おもしろいんですが… ☆4点
予告編
映画データ
配役は以下の通りです。
高橋徹: 染谷将太
飯島沙耶: 前田敦子
イ・ヘナ: イ・ウンウ
アン・チョンス: ロイ
鈴木里美: 南果歩
池沢康夫: 松重豊
高橋美優: 樋井明日香
福本雛子: 我妻三輪子
早瀬正也: 忍成修吾
藤田理香子: 河井青葉
新城竜平: 宮崎吐夢
久保田正志: 田口トモロヲ
雨宮影久: 村上淳
竹中一樹: 大森南朋
あらすじ
───朝
徹(染谷将太)と沙耶(前田敦子)は同棲中だがちょっぴり倦怠期。ミュージシャンを目指す沙耶が窓辺で弾き語りをしている。何気ない会話、じゃれ合い、それは、いつも通りの朝だった。韓国食材店にて、ブティックの開店資金ができたので彼氏に一緒に母国に帰ろうと誘う韓国人のイ・ヘナ(イ・ウンウ)。彼氏のアン・チョンス(ロイ[5tion])は、自分はまだ開店資金が足りないから帰れないと話す。
「ホステスってそんなに金もらえるのか」「まあね…」
彼女がなぜそんなに早くお金が貯められたのか疑うアン・チョンス。
ふたりの間に気まずい雰囲気が流れる。あるアパートの一部屋。一匹の魚を分け合い、身を潜める二人。
チャイムが鳴る、男・康夫(松重豊)は押し入れに隠れ、女・里美(南果歩)はメガネをかけ変装する。ふたりは時効寸前のカップルだった…。
「あと38時間、辛抱して」徹と沙耶は二人乗りして仕事場へ向かう。たわいないもない将来の話をする二人。「徹のホテルでブライダルすると、安くなるんでしょ。」一流ホテルに勤めている徹に楽しげに話しかける沙耶。その時、沙耶の携帯が鳴る。自転車から降りて、電話出ると、それはある人からの誘いだった――。
沙耶を残して、仕事先へ向かう徹。
その先は、一流ホテルではなく、新宿歌舞伎町のラブホテルだった―――。───昼
イ・ヘナは夢をかなえるため、彼氏には内緒でデリヘル嬢をしていた。
「イリヤ(イ・ヘナの源氏名)ちゃん、お願いします」と店長の久保田(田口トモロヲ)に声をかけられ、準備をして客の待つラブホテルへ向かう。ラブホテル店長・徹は、ある部屋にピザを届ける。そこではアダルトビデオの撮影準備が行われていた。鏡台の前でヘアメイクをしている女性。徹は鏡越しに気付く。「美優?」鏡の前に座っていたのは、徹の妹(樋井明日香)だった。
別の一室では、イリヤがデリヘル常連客の雨宮(村上淳)の相手をしている。
「イリヤちゃん、気持ちいいよ……。」───夕方
キャリーケースを引きづる家出少女・雛子(我妻三輪子)と若い男・正也(忍成修吾)が来店する。久しぶりのお風呂にはしゃぐ少女。男の携帯がしつこく鳴る。出ると、怪しい声。「今、JK、引っ掛けて、ラブホです」。男は風俗に少女を売り飛ばす、スカウトマンだった…。雛子は優しい正也に心をひらき始めるが、目覚めると正也の姿はそこには無かった。チョンスは、彼女のヘナが寝ている間に彼女のバッグを探る。そして、「イリヤ」と書かれた名刺を見つける。「……?」
───夜
謎の男性(大森南朋)とギターケースを持った女性が来店。徹が受付する。
女性はギターケースを持って、どこかで見た服装――。
エレベーター前で顔を確認する。
その女性は、彼女の沙耶だった…。空室を待つ不倫の刑事カップル、新城(宮崎吐夢)と理香子(河井青葉)。待合室からやっと部屋へ案内されるが、そこでホテルの清掃人、里美に声をかけられる。「さっきのおばさん、どこかで見たことある…」理香子は気になりながらも、新城と激しく交わる…。
そして夜は深くなり、彼らの人生が交錯する。
狂騒劇を経て朝を迎えた時、何を想い、どこへ向かうのか――。(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
ちょっと綺麗にまとめ過ぎかな?と思いました。
実際の歌舞伎町はもっとドロドロしてますよね。
『さよなら歌舞伎町』といっても歌舞伎町にあるラブホテルがメインで、そこで起こる24時間の群像劇です。
主人公のラブホテル店長(染谷将太さん)の妹がAV女優であることが発覚したり、ミュージシャン志望の彼女(前田敦子さん)が枕営業的な展開になったりと、都合よく主人公のラブホテルで事が起こりますが、まぁエピソードとしては面白いです。
家出少女をデリヘルに売り飛ばそうとしているエピソード(忍成修吾さん)もいい話ですが、実際の歌舞伎町ではありえないですよね。
ああいう出自の少女はごまんといますし、情にほだされないでしょう。
ただバッティングセンターじゃなくてゴルフ練習場で、加瀬亮さんのアウトレイジビヨンドよろしく、仲間からのリンチに耐える忍成さんはよかったです(普通死ぬと思いますけど)
(歌舞伎町には新宿とオスローの二つのバッティングセンターがありますけど、ゴルフの打ちっ放しありましたっけ?)
イ・ウヌ(イ・ウンウ)さんと村上淳さんのデリヘルシーンはリアルでよかったです。
凄いエロかったですけどイ・ウヌさん凄いですね。
キム・ギドク監督の『メビウス』でも一人二役を好演・怪演してましたけど、この映画女性側の主役は前田さんじゃなくて完全にイさんだと思います。
相手を務めた村上さんも凄かったと思います(ちょっとカンパニー松尾さんに似てました)
あと警察官不倫カップルの話。
『私の男』を見てないんで初めて知った方ですけど、女性警察官役の河井青葉さん、そちらでも好演されてるそうで、脱ぎっぷりもいいですし、ガラスに顔を押し当てて変顔とかなかなか出来るものじゃありません。
宮崎吐夢さんは安定して飄々としてます。
で、前田敦子さんです。
御本人は映画とかたくさん見て勉強されてるみたいなんですけど…。
本人も必要ならば脱ぐくらいの役者魂は持っていると思うんですが、まぁ周りの大人達の色々な事情で出来ないんでしょう。
そこは仕方ないんですけど、結果的にミュージシャン志望(前田さん)とプロデューサー(大森南朋さん)のエピソードは弱くなっちゃって、今回の映画ではババを引いたかなと。
はい、それで最後大事です。
みなさん、エンドロール途中で帰っちゃダメですよ。
南果歩さんと松重豊さんのエピソード、最後描かれてます。
最近ちょくちょくエンドロール後にもシーンがある映画が多いので要注意です(ベイマックスもそうじゃなかったかな)
映画自体はR15+で結構エロいんですが、色々詰め込もうとした感はあります。
染谷さんと妹のエピソードで東日本大震災のことを描こうとしたりとか、染谷さんと前田さんの自転車のシーンで新大久保のヘイトスピーチを入れてたりとか、そういう現在(いま)感はありました。
最初、やっぱり前田さんのがガッカリなのと、予定調和的に24時間で色々起きるので、☆3つにしようかと思ったんですが、各エピソード自体は面白いですし、イさんと河井さんが頑張ってたので☆4つにしようと思いました。
鑑賞データ
テアトル新宿 TCGメンバーズ ハッピーフライデー 1000円
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