ひかりをあててしぼる 評価と感想/殴らせる女

ひかりをあててしぼる 評価と感想
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今年の邦画実録ベース5本目鑑賞 ☆2.5点

2006年に起きた新宿・渋谷エリートバラバラ殺人事件をモチーフにして、2011年に上演された同名舞台の映画化。
監督は舞台版も演出した坂牧良太、主演の夫婦役に忍成修吾と派谷恵美、共演に桜井ユキ、永山たかし

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予告編

映画データ

ひかりをあててしぼる (2015):作品情報|シネマトゥデイ
映画『ひかりをあててしぼる』のあらすじ・キャスト・動画など作品情報:東京の渋谷で実際に起きた事件がモチーフの舞台劇を実写化したドラマ。
http://cinema.pia.co.jp/title/170911/

あらすじ

谷中浩平(忍成修吾)は、いわゆる普通のサラリーマン。ある日、友人の巧と合コンに参加、そこにいた美しい女、木下智美(派谷惠美)。浩平と智美は急接近、やがて結婚することになる。当初は幸せな夫婦生活だった。しかし、虚栄心の強い智美は浩平を振り回すようになり、やがて二人の間に溝ができていく。

自由を奪われたくないので、できた子供も堕胎を選ぶ智美。人に羨ましいと言われる生活をするため、高級マンションに住む。その為に借金をする…。
智美に嫌われたくないと、必死に理想の夫を目指す浩平。しかし、ついに溜まっていた不満が爆発、智美に暴力を振るうようになる。鼻や歯が折れるほどの暴力を受けつづける智美、しかし、智美もまた浩平に依存していき、逃げ出す事なく暴力を甘んじて受ける。

ボロボロになっていく二人が迎えた結末は、他人から見れば悲劇的なものだったが、智美にとっては最高の幸せとも言えるものだった……。

(公式サイトhttp://hikariwo.tokyo/より引用)

ネタバレ感想

今年は

附属池田小事件をモチーフにした『葛城事件』

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と、実際の事件をベースにした映画では5本目の鑑賞になります。

特に葛城事件は本作と同様、先に舞台化されてますね。

映画は3年くらい前に撮られてるらしく、やっと上映にこぎつけたみたいなんですが、おそらくは低予算のため、ほとんどがマンションの一室での夫婦のやりとりが中心になるんですが、それはそれで構わないのですが、台詞というか脚本が弱いといいますか…。

たぶん、舞台だったらもっと見れるんでしょうが、映画だと逆に画面の陳腐さ伝わってきてしまい、登場人物たちがなぜそのような行動をとるのかなどの説得力が弱い気がしましたし、リアリティが感じられませんでした。

主人公の夫婦は合コンで知り合うのですが、夫は弁護士であると妻に嘘を付いていて、妻も夫がセレブだからってだけで結婚するのですが、世間体を気にして周囲の友人たちには学生のときの知り合いってことにして見栄を張ってます。

妻が妊娠するのと同時に、夫が弁護士でないのを知って、妻は夫を激しく罵倒すると共に、子供を中絶します。

その後はなぜか夫は外資系の証券会社に転職してて(まあ実際の事件もそうなんですが、映画内でも説明がないので唐突)高給取りになってるんですが、外資系ってことは英語必須だろうからって、妻は夫の尻を叩き英語の勉強をさせますが、ここらへんから夫婦の関係が逆転してきて夫が妻に暴力をふるう(DV)ようになります。

が、このDV(ドメスティックバイオレンス)に至るまでが弱いというか唐突というか、なぜそうなったのかが、説得力を持って描き切れてない気がしました。

まあ、実際、この事件について書いてあるネットの記事を見ても、なぜDVに至ったのかはよく分からないのですが…。

というか、そもそも、この夫婦の蜜月時代というものが見えてこないんですよね。
元から関係の希薄さしか見えてこない。

夫は妻といると暴力をふるってしまう自分に怖くなるのと同時に、不倫もしていたので妻と別れたくなり、妻に離婚を切り出すのですが、妻は離婚を拒否します。

すると、ここら辺からは、なぜかまた妻が強くなってきて、夫は妻に別れてくれと頭を下げ続けますが、この辺もなんかスッキリしないんですよねぇ。
まあ、夫のDVを警察にバラすといって脅してる部分はあるのですが、あんまりリアリティが無かった気がします。

それから、主人公夫婦の友人・巧の行動もリアリティが無かったです。
いつの間にか夫婦の家に入ってきてますし、旦那のDVを知っても何もしないですし。
妻の方に気があるのに、なおさら変といいますか。

んー、やっぱり登場人物たちの行動が唐突過ぎてノレなかったですね。
役者さんたちは悪くないと思いますが、脚本がいかんせん弱すぎました。
妻の智美には妹がいて、姉妹は幼少時には父親から虐待を受けていたという設定もあるのですが、それもあんまり上手く機能してなかった気がします。

ただ、この映画、製作陣たちの思いとは別に、アメリカの批評サイトが主催するホラー映画賞で最優秀作品賞と最優秀女優賞を受賞していて、そういう意味では怖かったです。

忍成修吾主演「ひかりをあててしぼる」 米批評サイト主催のホラー映画賞受賞 : 映画ニュース - 映画.com
忍成修吾が主演を務め、実際にあった殺人事件をモチーフに描く映画「ひかりをあててしぼる」が、12月3日から東京・渋谷ユーロスペースで公開される。同作はこのほど、アメリカの批評サイト「HollywoodInvestigator」が主催するホラー

特に妻の智美を演じた派谷恵美さんは夫に殴られても笑っていて、ターミネーター的な怖さといいますか、怖くて逆に”殴らせる女”?”殴らせられる女”(れる、られる日本語難しい)を好演してました。
下着姿で夫を解体しようとするシーンと併せて熱演されていたと思います。

さて、ここからは余談になりますが、妻の智美は夫を殺害後、部屋にあった洋服ダンスに夫を入れて解体するために、巧にホームセンターにのこぎりを買いに行かせるんですが、巧は普通ののこぎりを買ってきちゃうんですよねー。

これ、巧が気を利かせて、リョービだとかマキタだとかボッシュだとかブラックアンドデッカーだとかの電ノコやチェーンソーを買ってくれば、智美から「お主出来る奴じゃ」という訳でいっぱい御褒美もらえたのになぁ、なんてことを考えながら見ていて、チェーンソー振り回して『悪魔のいけにえ』に突入とか訳わからないラストを考えてました。

鑑賞データ

ユーロスペース 前売り鑑賞券 1300円
2016年 138作品目 累計153000円 1作品単価1109円

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