シルヴィア・フークスを堪能 ☆4点
リュック・ベッソン原案・脚本・製作のフランス・ドイツ合作のアクション映画で監督はスティーヴン・クォーレ
主演はサリヴァン・ステイプルトン、共演にシルヴィア・フークス、J・K・シモンズ、ユエン・ブレムナー
予告編
映画データ
本作は2018年1月12日(金)公開で全国155館での公開です。
映画館では予告編を全く目にして無く、公開されるのも知らなかったんですけど、TOHOシネマズのフリーパスポートがあったので鑑賞しました。
監督はスティーヴン・クォーレ
初めましての監督さんです。
ジェームズ・キャメロン監督作の『タイタニック』や『アバター』でセカンドユニット監督を務め、『ファイナル・デスティネーション』シリーズの第5作目の『ファイナル・デッドブリッジ』や『イントゥ・ザ・ストーム』を監督してます。
主演はサリヴァン・ステイプルトン
こちらも初めましての俳優さんです。
『300 スリーハンドレッド』の続編『300 スリーハンドレッド 帝国の進撃』で主役に抜擢された方だそうです。
ラッセル・クロウとジョージ・クルーニーとヒュー・ジャックマンを併せたイメージかな。
共演にチャーリー・ビューリー
この方も初めましてです。
『トワイライト』シリーズの第3作目『エクリプス/トワイライト・サーガ』のディメトリ役に抜擢されて注目されたそうです。
共演にシルヴィア・フークス
近作は『鑑定士と顔のない依頼人』『ブレードランナー 2049』を観てます。
共演にJ・K・シモンズ
近作は『セッション』『Re:LIFE~リライフ~』『ターミネーター:新起動/ジェニシス』『ズートピア(声の出演)』『ザ・コンサルタント』『ラ・ラ・ランド』『パトリオット・デイ』『ジャスティス・リーグ』を観てます。
共演にユエン・ブレムナー
近作は『T2 トレインスポッティング』『ワンダーウーマン』を観てます。
他に共演と配役は以下の通りです。
マット・バーンズ: サリヴァン・ステイプルトン
スタントン・ベイカー: チャーリー・ビューリー
ララ・シミッチ: シルヴィア・フークス
ベン・モラン: ジョシュア・ヘンリー
カート・ダッフィー: ディアミッド・マルタ
ジャクソン・ポーター(JP): ディミトリー・レオニダス
ドラゴリュブ・ペトロビッチ: クレーメンス・シック
ジム・レイニー: ユエン・ブレムナー
ジェイコブ・レヴィン少将: J・K・シモンズ
あらすじ
1995年、紛争末期のサラエボ。強引かつ大胆な戦略で敵の将軍を拉致、敵に囲まれたら戦車で大暴走とやりたい放題のマット率いる5人のネイビーシールズ。上官のレヴィン少将も手を焼く毎日。そんな中、メンバーの一人が恋に落ちたウェイトレスから聞いた、湖に沈んだナチスの金塊・総額3億ドルの話。それさえあれば、戦争に苦しむ避難民を救うことが出来ると懇願され、5人も作戦を立てることに。
タイムリミットはわずか8時間。敵陣真っただ中にある湖の水深45mの湖底から、重さ27トンの金塊をどう運び出すのか? 彼らのとんでもない奇策とは!? 史上最強のアウトサイダーたちが挑む、前代未聞の奪還作戦、遂に始動!!(公式サイトhttp://renegades.asmik-ace.co.jp/intro_story.htmlより引用)
ネタバレ感想
観る前は、監督も役者さんも知らない人ばかりで、タイトルもB級アクション映画みたいで、普段なら見ないタイプの映画でしたが、結論から言うと、1ミリも史実に基づかない戦地を舞台にしたアクション映画で、小難しいことを考えることもなく頭空っぽにして観れて面白かったです!
最初は知ってる役者さんいなくて不安だったんですけど、部隊が無茶苦茶して基地に帰ってくると上官に怒られるんですが、その上官がJ・K・シモンズで、まず一安心なんですが、ここまでで既に面白いんです。
そのあと酒場に行くと、ウェイトレスが美人なんですけど、どこかで見た顔だなぁ?と思ったら、シルヴィア・フークスでそのあとは出ずっぱりなのでシルヴィア・フークスも堪能できます。
それで中盤くらいに差し掛かると『トレインスポッティング』のスパッド役のユエン・ブレムナーが腕利きのヘリコプターの操縦士役で出てくるので、もうこの辺になると完全に楽しいです。
プロローグは1944年のドイツから始まります。
戦況が後退してきたナチスドイツ軍はフランスから奪った12.5kgの金の延べ棒2000本や絵画などの美術品を秘密裡に運び出すと旧ユーゴスラビアのダム沿いの、とある村に向かいます。
村に着くと住民を殺害して金銀財宝を村に隠しますが、地元のレジスタンスがダムに爆弾を仕込みダムを決壊させるとナチス軍とお宝共に湖の底に沈みます。
村からはただ一人の少年だけが助かりました。
1995年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争末期。
駐留するネイビーシールズは敵将軍を秘密裡に拉致してくる任務を帯びると、将軍にインタビューするマスコミに化けて将軍を拉致しますが、敵軍に退路を断たれると戦車を奪って街中を暴走します。
しかし、橋の上で敵戦車に挟み撃ちにされると、橋を壊して戦車ごと川に飛び込みます。
ネイビーシールズは水の中の方が得意ということで、まんまと将軍の部下の追撃をかわすのでした。
マットたちは基地に帰ると、ド派手にやり過ぎたためレヴィン少将に怒られ、3日間の謹慎という名の休暇を与えられます。
マットたちは酒場に繰り出すと、酒場の美人ウェイトレスのララにベンが声を掛けますが、実はスタントンが既に付き合っていました。
スタントンがララの家に行くと、ララの兄が悪い奴らとつるんでいて、例のモノを出せと脅してきます。
拳銃を突き付けられていたスタントンとララは、マットに救われるとララが事情を話します。
ララの祖父は幼少期に村が湖に沈められるのを見ていて、ナチスがお宝を隠すのを見たと言っていましたが、誰にも相手にされませんでした。
しかし孫のララには1本だけくすねた金の延べ棒を見せていて、宝の地図と一緒に託して亡くなっていました。
ララの兄は悪いやつらにそそのかされて、その金の延べ棒を狙っていましたが、ララはナチスの金塊を全て回収して、復興の資金に役立てたいと思っていました。
マットは金の延べ棒2000本、時価総額して3億ドル相当を6等分にすることで依頼を引き受けようとしますが、ララが半々でというと復興支援もありその条件を飲むのでした。
金塊奪還作戦は軍の正式な作戦ではないのでレヴィン少将の目を盗んで行われなければなりません。
大型の重機は使えないため、27トンもの金塊を運び出すための方法を考えます。
マットたちが考えた方法はスキューバーで潜って水中に設置した網に金塊を入れて、それを最後に浮上させ輸送用ヘリで運ぶというものでしたが、スキューバの酸素ボンベの容量から数日かけて延べ32時間かかると見積もりました。
そして同じアメリカ軍の腕のいいヘリコプター操縦士を探すとジムに行き当たり、作戦の3日前までに言ってくれればどんなヘリコプターでも調達すると了承されます。
その頃、ララの家では、ララが隠していた金の延べ棒を兄が見つけていて、兄とつんでる奴らが売り飛ばそうとしていました。
兄たちは金の延べ棒を少し削って古物商に預けると、金の売り先を探させます。
一方、マットたちはレヴィン少将に呼び出されます。
金塊奪還作戦がバレたかと思われましたが、そうではなくて、将軍拉致のためにド派手にやったことをNATO軍の指揮官がよく思ってなくてマットたちは36時間後にアメリカへの帰還を言い渡されます。
36時間後の帰還では間に合わないと判断したマットたちは、奪還作戦を諦めますが、数学の天才ベンが湖底に沈んだ教会の鐘に空気を溜め、そこをベースキャンプとすることを思いつくと8時間の工程で済むことが分かります。
マットは作戦を決行することを決めるとジムにヘリコプターを用意してくれるように頼みますが、突然なのでアテがありません。
それでも8時間後の迎えだけは了解を取り付けると、ララと共に湖に潜ります。
作戦通り、教会の鐘をベースキャンプにして、金塊が入ってると思われる金庫室を金属の薄い方から溶接で開けるために、建物の壁の方から壊し始めると順調に作業は進みます。
壁を壊すと予想通り金庫室が出てきて溶接で焼き切りますが、中にはボロボロになった絵画が中心で金の延べ棒は4~5本しかありませんでした。
ララも隊員も落胆して帰ろうとしますが、マットがアラブ文字が刻まれているレンガが逆さまに埋め込まれている壁を見つけ、そこを壊すと中から大量に積まれた金塊が出てくるのした。
その頃、金塊の破片が持ち込まれた古物商は、こんなものが持ち込まれたと、支配下にある敵軍将軍の部下に届け出ます。
敵軍将軍の部下は持ち込んだララの兄の悪い連れの2人のうちの1人を射殺すると、もう1人が口を割りララの家にたどり着きます。
ララの家を調べるとスキューバの装備やお宝を示す地図があり、ララの兄にマットたちの写真を見せると一緒にいるのがネイビーシールズだと分かります。
ド派手にやられて将軍を拉致された部下はネイビーシールズを殲滅するため湖に向かいます。
マットたちが順調に金塊を水中の網に入れてると、敵将軍の部下たちが船で湖上に現れます。
深度を調節しながら水中爆弾を落とされますが、マットたちは間一髪で金塊を回収すると、水平移動して浮上します。
浮上したマットたちに気づいた敵は銃弾を浴びせてきますが、マットたちは最低限の銃しか持ってなかったため弾が尽きて万事休すとなります。
するとそこにジムが操縦するヘリが現れ、爆弾で敵を一層すると、金塊とマットたちを引き上げて帰還するのでした。
実はレヴィン少将は、深夜にジムたちの不審な行動に気づくと、除隊させると脅してマットたちの作戦を聞き出していました。
マットたちに呆れながらも理解のあるレヴィン少将は輸送用のヘリを出してくれたのでした。
マットたちがこっそりと分けるはずだった金塊はレヴィン少将による記者会見が行われ大々的に発表されることになります。
レヴィン少将はナチスがフランスから奪った1億5千万ドル相当の金塊を民間人との共同作戦で回収したと発表すると、ララはフランス政府から表彰されます。
レヴィン少将はマットたちとララを自分のオフィスに呼び寄せると、作戦の報酬と言って小切手を渡します。
5人の隊員たちには各3千ドルほど配られると隊員たちは苦笑しますが、ララに渡された小切手には1億4千万ドル超の金額が印字されていました。
レヴィン少将はララの祖国復興への思いを汲んで、嘘の発表をしてフランス政府には金塊の半分を返却したのでした。
マットたちもレヴィン少将の心意気を知ると、自分たちの小切手をララに使ってと言って手渡すのでした。
めでたしめでたし
アクションシーンは適度にピンチになりハラハラしますが、マットたちは間一髪で切り抜けられるので安心して観てられます。
冒頭の戦車のシーンから楽しくて、戦車で川に落ちるとマットたちはスキューバの準備するんで、水の中が得意なんだなと分かります。
金塊回収シーンはゴーグル付けてるので誰が何をやってるんだかよく分からないのですが、それでも映画的に勢いがありますので全然問題無く観れます。
それで映画観終わって、何でこんなに楽しく観れたのか考えたら、製作がリュック・ベッソンじゃないですか。
リュック・ベッソンと言えば『グラン・ブルー』ですが、両親がダイビングのインストラクターで自身もダイバーだったんですが、事故でダイビングが出来なくなって映画の世界に関わるようになった経緯があります。
なのでベッソンとスキューバは相性がいいんですよね。
技術的にも精通してるでしょうから、観てる方は細かいことは分からないですが、リアリティがあるんですよね。
たぶん単純にダイバーと沈没船のお宝探し的な海洋ロマン映画でも面白いと思うのですが、そこに戦争アクションが加わっちゃうんですから面白いに決まってます。
ナチスとかボスニア・ヘルツェゴビナという単語で、一瞬難しそうリアリティありそう、と思わせときながら1ミリも史実が関係なくて、舞台設定として利用してるだけなのも潔いと思います。
本作はシルヴィア・フークスも魅力的でしたね。
『グラン・ブルー』のときのロザンナ・アークエットみたいな魅力がありました。
ベッソンの映画のヒロインは正統派の美女が多いですよね。
本作の原題は『Renegades』で裏切り者という意味みたいですが、裏切り者っていう感じでもないので邦題の方がそのまんまでいいですね。
往年の特攻野郎Aチーム的なスカッと爽快アクションに仕上がってるので楽しめますし、このメンバーが色々なところに出没して問題を解決するっていう感じで続編も作れますし、是非やってくれないかなぁと思う楽しい作品でした。
鑑賞データ
TOHOシネマズ日本橋 1か月フリーパスポート 0円
2018年 11作品目 累計4400円 1作品単価400円
コメント