鑑定士と顔のない依頼人 評価と感想/一人ぼっちは寂しい

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今までの生き方のツケ  ☆4点

あらすじとかは映画.comさんでどぞ

評判がよさそうだったのと『ニュー・シネマ・パラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレ監督作ということで、気にはなっていましたが、アカデミー賞候補作などが目白押しで中々観に行けなかったのですが、思いもよらずロングラン(ですよね?)上映で、劇場鑑賞することができました。

いやー、面白かったです。
正直トルナトーレ作品は『ニュー・シネマ』のあとの『みんな元気』があまり面白くなくて、それ以来見てなかったのですが、極上の恋愛ミステリーに仕上がっていたと思います。

この映画、全く予備知識入れないで観に行った方がいいですね!ラスト、「あっ!」ってなること請け合いだと思います。

自分はレビューなどを見て、あらすじを知っていたのですが、それでも十分に楽しめました。

主人公が老人の鑑定士で、美術や骨董の世界の話なので、ややもすれば緊張感がなくて退屈なお話になりそうですが、冒頭から飽きることなく一気に物語に引き込まれました。

物語としては大きなポイントが3つあったと思います。
1つ目は依頼人の姿を見れたとき。
2つ目は二人が結ばれたとき。
3つ目はラストのどんでん返し。
といったところです。

(以下ネタバレしてます)
1つ目の依頼人が中々姿を表さない所では、観客も完全に鑑定士オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)と同化して、依頼人の姿を見たいと思いますし、その姿はオールドマンの計略でわりとあっさりと分かるのですが、姿を表したクレア(シルヴィア・フークス)の美しいこと!

2つ目はクレアが姿を表してからは、完全にオールドマンの老いらくの恋(しかも初めての恋)の話になるのですが、歯車の復元を依頼しているロバート(ジム・スタージェス)に相談している恋愛が成就するかで、これがドキドキしました。
で、なんでPG-12なんだろうと思ってたのですが、ちゃんと結ばれる時にクレア(シルヴィア・フークス)のヌードが拝めるんですね。姿を表さない時にはここまでの展開は読めませんから、ここも嬉しい展開でした。

そして、なんといっても3つ目のどんでん返しです。
1つ目2つ目の背景にはずっと謎の歯車の復元があって、ミステリアスな空気が流れているのですが、これが最後に繋がってきます。
この一連のお話がオールドマンの長年の友人であるビリー(ドナルド・サザーランド)の壮大な復讐劇であることが明らかになるところです。

でもこれ、ちゃんと伏線があるんですよね。
オールドマンがもう一度クレアの姿を見たくて、屋敷から出ていったフリして銅像の裏に隠れていた時に、クレアにかかってきてた電話がビリーなんですよね。
でもオールドマンは覗き見してたことの後ろめたさとクレアへの恋心で不審に思わない。

というかビリーは度々オールドマンにSOSを出してたんですけど、オールドマンはビリーを見下してたから気づかない。ビリーの絵をちゃんと認めてさえいれば(しかもきちんと見ていなかった可能性もある)、こんな事にならなかったんですよね。

ラストは色々解釈できると思います。
ショックで廃人になって介護施設で暮らしているオールドマンの深層心理の中で、最後の心の拠り所としてクレアをナイトアンドデイ(カフェ・レストラン)で待つという妄想とも見えますし、皆が消えてから介護施設に収容されるまでの回想とも見えます。

ですがどちらにしろ、冒頭では高級レストランで美味しいお酒と食事を、周囲の好奇の目に触れながらも気丈に振る舞って一人で食べていますが、ナイトアンドデイでは奥のテーブルでひとりぼっち。カメラは引きながら他のテーブルも写しますがどのテーブルもカップル。
ああ、ひとりぼっちは寂しいと思いました。

PS:年齢差のある恋愛ということで『ロリータ』っぽい感じもしました。女性の肖像画だけを集めた部屋で悦に浸る変態チックなところは『コレクター』とかもイメージしました。

TOHOシネマズシャンテ シネマイレージデイ 1300円

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