アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男 評価と感想/ラストに震えた!

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予想だにしない展開が ☆5点

予告編はこんな感じです


映画データはこちらからどうぞ
映画『アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男』の作品情報:数百万人のユダヤ人を強制収容所に送ったナチス戦犯アドルフ・アイヒマンを、1960年に潜伏先で拘束するまでの極秘作戦の裏側に迫る実録サスペンス。
『アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男』は2015年の映画。『アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男』に対するみんなの評価やクチコミ情報、映画館の上映スケジュール、フォトギャラリーや動画クリップなどを紹介しています。
(あらすじ)

(シネマトゥデイさんより引用)
1950年代後半のフランクフルト、検事長フリッツ・バウアー(ブルクハルト・クラウスナー)は、ナチスによる戦争犯罪の告発に奔走していたが、捜査は難航していた。ある日、ホロコーストに深く関わった親衛隊中佐アドルフ・アイヒマン潜伏に関する情報を入手。バウアーは、ナチス残党がいるドイツの捜査機関ではなく、イスラエルの諜報機関モサドに情報提供しアイヒマンを追い詰める。

(映画.comさんより引用)
第2次世界大戦後、海外へと逃亡したナチスの戦犯アドルフ・アイヒマンの捕獲作戦を実現へと導いたドイツ人の検事長フリッツ・バウアーにスポットを当て、バウアーがいかにしてアイヒマンを発見し、追い詰めていったのかを描いた実録ドラマ。1950年代後半のドイツ・フランクフルト。ナチスによる戦争犯罪の告発に執念を燃やす検事長フリッツ・バウアーのもとに、数百万人のユダヤ人を強制収容所送りにしたアドルフ・アイヒマンの潜伏先に関する情報が寄せられる。ナチス残党が巣食うドイツの捜査機関を避け、イスラエルの諜報機関モサドと接触したバウアーは、アイヒマンを追い詰めていくが、同じ頃、バウアーの失脚を狙う者たちが策略をめぐらせていた。

昨年『アイヒマン・ショー』を見たんですが、アイヒマンが終戦後15年間も潜伏生活を送っていて、アルゼンチンのブエノスアイレスにいたなんて知らなかったんですが、今作はそれをどうやって捕まえたかに焦点が当てられていて、スター・ウォーズでいえば『新たなる希望』と『ローグ・ワン』みたいな関係になります(分かり辛い例え)。

ミルグラム(アイヒマン)実験  ☆3点 予告編はこんな感じです映画データはこちらからどうぞで有名なアドルフ・アイヒ...
それで上記あらすじを読んで、どんな風に捕獲作戦が行われたかが克明に描写された、スパイ映画っぽい展開になるのかなぁ?なんて思ったんですが、どちらかというと政争ドラマっぽい地味な展開で、ちょっと分かり辛い部分もあって眠くなっちゃったんですね。
でもラスト15分ぐらいが驚愕の展開で驚きましたし、震えちゃいまして☆5点の評価にしました。

以下、激しくネタバレしますので未見の方はご注意を。

これ知らなかったんで驚いたんですが、まず、終戦後のドイツなんですが、政府高官の中にはナチの残党が結構潜んでいたんですね。
で、主人公のバウアー検事長はユダヤ人なんですが、ナチス戦犯の告発に執念を燃やしてるんですけど、ナチス戦犯が逮捕されちゃうと、芋づる式に自分の名前もゲロられて逮捕されちゃかなわんということで、ナチ残党の政府高官はことごとく妨害工作をする訳です。

アイヒマン潜伏先の情報はバウアー検事長の元に届いた1通の手紙により分かるんですけど、それはアルゼンチンに亡命したユダヤ人の人が、自分の娘がどうやらアイヒマンの息子と付き合ってるようだ、ってことで、ドイツでナチ戦犯の告発に執念を燃やしているバウアー検事長宛てにダイレクトで送ったんです。
で、バウアー検事長も、これは精度の高い情報だ、と思うんですけど、おいそれとは動けない訳です。情報が他の政府高官に筒抜けになると妨害されちゃうので、秘密裏にイスラエルの諜報機関(モサド)に情報を流すんですが、これ国家反逆罪にも問われかねない罪で違法なんですね。モサドもモサドでこの1個だけの情報じゃ動けない、もう1個確実な情報が欲しいと言うのです。

孤立無援なバウワー検事長は、部下の検事の中から信用できそうなやつを選んで相談するんですね。この部下はカール・アンガーマンていう若い検事なんですが、裏のジャーナリストで情報屋みたいなのを知ってるから、そいつに探らせましょうとなるんです。

それで、どういう訳かこの映画、本筋とは関係なさそうな所で、ボーイズラブというか同性愛的なことを匂わせるんですね。
バウアー検事長は昔、同性愛的なわいせつ罪で逮捕された事がある(でも政敵の情報なので本当かどうか分からない)とか、アンガーマンが妻からの子作りの求めを拒否する描写とか、バウアーがアンガーマンを家に呼んだ時、アンガーマンの靴下がチェック柄なのをバウアーがじっと見つめる描写とか、その反対に今度は車に2人で乗った時バウアーの靴下が同じようなチェック柄とか…。

結論からいうとこの2人は同性愛者なんですね。2人とも妻帯者なんですけどバウワーに至っては長いこと別居してるみたいで。
この時代、同性愛はタブーで何なら逮捕されちゃうこともあるみたいで、結婚してるってのは体面を保つためだったのでしょう。
アンガーマンがバウアーの靴下に気づいたとき聞くんですね、昔、わいせつ罪で逮捕されたって噂があるけど本当ですか?って。
バウワーは本当だよって答えて、アンガーマンもそうなのを見抜いて、だから気を付けなきゃいけないよと諭すんですね。
それでその時アンガーマンは、度々出入りしていたナイトクラブの歌手を好きになっていて、そのことをバウワーに相談するんですが、もう会っちゃいけないよと諭されるんです。

いやー、そこであれっ?っとなってビックリでした。
そのナイトクラブの歌手、今まで女性だと思ってましたから。
それまでアンガーマンがナイトクラブを訪れる描写は2回あるんですけど、キャバレーみたいな所かな?と思ってたんですよね。でも本当はゲイバーみたいな所で、その歌手もニューハーフといいましょうかシーメールといいましょうか、そういう人だったんです。
それでバウアーにもう会っちゃいけないよと言われてたんですけど会っちゃって、それまでは一線を越えてなかったんですけど、一線も越えちゃいます。

アイヒマン捕獲作戦の方は、裏の情報屋がアルゼンチンでのアイヒマンの肉声テープを手に入れたことによってサクッと終わります。2つの情報を元にモサドが動いて、アルゼンチンでアイヒマンを拉致ってイスラエルに連行します。でこの後はアイヒマン・ショーの流れになる訳です。

ただバウアーはアイヒマンの裁判をドイツで行うことにこだわっていて(きちんと総括するために)、イスラエル政府に身柄引渡を申請するつもりだったんですけど、国内で裁くことは難しい(政敵による抵抗で)ってことで却下されちゃいます。
それと政敵は、バウアーをなんとか国家反逆罪に問えないかと思案するんですが、それにはイスラエル諜報局に情報をリークしていたっていう証拠や証言が必要なんですが、その証言者としてアンガーマンを狙っていたんです。

実はアンガーマンが好きになったナイトクラブの歌手は、政敵の手先でアンガーマンと一線を越えた写真を撮らせていたんですね。ナイトクラブの歌手には逮捕拘留されている彼氏がいて、言う事を聞けば釈放してやるって言われてたんです。
撮られた写真をネタにして、バウアーを裏切るよう説得されるのですが…

いや、もうこの辺の展開が切なくてですね『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のアラン・チューリングみたいだなと思ったり

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隠さなくてはならない愛というのに泣けて、泣けて。

結局、アンガーマンは自ら写真をバウワーに見せて、警察に自首します。
バウワーを守るんです。
もうこの展開に震えましたよ。
直接的なこの2人の恋愛描写は無いですが、単なる上司と部下、師匠と弟子という師弟愛だけにとどまらない愛にやられましたね。
ラスト15分でガラッと評価変わりました、この映画。

一応、公式サイト見ますと、このアンガーマンなる人物は実在しなくて、映画用のキャラクターみたいなんですけど、この設定の伏線は凄く生きてましたね。予告編を見ても全然分からないですし、史実を追っただけなら物足りなかったでしょうから。
ドイツのアカデミー賞(ドイツ映画賞)みたいなので6冠というのも納得です。

それにしてもフリッツ・バウアー検事長を演じたブルクハルト・クラウスナーさん、船越英二さんとか愛川欽也さんに似てたなぁ

ヒューマントラストシネマ有楽町 TCGメンバーズ ハッピーチューズデー 1000円
2017年 7作品目 累計3600円 1作品単価514円

『顔のないヒトラーたち』にもバウワー検事長出てくるみたいです

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