『ムーンライト』評価と感想/4月4日 オカマの日 新宿にて

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ゲイとバイの十年愛 ☆5点

予告編はこんな感じです


映画データはこちらからどうぞ
映画『ムーンライト』の作品情報:ブラッド・ピットが製作陣に名を連ね、さまざまな映画祭・映画賞で高評価を得たドラマ。マイアミの貧困地域に生きる少年が成長する姿を、三つの時代に分けて追う。監督は、短編やテレビシリーズを中心に活躍してきたバリー・ジェンキンズ。
『ムーンライト』は2016年の映画。『ムーンライト』に対するみんなの評価やクチコミ情報、映画館の上映スケジュール、フォトギャラリーや動画クリップなどを紹介しています。
2017年 第89回アカデミー作品賞の受賞作品です。

毎年、2月3月は、アカデミー賞の発表に合わせて、日本では作品賞のノミネート作品が封切られることが多いんですが、今年は少なくて、まだ今のところ『ラ・ラ・ランド』と本作のみ。

『ラ・ラ・ランド』評価と感想/映画という夢の国へようこそ
とにかくエマ・ストーンがめちゃめちゃカワイイ ☆5点 本作は昨年から今年にかけて映画館で一番予告編を観た作品で配給のGAGAさんが相当プロモーションに力を入れてたと思います。 まだアカデミー賞やゴールデングローブ賞のノミネートが始まる前からなので担当者さんの熱い思いが伝わります。
『LION ライオン 25年目のただいま』が今週末からという状況です。

トラブルのあったアカデミー作品賞の発表ですが、発表時は全く本作のことを知らなくて、断片的に見た映像のイメージでは、黒人の貧民街からの~、みたいな話かと思いましたが、公開されて漏れ伝わってくる話によるとゲイの話だとか。

上にあげた本国版の予告編は何回か見ていて、イメージ的な抽象的な映画かな?と思っていたのですが、下の日本オリジナル予告を見るとかなり分かりやすいですね。


公開規模は全国で80館弱で、自分がよく観に行く映画館ではTOHOシネマズ系列でしかやってなかったので、六本木か新宿で観ようと思ったんですけど、ちょうどいい時間が新宿だったので新宿で観ました。

観てる途中でオカマという台詞が出てくるのですが、そういえば今日(4月4日)はオカマの日で、新宿2丁目近いし、聖地だ!と思いまして、上映終了後、周囲を見渡しましたが、ゲイのカップルで観に来てる感じは無かったかな。
というか、この日は2丁目のお店はイベントやってるところが多いでしょうから、そっち行きますね。

あらすじは、日本版の予告編を見るとだいたい掴める感じで、公式サイトのストーリーもかなり詳しいです。

映画『ムーンライト』公式サイト。大ヒット公開中!
幼少期(小学生時代)のシャロン(アレックス・R・ヒバート)はかなり心を閉ざしてる感じで、口数も非常に少ないです。
麻薬売人の元締め的なフアン(マハーシャラ・アリ)は何を聞いても喋らないシャロンをいきなりご飯に連れてってくれるのですが、最初、なんでそこまで親切にしてくれるんだろ?と思いまして、フアンはショタのゲイなのかな?と思いましたが、違いました。
このフアンとテレサ(ジャネール・モネイ)のカップルは物凄くいい人なんですが、何でこんなにいい人なのかは謎です。

フアンとシャロンが初めて会った日は、シャロンが家の住所を言わなかったので、一晩泊めてからシャロンの家に送ってあげて、その際に初めてシャロンの母親ポーラ(ナオミ・ハリス)と会うのですが、見た目は小奇麗にしてて、シャロンにもテレビ見ちゃダメとか言ってたので、教育熱心なお母さんなのかな?と思ったのですが、まさかのヤク中だったという。
ときどき男も引っ張り込んで売春してた感じでしたけれど、ナオミ・ハリスの母役は不思議とビッチ感は無かったですね。酷い人でしたけど。
劇中はフアンの車やシャロンの部屋の壁の色に代表されるように、青色が象徴的に使われてたんですけど、ポーラが怒るシーンでは赤色が象徴的に使われてました。

幼少期のシャロンがいじめられてるシーンは、最初にいじめっ子に追いかけられてるシーンだけで、なぜいじめられてるか理由が分からないんですが、シャロンがフアンに「僕、オカマなの?」って突然聞くので分かります。
ナヨナヨしてるってことでいじめられるんでしょうけど、本作はこのシーンに限らず、直接的には描かないで、文脈から推察するっていうシーン(フアンの死とか)が多く、いい映画の特徴である、余白の大きい映画だったと思います。

幼馴染で唯一の友達のケヴィンは面白いキャラクターで、シャロンへの理解は深いんですけど、いじめっ子たちから直接守るようなことはしないんですよね。
おしゃべりで明るくてどのグループとでも上手くやってけそうなタイプですが、そんなに群れる感じでもない。
ラグビーだかアメフトごっこだかの遊びに飽きて、シャロンにお前は強いって言って、取っ組み合いのじゃれ合い(レスリングみたいな)になるシーンがありますが、ああいうので目覚めちゃうんだよなぁ、と思って観てました。

少年期(高校時代)のシャロン(アシュトン・サンダース)は相変わらず内気で暗く、ドレッドヘアの奴に思いっきりいじめられてます。母親のことも侮辱されますが、母親は母親で更に酷くなってて、シャロンがテレサのところで貰ってきたお小遣いまでせびってヤク代に充ててます。
ケヴィン(ジャハーム・ジェローム)はピアスなんかしちゃって、男なのに妙な色気があります。
学校の休み時間、女にフェラだけさせるつもりだったのが、せがまれてバックから事をしてたら、先生に見つかって停学になりそう、なんてシャロンに話してきます。
おお、って答えるしかないシャロンでしたが、ケヴィンがバックでしてるのが夢に出てきちゃったりします。

母親と喧嘩して、月明かりの下浜辺へ行くと、ケヴィンがやってきます。
ケヴィンは冗談を言ったり、シャロンを励ましたりしてるんですが、そのうちいい雰囲気になって接吻。

もう、ここの持っていき方が凄くいいです。
シャロンはケヴィンを意識してたけど秘めたる思いは言い出せずにいて、ケヴィンがどう思ってるか分からなかったんですけど、両想いだったんだ!という安心感。
男同士ではありますが、シャロンは初恋が叶って初体験も済ませちゃいます。
あの砂浜に手のひらを擦り付けるトコとかいいですよね。
何かいっぱい出たんだろうな、と。

2人の関係は周囲に知られてはマズいんで学校ではよそよそしいんですけど、ドレッドヘアの奴がケヴィンに中学生時代はよく悪さしたけど、最近は大人しいからつまんないよな、とか言ってまた昔のゲームやろうって言います。そのゲームってのはトレッドヘアが指名したやつをケヴィンが殴るっていう遊びなんですが、まあ、やっぱりというか当然というかシャロンが選ばれちゃいます。
ケヴィンは1発殴って終わらせるつもりでしたが、シャロンが2回、3回と立ち上がるので殴るしかなく、最後はトレッドヘアの奴とかに袋叩きにされてしまいます。
保健室で手当してもらってると、学校の先生は訴えなさいと言いますが、シャロンはいいって拒否します。
翌日、遅刻して学校へ行くと、授業中の教室で椅子を使ってトレッドヘアの奴をぶちのめすと、そのまま警察に連行されてしまいます。

青年期のシャロン(トレヴァンテ・ローズ)を見たときは、フアン役の人が演じてるのかなと思ったんですよね。
一瞬、フアンの回想の話だったのかと思いまして、こんがらがったんですが、あんまり外人の顔の区別がつかないのと、もやしっ子だったシャロンがフアンみたいになってて、車も同じだったからなんですが、幼少期編でフアンが母親のことを話してるシーンがあって昔は嫌いだったと言ってたことから、ゲイの部分を除いてはシャロンと同じような境遇だったんだろうなと思いました。
なのであんなにシャロンに優しかったんだと。

少年期編で逮捕されたシャロンはアトランタの刑務所に送られて出所した後は、アトランタで麻薬の売人になり完全にフアン化(ギャングスター)してます。
母のポーラは施設に入っていて、留守電が入っていたので会いに行くと、酷い母親だったと謝られます。
ヤクも止めて真人間になっていたようでしたが、お母さん遅いよと思いました。
ホント、酷い母親だったのでシャロンが可哀想でしたが、シャロンも泣いて許してました。

ケヴィン(アンドレ・ホランド)から電話をもらって会いに行くと、青年期編ではいかつい感じのシャロンが、少年期編や幼少期編の頃のシャロンに戻った感じで上手かったです。
ケヴィンの仕事が終わって車で送ってあげるところでは、どうやってホテルへ誘うか?均衡を破るにはどうする?みたいな感じでドキドキしました。

男女のラブホテルに誘う駆け引きをスマートに実践するにはどうすれば!?そんな悩みを、現役ラブホテルスタッフであり、Twitterでの秀逸な回答が人気を呼んでいる「上野さん」に相談してみました。
結果、ケヴィンの家へ行って、シャロンが、あれ以降俺に触れた者はいないってカミングアウトするシーンは切な過ぎて涙腺崩壊しそうでしたね。
もうね十年愛ですよ。いやもっとか?二十年愛とか。

去年のアカデミー賞では惜しくも作品賞にも監督賞にもノミネートにならなかった『キャロル』ですが、本作と同様にLGBTを描いた素晴らしい映画で、本作の作品賞の受賞は、去年のキャロルがあったからだとも思います。

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キャロルは揺らめくような映像と50年代のフィルムのようなビビッドな色使いで撮ったのに対し、本作はボケ感の強い映像と手持ちカメラのようなブレで青を基調とした映像で撮られていたのが印象的でした。

ここ最近でLGBTQの要素が入った作品では
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などがありましたが、いずれも切なかったですね。

また、未見ですが古くは
ウォン・カーウァイ監督の『ブエノスアイレス』(カンヌ映画祭監督賞受賞)


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アン・リー監督の『ブロークバック・マウンテン』(アカデミー監督賞、脚色賞、オリジナル音楽賞受賞)


がありまして、このテーマの映画には良作が多いなと感じてる次第です。

TOHOシネマズ新宿 シネマイレージデイ 1400円
2017年 52作品目 累計52100円 1作品単価1002円

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