その女性の名前はティーナといい、ティーナがほぼ一方的に喋ってジョンが聞いてるだけでしたが、ティーナは「あなたは聞き上手ね」と言って電話番号を渡して帰ります。

ここまでを観てるとジョンは寡黙なんですね。
邦画だったら高倉健さんがやるような感じの役で、同じように静かな感じで母子を守ってたレフン監督の『ドライヴ』みたいな展開になるのかな?と思いました。

なかなか好きな映画です ☆4.5点 予告編映画データ (シネマトゥデイ)(ぴあ映画生活)ヤフー映画で冒頭6分映像...
ティーナには彼氏がいて独立記念日に娘のベシーも連れて彼氏の家でパーティーをしてます。
ナイアガラの滝から上がる花火を見ながら楽しい時間を過ごしますが、翌日は母アグネスの用事で早いため帰ることにします。
彼氏が車なら5分もかからないと言って送って行こうとしますが、飲酒運転になるからと言ってティーナは断るとベシーと歩いて帰ります。

地元育ちのティーナは近道があると言って森の中を通ると、ボートハウスに4人の男がたむろしてます。
ティーナはへそ出しホットパンツという格好をしてました。
男たちはティーナを知っていてチアリーダーだったティーナだと声をかけてきます。
男たちの年齢はティーナと同じぐらいで高校生の頃から美貌だったティーナを知っていたのでしょう。
ティーナに断られると男たちはボートハウスに引きずり込んで代わる代わるレイプします。
シャッターを閉められたベシーはそれを外から見ていました。

男たちがいなくなると、ベシーはティーナのそばに駆け寄りますが、顔や体に打撲痕があり意識がありません。
助けを呼ぶため道路を歩いてるとパトロール中のジョンが発見します。
ボートハウスに駆け付けるとティーナは倒れたままで救急車を呼びます。
救急車で病院に運ばれたティーナは幸い命は無事でした。

現場には指紋、体液、そして何よりベシーの目撃証言があったことから4人はジョンたちによって直ちに逮捕されます。

逮捕された4人のうち、マーヴィンとロイドの兄弟の家はクリスチャンで、母親が神父に相談するとバチカンの弁護をしたこともある弁護士のジェイ・カートパトリックを紹介されます。
やり手であるジェイの弁護士料は高額でしたが、両親は家を抵当に入れて弁護を頼むと、4人は裁判が始まるまで直ちに保釈されます。

一方、事件後しばらく入院していたティーナは事件の記憶がありませんでした。
体調が回復し母親のアグネスの家に身を寄せますが、段々と事件の記憶がフラッシュバックしてくるようになります。

またベシーは街に買い物に出かけると加害者の子供たちから嘘つき呼ばわりされます。

ティーナの家に裁判の打ち合わせに女性検事がやってきて、4人が保釈されてることを知るとティーナはショックを受けます。
女性検事は裁判のシミュレーションをしますが、感情的になる母親のアグネスや、事件がトラウマになってるティーナの感情を上手くコントロールするにはやや力量不足で頼りなさげに写ります。

裁判の日。
ジョンも証人として出廷します。
ティーナ達が法廷に入るとマーヴィンの母親から嘘つき呼ばわりされます。
マーヴィンはティーナと囁いていて反省している様子は全くみられません。
裁判官が入廷しますが、被告側の弁護士であるジェイが来ていません。
ジェイは遅れて入廷してくると直前まで政府の仕事をしていたと言います。
裁判官も政府の仕事なら仕方ないと言い、ジェイはできる弁護士を印象付けます。

その日は審問の日でしたが、検事は冒頭陳述を始めようとします。
ジェイは聞いて無かったととぼけますが、今からやるならそれでも構わないと言います。
検事が証人としてジョンを呼びますが、細かい点で事実誤認がありジェイに指摘されるとそのたびに訂正する検事は、傍聴席や陪審員、裁判官を味方につけることが出来ません。
検事は証人として被害者のティーナを証言台に立たせますが、ジェイから被告たちと顔見知りだったんじゃないかと問われると取り乱してこちらも心証を悪くします。
検事は物的証拠も揃っている強姦事件であると結びますが、ジェイは被告たちは性行為は認めていて合意の上だったと言います。
ジェイはティーナが事件の直前に大量のお酒を飲んでたことなどを指摘し傍聴席を味方に付けます。
結局、取り乱したティーナによってその日の裁判は閉廷します。
ジョンはその一部始終を黙って見ています。

ここら辺までの展開はポスターや作品解説から受ける印象の、B級リベンジアクションでは全然なくて『告発の行方』みたいなシリアスな裁判モノという感じでした。

加害者側の行動もかなり胸糞悪く描かれてて胃がキリキリさせられます。
そしてジョンは思ったほど出番がありません。
ホント高倉健さんみたいな寡黙な男です。

裁判によってセカンドレイプの被害を受けたティーナは情緒不安定になります。
発作的にナイアガラの滝に飛び込み自殺しようとするところをジョンが救います。
ティーナを家まで送っていくとベシーにお母さんを支えてあげてと言い、困ったことがあったらいつでも電話してと番号を渡します。

加害者の一人、ジミーの嫌がらせで飼い猫が殺されるとベシーは助けて欲しいとジョンに電話します。

ジョンはジミーを張ってるとバーで酒を飲んでいて、テレビでやってるボクシングの試合の賭けの相手を探してます。
たまたまカウンターで飲んでたティーナの彼氏が賭けに乗ると、彼氏が勝ちます。
ジミーは負けた金を床に捨て、唾を吐いて出ていきます。
ティーナの彼氏が帰るために車に乗り込もうとするとジミーが襲います。
それを見ていたジョンがジミーを咎めるとナイフを取り出します。
ジョンはジミーの眉間に一発撃って殺します。
ジョンは同僚からの取り調べを受けますが毅然とした態度で正当防衛を主張します。

ジェイと検事と裁判官で公判日程の打ち合わせ。
ジェイは検察側に準備させる時間を与えないよう短い日程で切ってくると、3年の懲役で手を打たないかと持ち掛けてきますが拒否する検事でした。

ジェイは被告たちにも3年の懲役で手を打つことを持ち掛けます。
陪審員の判断は流動的でリスクヘッジが必要だと説きますが、懲役にいきたくない言って飲みません。
マーヴィンとロイドと母親はどこまでいっても強欲です。

ジョンはマーヴィンとロイドをジェイから依頼を受けた法律調査員だと言って呼び出します。
ティーナに関して不利な証拠があると言ってナイアガラの滝に呼び出すと、2人を射殺して滝に落とします。
警察の捜査ではカナダに逃げたとの見立てでした。

マーヴィンとロイドの家では公判前に被告が逃げたとマスコミが殺到してます。
両親たちは家も失うのでした。

最後に残ったフリッツは、アグネスに連れられてベシーがショッピングセンターで買い物をしてると、他の3人が行為をしてるときには自分は居なかったと言えと脅してきます。

ジョンはフリッツの高校時代の同級生の女性を使って呼び出します。
久しぶりに地元に戻ってるとのことで、ニュースで事件のことを知り、高校時代のティーナの秘密を知ってるので力になりたいと言って泊ってるモーテルに呼び出します。
フリッツがやって来るとジョンは銃で脅して遺書を書かせ自殺に見せかけて殺します。
被告4人が死んだので裁判は終結します。

ティーナとベシーがジョンの元へお礼を言いにやってきます。
あなたは私たちのヒーローだと。
ティーナ達はカリフォルニアに引っ越すとのことでお別れを言いにきました。
同僚に呼ばれ捜査に向かうジョンを見送って映画は終わります。

本作の原題は「VENGEANCE: A LOVE STORY」でヴェンジェンスってどういう意味かな?と思ったんですが「復讐」なんですね。
リベンジの方が聞き慣れてますが、リベンジの方は自分で復讐するの意味のようで、本作のような場合にはヴェンジェンスなんですね。

原作の原題は「Rape: A Love Story」なので、主題としては『告発の行方』みたいにレイプ被害を取り上げたものなのだと思います。
ノーベル文学賞候補の女性作家の作品なので、ティーナとベシーの母娘の関係、アグネスとティーナの母娘の関係も単純には描かれて無いです。
ティーナはアグネスとの同居を嫌がってましたし、ベシーは父親を早くに亡くしたことで過干渉になってるティーナを鬱陶しく思っていました。

それからキリスト教的なこと、『スポットライト 世紀のスクープ』みたいな、こういう性的な事件を表に出さないみたいな風潮も見えます。

さすがアカデミー作品賞と脚本賞面白い!  ☆5点 予告編映画データマイケル・キートンも出ていた、去年の作品賞と脚本...
ただ、その辺のことは99分の上映時間に収めるために薄っすらと描かれるのにとどまってます。

ジョンに関しても湾岸戦争に従事していて妻も亡くしてるという背景がさらっと語られるだけなので、なんであんな「自分、不器用ですから」みたいな高倉健さんみたいになってるのかは分かりません。

恋愛部分も、夫を亡くしたティーナ、妻を亡くしたジョンという部分で惹かれますが、ジョンのは見守る愛、ティーナは尊敬やヒーローとしての愛で、ベタベタした恋愛になってないのも特徴的でした。

本作は調べてみると2010年頃にハロルド・ベッカー監督でサミュエル・L・ジャクソン主演でヘザー・グラハムなんかもキャスティングされてた企画だったようです。

で、色々あって一時はニコラス・ケイジが監督するとも言われてたみたいですけど、このような形で公開になったようです。
本作では製作総指揮でハロルド・ベッカーの名前が残ってます。

ポスターとか作品解説からB級リベンジアクションを期待して観に行くと肩透かしをくらうかもしれませんが、ニコラス・ケイジの高倉健映画を観に来たと思えば満足度は非常に高いです。

前作の『ドッグ・イート・ドッグ』もそうですけど、小規模予算の映画ですが、自身のギャラを抑えればいいだけで、作品にはプロデューサーとかコントロール出来る立場で関わっているので、なかなか面白い作品が作れてるんじゃないかと思います。

あ、あと全編シリアスな映画ですが、マルボロマンがハーレーに乗って帰っていくところはニヤリと出来るシーンになってます。

鑑賞データ

新宿バルト9 夕方割 1300円
2017年 163作品目 累計174800円 1作品単価1072円

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