『22年目の告白-私が殺人犯です-』評価と感想/入江監督やりおった!

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リメイクとは知らなんだ ☆5点

予告編はこんな感じです

映画データはこちらからどうぞ

映画『22年目の告白−私が殺人犯です−』の作品情報:未解決のまま時効を迎えた連続殺人事件の犯人が殺人に関する手記を出版したことから、新たな事件が巻き起こるサスペンス。韓国映画『殺人の告白』をベースに、『SR サイタマノラッパー』シリーズなどの入江悠監督がメガホンを取り、日本ならではの時事性を加えてアレンジ。
『22年目の告白−私が殺人犯です−』は2017年の映画。『22年目の告白−私が殺人犯です−』に対するみんなの評価やクチコミ情報、映画館の上映スケジュール、フォトギャラリーや動画クリップなどを紹介しています。
2012年の韓国映画『殺人の告白』のリメイクで監督は『SR サイタマノラッパー』シリーズの入江悠監督。
主演は『悪の教典』の伊藤英明と『デスノート』シリーズの藤原竜也。

本作は今年の邦画では劇場で観た予告編の回数が上位に入る映画でなかなか面白そうだなと思っておりました。
公訴時効のことなどどうなの?と思ってた点もクリアされてて、期待を上回る面白さでした。
『殺人の告白』はタイトルは知ってましたが未見でして、本作がリメイクなのも知りませんでした。
オリジナルの韓国版は15年前の設定。
本作は埼玉愛犬家連続殺人事件や阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件など日本で色々あった1995年、22年前の設定でこれが結構上手く効いてたなと思いました。

監督は入江悠さん
サイタマノラッパーで名を上げ、初めて手掛けたビッグバジェット『ジョーカー・ゲーム』

『ジョーカー・ゲーム』評価と感想/深キョン七変化
深キョンがかわいいです!  ☆3点 (あらすじとかは映画.comさんでどぞ)えー、深キョン目当てで鑑賞して参りました。 ...
感想は上記の通りやや残念な感じで、興収も9.6億と10億に届かなかったんですけど、ストーリーはイマイチでしたが、映像面は見るべきものがあって、それが本作では面白い脚本と相まって上手いこといってたと思います。
前作がぐっと小規模な作品になって『太陽』
『太陽』評価と感想/設定によるSF、舞台の方が向いてる作品
うーん、可もなく不可もなく  ☆3点 予告編はこんな感じです映画データはこちらからどうぞ舞台が元の作品なんですね。...
設定で見せるSFで元が舞台作品ということもあって、映画向きで無かった気がするんですけど、これも残念でした。

ただ昨年末放送してたWOWOWの連続ドラマ「ふたがしら2」
これが非常に良かったんです。
最近は民放のドラマより製作費があると噂されるWOWOWのドラマ。
地上波より表現的規制も緩くできることもあって最終回は圧巻でした。

オノ・ナツメ原作の時代劇盗賊エンターテインメント第二弾。「連続ドラマW ふたがしら2」
現在テレビ東京で放送している「SR サイタマノラッパー~マイクの細道~」も面白くて、入江監督おかえりなさい感が強いです。
「SR サイタマノラッパー~マイクの細道~」公式サイトです。4月7日(金)深夜0時52分スタート!
主演はW主演で伊藤英明さんと藤原竜也さん

お二人についてはもう説明するまでも無いという感じですけど、伊藤英明さんは今年の3月と4月に公開された『3月のライオン』が非常に良かったんですが、ここは本作と同じワーナー配給だった昨年の『テラフォーマーズ』の感想を貼っときます。

『テラフォーマーズ』評価と感想/ゴキブリの時点で見る人が限られる映画
ハードルを下げて見たら案外楽しめた ☆3.5点 予告編はこんな感じです映画データはこちらからどうぞ評価が低かったの...
藤原竜也さんはワーナー作品の出演が非常に多いですね。
『デスノート』シリーズに始まり、『インシテミル』『藁の楯』『MONSTERZ』『るろうに剣心』『僕だけがいない街』
ただあんまり映画館で観てなくてるろ剣だけかもしれない。
『るろうに剣心 京都大火編』評価と感想/殺陣シーンが凄い
面白い!ただ「伝説の最期編」も 観なきゃ ☆4点 (あらすじとかは映画.comさんでどぞ)「京都大火編」のお話が映画内で決...
共演に仲村トオルさんと夏帆さんと野村周平さんと石橋杏奈さん

あらすじ

かつて5人の命が奪われ、未解決のまま時効を迎えた連続殺人事件。
その犯人が、事件から22年後、突然みずから名乗り出た。
会見場に現れたのは、自身の告白本を手に、不敵な笑みを浮かべる曾根崎雅人という男だった。
顔をさらし、肉声で殺人を告白する曾根崎の登場にネットは熱狂!
賛否両論をまき散らしながら本はベストセラーに。
それだけでは終わらない。
マスコミを連れての被害者遺族への謝罪、刑事への挑発、そしてサイン会まで。
そのすべてがあらゆるメディアを通じて発信され、SNSで拡散されていく。
それは、日本中を巻き込んだ事件(ゲーム)の始まりだった…。
日本中が釘づけにされる告白の行方は-?
事件(ゲーム)は、とんでもない領域へと加速していく!

公式サイトより引用)

以下ネタバレ感想になります。

公式サイトのあらすじがネタバレ回避しすぎてるんで、もう一個あらすじ貼っときます。

阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件が発生した1995年、三つのルールに基づく5件の連続殺人事件が起こる。
担当刑事の牧村航(伊藤英明)はもう少しで犯人を捕まえられそうだったものの、尊敬する上司(平田満)を亡き者にされた上に犯人を取り逃してしまう。
その後事件は解決することなく時効を迎えるが、ある日、曾根崎雅人(藤原竜也)と名乗る男が事件の内容をつづった手記「私が殺人犯です」を発表し……。

(シネマトゥデイより引用)

はい、えっと、1995年の1月から4月にかけて行われた計5件の連続殺人事件は東京連続絞殺事件と呼ばれます。
犯人が課した3つのルールは、縄で後ろから絞殺、それを被害者の一番親しい人に見せながら行うこと、そしてその目撃者を生かしておくことで、まぁ自己顕示欲が強い犯人なんです。

3件目はヤクザの組長(岩城滉一)の愛人ホステスを組長の目の前で殺し、4件目は医師(岩松了)の妻を目の前で殺します。

4件目の事件で自己顕示欲の強い犯人と踏んだ警察は、報道協定を敷いてマスコミに事件を報道してもらわないようにします。
事件が報道されない犯人が4件目の現場へ何らかのアクションを起こすだろうという目論見でした。

目論見通り犯人がやってきて、張っていた牧村と上司の滝が追い詰めるのですが、すんでのところで取り逃がしてしまいます。
その際に、牧村は左唇に裂傷を負い、犯人は右肩口に銃創を受けます。

5件目の事件は怒った犯人の牧村への復讐で3つのルールから外れるものでした。

牧村の家にはその年の1月に阪神淡路大震災で被災した妹・里香(石橋杏奈)が上京して住んでいました。

犯人は警察署に殺害予告のカセットテープ送りつけると、牧村を自宅アパートにおびき寄せます。

怒った牧村が警察署を飛び出すと、上司の滝や署員が続き、牧村のアパートへ向かいます。
怒りに任せた牧村をなだめて上司の滝が先に入ると部屋はガス臭く中は誰もいませんでした。

滝が更に調べようと奥の部屋に入るとトラップが仕掛けてあり、縄で首を吊るされ、ガス爆発を起こし牧村の目の前で上司の滝が殺されてしまうのでした。

そして22年経って、突如、曾根崎が現れる訳です。

本作をリメイクだとは知らなかったので、このエピソードは2015年6月に起きた神戸連続児童殺傷事件の加害者の出版騒動をモデルにしたのかと思ったんですよね。

ただ、曾根崎登場後の騒動の描かれ方は、実際の出版騒動に近くて、SNSであったり街頭インタビューだったり週刊誌だったりと2年前を彷彿させてリアリティがありました。
この辺の描き方は上手かったですね。

曾根崎はサイン会まで開いて、命を狙われることになります。

1人はヤクザの組長が送り込んだ手下のチンピラ(早乙女太一)で、もう1人は2件目の遺族(夏帆)なんですが、牧村に阻止されます。

命を狙われる曾根崎ですが、露出をやめません。
曾根崎がテレビの生放送の出演を希望していると、どのメディアも生放送は及び腰の中、人気報道番組のメインキャスター仙堂(仲村トオル)が手を上げます。

仙堂はかつて紛争地域を飛び回ったジャーナリストで、日本帰国後に最初に手掛けたルポが東京連続絞殺事件で、それによって広く知られるようになった経緯がありました。

仙堂の番組に出演した曾根崎は、記者会見で話したことと同じようなことに終始します。
切り込んでくる仙堂をのらりくらりとかわす曾根崎でしたが、仙堂が5件目の事件以降、牧村刑事の妹が行方不明になっていることを突っ込んできます。

テレビの生放送を牧村と見ていた同僚の刑事たちは、この事実を知りませんでした。

曾根崎はその件は関知しない事件だと答えると、仙堂はさらに3時間前に真犯人と名乗る者が事件に関する動画をアップしたと伝え、曾根崎と一緒に見ます。

その映像は5件目の事件の牧村のアパート近くの建物の屋上から撮られた映像で、事件当時の警察の到着から突入、爆発までが収められていました。
また、その屋上では牧村の妹と思われる女性も写っていました。

このことから仙堂は、曾根崎が犯人では無いのではないかと言い出しますが、曾根崎は今の技術をもってすればそんな映像は作れるといい、番組は平行線で終わります。

曾根崎が仙堂の番組に出演し終えると、動画をアップしたと思われる真犯人から、条件付きで番組に出演してもいいとテレビ局に連絡が入ります。
条件は仙堂の番組に曾根崎と牧村を一緒に出演させることでした。

仙堂の番組に曾根崎と牧村が顔を合わせると、マスクを被った真犯人が遅れて現れます。
真犯人は、登場した理由は曾根崎が詐欺師だからだと言います。

曾根崎は犯人でもないのに犯人のフリをして金儲けしてると批判します。

曾根崎が反論し、証拠はあるのかと尋ねると、真犯人は証拠映像を持ってきたとDVDを渡します。

生放送中にスタッフたちが確認すると、それはとても放送で流せるものではありませんでした。

音声もカットし、スタジオの仙堂、曾根崎、牧村だけで見ることになります。

そこには、先日アップされた動画の続きが写っていて、牧村の妹の里香が屋上で絞殺されているスナッフフィルムでした。

それを見て絶句する曾根崎と牧村を尻目に、だから俺が真犯人なんだと笑う真犯人。

怒った曾根崎は、仙堂が手にしていた万年筆を奪うと、真犯人の顔を刺します。

焦った真犯人は、オレは本物じゃない、頼まれてやっただけだと言います。

真犯人とは闇サイトを通じて映像の提供を受け、報酬と引き換えに身代わりを務めただけでした。

真犯人の登場で真相に届くかと思われた物語ですが、また振り出しに戻ると牧村の回想に入ります。

牧村の妹・里香は恋人の小野寺(野村周平)と上京していて、プロポーズの指輪を受けていました。

牧村はその後の捜査で、牧村の自宅アパート近くの建物の屋上でこの指輪を見つけていましたが、そのまま2010年に時効を迎えてしまいます。

里香が相変わらず行方不明のまま時効を迎えてしまったことに悲観した小野寺は、指輪が見つかった屋上から飛び降り自殺をしてしまいます。
幸い、一命は取り留めますが入院中も自殺を試み、そのたびに牧村に阻止されるのでした。

小野寺は牧村と相談の結果、一度死んだはずの命を新しい命として生きることを決めます。

小野寺は牧村の仲介により、4件目の事件の医師・山縣の整形手術を受けると、曾根崎に生まれ変わるのでした(苗字3文字は揃えてみました)。

牧村は殺人事件の時効は諦め、里香の行方不明の事件を動かそうとしていました。
自身が捜査で知り得た情報で執筆し、それを真犯人と名乗る曾根崎に出版させたことが、この騒動の背景でした。

牧村が必至で曾根崎の命を庇っていたのもそのためで、曾根崎にとっても命がけの作戦でした。

真犯人には辿り着きませんが、22年経って、里香の最後が見えてきたのは大きな進展でした。

一方、曾根崎はこの時、一つの事実に気付いていました。

それは、曾根崎が仙堂の番組に出演したときに、仙堂が里香が婚約したことを知ってたことでした。

里香が婚約してたのは、小野寺=曾根崎、牧村、屋上に指輪をかけた犯人しか知らない事実でした。
いわゆる、取り調べにおける秘密の暴露というやつです。

仙堂を真犯人と睨んだ曾根崎は、情熱大陸のような番組で数週間前から仙堂に密着してるクルー(宇野祥平、黒田大輔)からスケジュール表を盗むと、休暇を取る予定の仙堂の別荘に向かいます。

仙堂は別荘で密着取材を受けてると、奥の部屋の窓ガラスが割れてるのに気づきます。

奥の部屋の視聴覚部屋のようなところに行くと座ってたのは曾根崎で、仙堂が5件の犯行を記録したスナッフフィルムを見ていました。

仙堂の犯行動機は紛争地域を取材したときに反政府ゲリラに拘束されたことでした。
そこでは親友のドイツ人ジャーナリストと拘束され、目の前で殺されました。
自分も同じように殺されると思っていたところ、なぜか釈放され命も無事で日本に帰ってこれたのでした。
それからの仙堂は死を強烈に意識することで、より強く生を全う出来ると考えるようになって犯行に至ったのでした。

この辺の動機は、見ててもよく分かんないと言う人もいると思いますが、まあPTSDですよね。
『ランボー』みたいの。
日本では松田優作さんがやった『野獣死すべし』の伊達邦彦がこれでしたよね。


ここ数年はISILの斬首とかもありますから、リアルに感じられました。

曾根崎の行動に気付いた牧村も後を追います。
牧村が別荘に着くと、曾根崎が仙堂を絞め殺そうとしていましたが、仙堂もここに来る前に一つの事実に気付いていました。

それは里香が殺された映像の東京タワーの消灯から里香が殺されたのは日付が変わってからで、里香の事件に関しては時効が成立していないことでした。

牧村は司法の手に委ねるという、出来る子でした。

そのあとはエピローグ。

仙堂は心神喪失を主張したりして無実を狙いますが、ここからこれ全部やっちゃうと森田芳光監督の『39 刑法第三十九条』出来ちゃうんでそっち見ましょう。


それともう一つオチがあって、仙堂は拘置所で清掃員として潜入した例のチンピラに刺されます。
チンピラはヤクザの愛人の殺されたホステスの子供だったのでした。

実はチンピラ役は口ピアス激しくて、エンドロールで早乙女太一さんの名が出てくるまで気付きませんでした。
早乙女太一さん出てたっけ?あー、あのチンピラだ!となった次第です。

俳優陣は夏帆さんの演技がよかったですね。
最近は結構、WOWOWのドラマなんかでも重い役をやってるからか、凄みというか重みが増してきましたね。
軽くてふわっとしてカワイイみたいなイメージは完全に無くなってます。

あと、やっぱり仲村トオルさんですね。
悪役って珍しいと思うんですが、ホント狂気の重たい役を上手く演じられてたと思います。
それこそ『野獣死すべし』の松田優作さんみたいなアプローチで取り組まなきゃならない役だったと思います。
『野獣死すべし』東映セントラルアーツで『あぶない刑事』と繋がるのも嬉しい。

あ、ただ、難点も一つあって主要キャストがもう5歳~10歳上が望ましいかな。
仙堂役が55歳~60歳くらい
牧村役が45歳~50歳くらい
曾根崎役が40歳~45歳くらい
じゃないかなと、ちょっとみんな若過ぎましたね。

まあ最後、密着クルーが殺人が目の前で行われてるのに逃げちゃうとかツッコミどころはあるんですけど、それを補って余るくらい面白かったですし、1995年のはフィルムで撮ったりして雰囲気出てましたし、冒頭からの細かい編集具合とか中盤のSNSで拡散してく様子とかの編集も上手かったですし、見ごたえありました。
あと、音も凄いよかったですね。

これオリジナルだったら最高だったんですけど、今年の邦画のビッグバジェットの中では一番よかったかもしれません。

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2017年 95作品目 累計101000円 1作品単価1063円

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