重くなりそうなテーマだが面白く見れます ☆4.5点
予告編
映画データ
あらすじ
第二次世界大戦後、共産主義排斥活動“赤狩り”が猛威を振るうアメリカ。その理不尽な弾圧はハリウッドにも飛び火し、売れっ子脚本家ダルトン・トランボ(ブライアン・クランストン)は、議会での証言拒否を理由に投獄されてしまう。やがて出所し、最愛の家族の元に戻ったものの、すでにハリウッドでのキャリアを絶たれた彼には仕事がなかった。しかし、友人にこっそり脚本を託した「ローマの休日」に続き、偽名で書いた別の作品でもアカデミー賞に輝いたトランボは、再起への歩みを力強く踏み出す……。
(MovieWalkerより引用)
ネタバレ感想
赤狩りの標的にされたハリウッドでも売れっ子脚本家だったダルトン・トランボの伝記映画です。
ハリウッドに吹き荒れた赤狩りの話は、エリア・カザンが仲間を売った話や、役者としてはB級だったロナルド・レーガンが俳優組合の委員長の職にありながら赤狩りに協力した話は知ってましたが、トランボのことは知りませんでした。
ましてや『ローマの休日』と『スパルタカス』の脚本が同じ人だったなんて!
映画は重くなりそうなテーマでしたが、『ブレイキング・バッド』で好演したブライアン・クランストンが不屈の精神の中にも軽妙さがあるトランボを見事に演じていて面白く観れました。
刑務所に収監されるシーンも、人間の尊厳を奪われるような出来事なのですが、クランストンの演技はそれも安々と飛び越えていて、ブレイキングバッドでも白ブリーフ姿になっていましたが、こういうのやらせると上手いなぁと思いました。
トランボの妻役のダイアン・レインの演技もよかったです。
この映画、今年公開されたコーエン兄弟の新作『ヘイル、シーザー!』と対になってるような映画で、ヘイルシーザーも赤狩りのことが盛り込まれていて、公開順は逆になりましたが、トランボを見てからヘイルシーザーを見ると更によく分かると思いました。
今年(2016年)に入ってから1950年代を描いてる映画が多くて、『キャロル』は50年代のハリウッドのヘイズコードに繋がってくる話でヘイルシーザーと共通しますし、『ブルックリン』はキャロルと設定が近かったりで面白いです。あと4作品とも50年代フィルムのような映像もよかったです。
とりあえずこの映画を見ると、ジョン・ウェインとヘッダ・ホッパーはクソで、カーク・ダグラスはかっけぇー、ってなります!
鑑賞データ
TOHOシネマズシャンテ シネマイレージ6P無料鑑賞 0円
2016年 84作品目 累計96200円 1作品単価1145円
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