面白いわりに評価低い気がします ☆4.5点
予告編
映画データ
あらすじ
結婚相談所主催のパーティーで可愛らしく自己紹介する武内小夜子(大竹しのぶ)の魅力に、男たちはイチコロになっている。その一人、耕造(津川雅彦)と小夜子は惹かれ合い、結婚する。二人は幸せな結婚生活を送るはずだったが、2年後、耕造が亡くなる。葬式の場で、小夜子は耕造の娘・朋美(尾野真千子)と尚子(長谷川京子)に遺言公正証書を突き付け、小夜子が全財産を相続する事実を言い渡す。納得のいかない朋美が調査すると、小夜子は後妻に入り財産を奪う“後妻業の女”であったことが発覚する。その背後には、結婚相談所の所長・柏木(豊川悦司)がいた。朋美は裏社会の探偵・本多(永瀬正敏)とともに、次々と“後妻業”を繰り返してきた小夜子と柏木を追及する。一方小夜子は、次のターゲットである不動産王・舟山(笑福亭鶴瓶)を本気で愛してしまう……。
(MovieWalkerより引用)
ネタバレ感想
原作未読です。
かなり前から映画館で予告流れてましたね。
「通天閣どころやない、スカイツリーや」が印象的でしたが、あれ、おだててると思ったら違うんですね。
本編見たら分かります。
まさに狐と狸の化かし合い。
黒川博行さんの原作「後妻業」は関西青酸連続殺人事件のときにワイドショーなどでも取り上げられ話題になりまして、読んではいないのですが小説の雰囲気はシリアスな感じなのでしょうかね?
本作『後妻業の女』は終始コメディ調でブラックコメディとして描いてました。
東映・日活の『日本で一番悪い奴ら』もブラックコメディでしたが、舞台が関西ということもあり、今作の方が関西弁による会話部分含めて面白く感じました。
大竹しのぶさんと豊川悦司さんのコンビが強烈でした。
大竹さんは以前に森田芳光監督の『黒い家』で凄い役をやってますから、あれくらいは出来るでしょうが、黒い家のときはどちらかというとシリアス寄り、今作はコメディ寄りで狂気を演じていて凄いなーと思います。
特に豊川さんと銀行にお金をおろしにいくシーンが、劇中演技になってて、素に戻るところとか、ホント上手いなーと思います。
豊川さんは関西出身で関西弁が板についてますし、大物になれないワルの雰囲気が出ててよかったです。
出演者が総じてよくて、北新地のホステス役の水川あさみさんもよかったですし、東宝シン・ゴジラから引き続き、余貴美子さんと松尾諭さんが抜群の存在感。
永瀬正敏さんはいい人と思わせといて、実は、みたいのが上手かったですし、オノマチ・ハセキョーの美人姉妹に、獣医の柄本明さんなど上げるとキリがないです。
ヌードになってた樋井明日香さんは『さよなら歌舞伎町』でも脱いでましたか!
忘れてましたが可愛かったです。
『ヒメアノール』の佐津川愛美さん同様、しっかり演技出来てヌードシーンも演じられて素晴らしいです。
鶴橋康夫監督の脚本もよかったですし、原作の「後妻業」を「後妻業の女」としたのも伊丹十三監督オマージュあると思うんですよね、津川雅彦さんも出てましたし。
あの頃の邦画の雰囲気がよく出てて、時代設定は平成になってますが、前述の日悪みたいに懐かしい感じがしてよかったです。
それにしても今年の邦画は当たりが多いなー。
実録ものだと今作と日悪と葛城事件。
サイコサスペンスでヒメアノール。
来月は市橋事件を想起させる『怒り』がありますし、シン・ゴジラを頂点として豊作だと思います。
鑑賞データ
TOHOシネマズ日劇 シネマイレージデイ 1400円
2016年 102作品目 累計115700円 1作品単価1134円
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