ソウル・ステーション/パンデミック 評価と感想/韓国底辺社会を描く

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新感染よりこっちの方が好きかも ☆4.5点

2016年の韓国で観客動員1000万人超えのヒットとなった『新感染 ファイナル・エクスプレス』の前日譚を描くアニメ映画。
監督は新感染と同じくヨン・サンホ。声の出演でシム・ウンギョン

予告編

映画データ

(シネマトゥデイ)

映画『ソウル・ステーション/パンデミック』の作品情報:高速鉄道車内で発生した感染爆発の恐怖を描く韓国製ゾンビホラー『新感染 ファイナル・エクスプレス』の前日譚(たん)をつづる長編アニメ。同作を手掛けたヨン・サンホ監督が、極限状況下であらわになる人間のエゴを、格差社会や国家権力の問題も盛り込み活写する。
(ぴあ映画生活)
『ソウル・ステーション/パンデミック』は2016年の映画。『ソウル・ステーション/パンデミック』に対するみんなの評価やクチコミ情報、映画館の上映スケジュール、フォトギャラリーや動画クリップなどを紹介しています。
本作は2017年9月30日(土)公開で全国で11館ほどでの公開です。
最終的に20館程度の公開規模で新感染の120館に比べるとかなり少ないです。

本作は、先月観た『新感染 ファイナル・エクスプレス』の感想を書く際に知りました。

東出昌大でもない ☆4.5点 2016年の第69回カンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニングで上映され評判になった韓国製ゾンビパニック映画。 監督はヨン・サンホ、主演はコン・ユ、共演にチョン・ユミ、マ・ドンソク
新感染で明らかにならなかった元々の感染の原因や、最初にKTXに乗り込んできた女性やホームレスの謎が明らかになるのかな?と思い観に行きました。

監督はヨン・サンホ
新感染ではハリウッド的なエンターテイメント作品に仕上がっていましたが、元々は社会派のアニメ作家のようです。
韓国は日本に比べると映画産業が盛んですが、ことアニメ作品となると全く振るわないようで、これは意外でした。

昨年のカンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門で上映され絶賛を浴びた映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(9月1日全国公開)を手掛けたヨン・サンホ監督が来日し、影響をうけた日本の監督や韓国のアニメーション業界の実状を明かした。
ジャパニメーションの影響力は大きいんですね。

主演は声の出演でシム・ウンギョン
日本でもリメイクされた『怪しい彼女』で主演をしてます。

新感染にも出演してます。

他の声の出演

へスン役: シム・ウンギョン
へスンの父役: リュ・スンリョン
キウン役: イ・ジュン

あらすじ

蒸し暑い夏の夜、ソウル駅の片隅でホームレスの老人が首から血を流していた。それに気づいた弟は慌ててソーシャルワーカーや警備員に助けを求めるが、誰も真面目に取り合ってくれない。そうこうしているうちに終電の時間が過ぎた頃、老人は息絶えてしまい、弟は「兄が死んでしまった。助けてください!」と駅員にすがりつく。しかし奇妙なことに元の場所に兄の姿はなく、血痕だけが残されていた。狐につままれたような気分で捜索を始めた弟は、道ばたで若い男性の体に噛みついている兄を発見する。次の瞬間、別人のように凶悪な形相の兄は、弟にも猛然と襲いかかった。

その日、場末の安宿に身を寄せている若い女性ヘスンは、恋人キウンのひどい仕打ちに呆れ返っていた。へスンの体を売ってカネを稼ごうと、勝手に出会い系サイトに彼女の写真をアップしていたのだ。ヘスンが反発すると、ぐうたらなヒモ男のキウンは「風俗店から逃げてきて、家もなかったお前を拾ってやったのは誰だ!」と逆ギレする始末。こうしてヘスンとケンカ別れしたキウンは、サイトを見て連絡してきたはるか年上の男性と落ち合うが、彼は家出中のヘスンを捜している父親だった。娘を娼婦扱いしたキウンに怒り心頭の父親は、彼を車に乗せ、宿でヘスンの帰りを待つことにする。ところが突然、目を血走らせた宿の女主人や隣室の客に襲撃され、わけのわからないまま逃げるはめになってしまう。

その頃、すでにソウルの中心部では、同様の異常な事件があちこちで起こっていた。何らかのウイルスに感染した人々が正常な市民に噛みつき、噛みつかれた者たちも次々と凶暴化していたのだ。そんな前代未聞の事態のさなか、あてどなく深夜の街をさまよっていたヘスンも感染者に遭遇。命からがら警察署に駆け込むが、そこにも感染者の群れが押し寄せ、ホームレスの中年男とともに裏口から脱出する。恐怖のどん底に突き落とされたヘスンが、真っ暗な地下鉄の線路を歩きながら「……家に帰りたい」と涙をこぼすと、中年男も「俺には帰る家がない!」と叫んでその場に泣き崩れた。

地上に出たヘスンは電話をかけてきたキウンに「早く迎えに来て」と訴えるが、またも感染者に見つかってしまう。彼女と中年男を救ってくれたのは、路地にバリケードを築いた人々だった。しかし、そこも安全ではなかった。路地の反対側は、救助を求める一般市民を“暴動の扇動者”と決めつけた機動隊によって封鎖されていたのだ。まもなく出動した軍は、絶望のあまり平常心を失った市民に向けて実弾と催涙弾を発射。軍と感染者の大群に挟み撃ちにされる格好になった彼らは、哀れにも感染者の餌食となった。

ただひとり奇跡的に難を逃れたヘスンは、必死の思いで彼女を捜し続ける父親やキウンと合流することができるのか。信じがたい悪夢が現実となったこの夜、悲しみに暮れるヘスンの行く手には、さらなる想像を絶する残酷な運命が待ち受けていた……。

公式サイトより引用)

ネタバレ感想

新感染の前日譚ということでしたが、本当にソウル駅周辺の終電後あたりからを描いたもので、新感染で最初に出てきた田舎のゾンビ鹿や、主人公の証券マンたちが話してた製薬会社のことなど、感染の原因となるようなことは明かされませんでした。

新感染で最初に感染者としてKTXに乗り込んできた女性はシム・ウンギョンが演じてたのですが、本作でシム・ウンギョンが演じているヘスンが乗り込んできたわけではなく、お話としてはそれぞれ独立したものとなっています。

ただ新感染でホームレスが乗り込んできたのは、最初に感染したのがホームレスの人たちからで、このパンデミックを最初の方から目撃し生き延びてきた人になります。
他の乗客が事態を飲み込めない中、前日の夜から経験しているのでおおよそは理解しているという存在になってます。

新感染では家庭を顧みなかった証券マンが幼い娘がいる車両まで辿り着く話でしたが、KTXという列車内の密室で横への移動だけだったのに対し、本作では家出した娘を探す父親とヒモの彼氏が車でソウル駅近郊を探すのが物語の軸になります。

ヘスンとヒモ彼氏のキウンは喧嘩別れをしたこともあって、当初ヘスンがスマホの電源を切っており、キウンが父親に言われて電話をかけても連絡がとれなくなります。

その後ヘスンは生き延びたホームレスと行動を共にし、地下鉄の線路内を歩いて安全な場所に行こうとしますが、スマホの電波が届かなくキウンとはずっと連絡が取れません。

その後ヘスンが地上に出た際にキウンと連絡が取れて何度か居場所の確認などをするのですが、このとき奇妙に思ったのは必死に探している父親がキウンに電話を替わってくれと言わないことでした。

物語としては家出して風俗に堕ちた娘を探す父親。
『怒り』の渡辺謙さんと宮﨑あおいさんみたいのを想像しました。

素晴らしいとおもいます  ☆5点 予告編映画データテーマといい、役者といい、映像・音楽といい、素晴らしい作品だと思...
ヘスンは警察の封鎖をかいくぐり、建設中のマンションのモデルルームに逃げると、キウンが迎えにきて無事会えます。

ヘスンとキウンが会話してると「お父さんは?」という会話になり、キウンが「来てるよ」というとヘスンは「お父さんは体が弱くて」と言います。

あれ?おかしいな、父親はめちゃめちゃ元気で強くてゾンビを2,3体倒してました。

現れる父親。

ヘスン「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です」

黒沢清監督の最高傑作だと思います  ☆5点 予告編映画データ北九州監禁殺人事件をベースにしたっぽい前川裕さん原作の...
ってクリーピーみたいな展開になるんでタマげました。

正確には全然知らない人ではなく風俗店の店長だったんですけど、借りた金を返さないで逃げたってことで探してたのでした。
ヘスンは家を出てからは悪い人にしか会わなかったと言ってて、風俗店で働いても逆に借金が増えるばかりだったと言ってたので悪徳店長に騙されてたのでしょう。
闇金ウシジマくんのエピソードに出てきそうな話です。

韓国映画『チェイサー』ではデリヘル店長が失踪した女性従業員を探して連続殺人鬼と対峙する話でしたが、探してる動機になってるのはバンスを回収するためでした。

キウンはヘスンを助けようとモデルルームにあった包丁で店長を切りつけようとしますが、逆に包丁を奪われると喉をかっ切られて死んでしまいます。
この店長、ためらいもなくゾンビをボコボコにするところやキウンの喉を切る手口を見ても、以前にも人を殺してますね、きっと、はい。

ヘスンは店長に家に帰りたいと言いますが、もう帰る家は無いと言われます。
店長はヘスンが逃げたときに実家に取り立てに行っており、金を用意するので一週間待ってくれと言われ一週間後に行くと、父親は逃げていたのでした。

もう絶望しかないヘスン。

店長にモデルルームのベッドに寝かせられるとレイプされそうになります。
横になったヘスンが動かなくなると、ゾンビになって店長を襲って映画は終わります。

あれ?ヘスンって噛まれたっけかな?と思いましたが、警察の封鎖から電線を伝わって逃げる時にゾンビに足首を一瞬触られていました。
きっとそのときに爪などで引っ掻き傷がついたんだと思います。

本作の感想を読むと、新感染と違って救いのない終わり方や、韓国社会の底辺描写に嫌気がして評価が低くなる方もいるようですが、自分的にはこのどんでん返しのストーリーは面白かったです。

観てる途中はあまりにも底辺社会を描いてるので韓国の『わたしは、ダニエル・ブレイク』みたいだなぁと思ったりしました。

先進国が抱える閉塞感 ☆5点 わたしはダニエル・クレイグ 最初にタイトル見たときにはそう思ったんですけど、映画を観たらそんな冗談は言ってられないほどヘビーでやるせなく、心えぐられる社会派ドラマでした。 ケン・ローチ監督作品は初めて観ました。 小難しい作品が多いのかな?と思ってたんですが、とても分かりやすくて見やすかったです。
監督のインタビュー記事を読むと、新感染は元々が本作の構想があって生まれたものだと書いてありました。
アニメ映画単体として韓国映画界で成功させるのは難しく、アニメのアイデアを元にビッグバジェットとして進化させたのが新感染だったそうですが、ソウル駅を起点としたゾンビ映画のアイデアを思い付いたのはソウル駅にはホームレスが多かったからだそうです。
9月1日(金)から公開される『新感染 ファイナル・エクスプレス』(以下『新感染』)は、第69回カンヌ国際映画祭で世界156カ国から買い付けオファーが殺到した韓国映画。疾走する高速列車の中で爆発的に増殖する“感染者”たちの群れの中、父娘、妊娠中の妻とその夫、学生たちが懸命に生き延びようとする姿を描...
日本より格差社会が厳しい韓国の貧富の差の象徴としてホームレスを描き、ホームレス=生きる屍=ゾンビだったら?というアイデアから生まれた、元々が非常に社会的メッセージが強い作品だった訳です。

新感染は世間の評価ほど高評価には感じなかったのですが、本作は韓国映画らしいガツンとしたエネルギーが感じられて、こちらの方が自分としては好きです。

アニメ描写も日本の萌え系キャラのような感じではなく、ロトスコープのようなキャラなので日本のアニメを見慣れてる方には評価が低くなると思うのですが、そこまで悪くないと思います。
元々、ロトスコープ的な絵は賛否両論分かれますからね。

アニメ『惡の華』がついに最終回を迎えます。ロトスコープという、実写から動きをトレースしながら、アニメーションのテンポに落としていく、手の込んだ作りのこの作品。全編ロトスコという作りは賛否両論ありました...
新感染の前日譚として、色々な謎が明かされる!と期待し過ぎて観に行くと裏切られますが、作品単体としてはよく出来ているので本作もおススメです。

鑑賞データ

新宿ピカデリー SMTメンバーズ割引料金 1200円
2017年 162作品目 累計173500円 1作品単価1071円

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