テレビ版よりはよかったです ☆3点
予告編
映画データ
イチ、ニ、のサーン!(12/3)の公開から3週間、そろそろ終わりそうってことで慌てて見てきました。
だいたいタイトルを
『酒蔵若旦那怪死事件の影に潜むテキサス男とボヘミアン女将、そして美人村医者を追い詰める謎のかごめかごめ老婆軍団と三賢者の村の呪いに2サスマニアwithミヤケンとゴッドタン、ベロンチョアドベンチャー!略して…蘭丸は二度死ぬ。鬼灯デスロード編』
と付けるあたりで、こんなのが面白いのかな?と思ってて、まあ、ホントは見る気なかったんですけど、映画鑑賞の記録整理してて今年は昨年に比べて、あまりヘンな映画見にいかなかったなぁと思いまして。
昨年は『Mr.タスク』とか『ゾンビーバー』とか『ムカデ人間3』とか見に行ったんですけど、それらとは毛色は全然違いますけど、クソだと分かっていてあえてクソを踏みに行くのもいいぞと思いまして。
何なんでしょうかね、このクソを踏みたい感覚は?今年は良作が多かったからその反動がきてるんでしょうか?
『CUTIE HONEY -TEARS-』のときも、クソ踏みたいなと思ったんですけど、あれ東映系列で公開館数少ない上に上映回数減らされるのも早くて、見に行けなかったんですが、見に行けなかったら見に行けないで、無性に見たくなりまして同じ轍は踏むまいと思って見に行った次第です。
で、仕事終わりで夜の回でしたけど水曜レディースデー、丸ピカ2、586席ですけど席の埋まりは10人くらいでしょうか。
レディースデー、向井理さんファン、頑張れよ、と思いましたけど、向井さん、国仲さんと結婚してましたね。ごめんなさい。
「神の舌を持つ男」はドラマは見ていて、回を追うごとに酷くなる脚本にへきへきしながらも、前半はミヤビの正体は誰だ?っていうモチベーションだけで見続けていたんですけど、ミヤビの正体が広末涼子さんだと分かってからは、完全に惰性で流し見でしたが、最終回で映画化するって言ってて、だいじょうぶかよっ、て思うと同時に絶対見に行かないなと思ってたんですけど、こうやって見に行ってるから、人生って不思議です。
まあ最近のドラマや映画での堤幸彦さん演出、完全に飽きてるんですけど、「トリック」も面白かったのはドラマ版の1と2くらいまででしたし、ドラマ版のを映画化すると酷くなるってのはトリックで懲りてます。
ただ去年見た『イニシエーション・ラブ』と『天空の蜂』が思いの外よくて、違う人の原案だったり脚本ならいいのかな?とも思ってます。
で、今作は、さあクソ踏みつけてやるぞーと思ったら、案外そうでもなくて、あれ、これ、逆にドラマやらないでそのまま映画だけやった方がお客さん入ったんじゃないの?って感じでした。
ドラマ版でも映画版でもそうですけど、蘭丸(向井理さん)と宮沢寛治(佐藤二朗さん)はあまりふざけてなくて、甕棺墓光が木村文乃さんのファン減っちゃうんじゃないの?と思うくらいウザい設定で変わらないんですけど、映画版では光の蘭丸への思いは、もう箸にも棒にも掛からぬ感じで一定の距離があるのと、寛治の光へのツッコみが適切(観客が不快に思った光の行動を注意してくれる)なので、テレビ版ほどウザく感じないといいますか。
それと、今作はゲスト俳優の方々(主に木村多江さん、市原隼人さん、財前直見さん)が全力でふざけた演技をしてるので、相対的に光のウザさが下がるというか、そういう感じです。
財前さんに関しては2000年に放送されたTBSの金曜ドラマ「QUIZ」のセルフパロディをやられてましたね。
で、まあ、ギャグはさむいんですけど、役者さんたちは全力で演じられていますし、スベってもスベっても繰り返していると生まれる面白さっていうのでしょうか、そういうのはあったと思います。が、いかんせん10人ほどの観客だったので笑ってる人はいなかったです。
なので映画見てて思ったのは、これは芸人さんを使わないで作ったコントだよなぁと思いまして。
思えばテレビのゴールデンタイムではもうコントやる番組なくて、最後はフジの「はねるのトびら」くらいまででしょうか?(まあこの番組も深夜からゴールデンに移行したらコント減りましたが)
まあ今でもNHKでのウッチャンの「LIFE!~人生に捧げるコント」ですとか同じくNHKで志村けんさんの「となりのシムラ」とかやってますが、国営放送となると若い人への訴求力という点で疑問符が付きますが、コメディアンが志村さんだけという、となりのシムラに近いのかな?と思いました。
なのでドラマ枠を使ってそういうことがやりたかったのかなぁ?と今になって思いました。
本筋の事件の方はテレビ版ほど雑では無くて、背景には、これといった産業が無くて廃れてしまった山形の奥の山村の水源が、中国資本の企業に買い占められるっていう現実的な問題も描いていて、ふざけてるんだけどマジメか、っていうテーマもあってちゃんと見れるものになっているんですが、この辺は『天空の蜂』を監督した影響からでしょうか?
という訳でクソ踏みに行ったつもりが、思いの外そんなでも無くて拍子抜けしたんですが、まあわざわざ映画館で見なくてもいいかなとは思います(映像とかは映画用にパワーアップされてましたけど)。
そういえば『真田十勇士』は見に行かなったんですけど、冒頭がアニメでビックリみたいな感想を見まして、今作でも冒頭はテレビ版のダイジェスト流しながら佐藤二朗さんをアニメ化して語らせていて、エンドクレジットでも向井さん、木村さん、佐藤さんの顔をアニメ化したもので「紙兎ロペ」や「ピーピング ライフ」みたいな掛け合いをやらせていて、堤監督、アニメやりたいのかなぁ?(『君の名は。』とか当たっているので)と思いました。
しかし、長いタイトルをちゃんと全部載せてる映画紹介の関係のサイトは律儀だなと思うと同時に製作側は罪作りだなと思いました。
鑑賞データ
丸の内ピカデリー 次回割引鑑賞クーポン 1200円
2016年 141品目 累計154200円 1作品単価1094円
コメント
う~ん、堤監督をよく知らない人の感想ですね。
「天空の蜂」や「イニシエーションラブ」は普通の作品ですが
この作品は究極の堤ワールドですから全く違いますよ。
そういう一般的な観方をすると堤作品は理解できないと思います。