MVPはタグチジャパン監督(笑) ☆4点
2011年と2014年に発行された板橋雅弘・作、吉田尚令・絵による絵本「パパのしごとはわるものです」と「パパはわるものチャンピオン」の実写映画化。
父親が悪役覆面レスラーと知ってショックを受けた9歳の少年が父の仕事に誇りを持つまでを描いた作品。
監督は藤村享平、主演の父親役に新日本プロレスの棚橋弘至と息子役に寺田心、共演に木村佳乃、仲里依紗
予告編
映画データ
本作は2018年9月21日(金)公開で、全国76館での公開です。
今後順次公開されて、最終的には105館での公開となるようです。
配給はショウゲート
劇場では予告編を目にしなかったんですけど、いつものように公開カレンダーを眺めてたら棚橋選手が主演とのことで観に行ってきました。
最近のプロレス映画では、フランス映画の『ママはレスリング・クイーン』とか、飯伏幸太選手主演の『大怪獣モノ』、WRESTLE-1(レッスル-ワン)の選手が大勢出演している『リングサイド・ストーリー』なんかを観てますが、『レスラー』は見てないです…orz
監督は藤村享平さん
本作が商業長編映画デビュー作となるそうです。
主演に新日本プロレスの棚橋弘至さん
映画は『新☆四角いジャングル 虎の紋章』や『FLY!〜平凡なキセキ〜』といった作品に出演してますね。
主演に子役の寺田心さん
TOTO『ネオレスト』のCMで有名になりました。
共演に木村佳乃さん
近作は『ホットロード』を観てます。
共演に仲里依紗さん
近作は『羊と鋼の森』を観てます。
他に共演と配役は以下の通りです。
大村孝志/ゴキブリマスク: 棚橋弘至
大村詩織: 木村佳乃
大村祥太: 寺田心
大場ミチコ: 仲里依紗
ドラゴンジョージ: オカダ・カズチカ
寄田/ギンバエマスク: 田口隆祐
スイートゴリラ丸山: 真壁刀義
ジョエル・ハーディ: バレッタ
天山広吉
小島聡
永田裕志
中西学
KUSHIDA
後藤洋央紀
石井智宏
矢野通
YOSHI-HASHI
もんじゃ屋の客: 内藤哲也
もんじゃ屋の客: 髙橋ヒロム
辻本耕志
通行人: ウンノヨウジ
平野マナ: 根本真陽
先生: 芦那すみれ
平野大輔: 淵上泰史
町田翔平: 松本享恭
ユリ: 川添野愛
編集長: 大泉洋
大友: 大谷亮平
本田功: 寺脇康文
あらすじ
まぶしいほどのスポットライトのなか、大歓声を浴びる大村孝志。人気も実力も兼ね備えたエースレスラーだったが、膝に大ケガを負って試合から長期離脱してしまう。それから10年、かつての強さを取り戻せないでいる孝志は悪役レスラーとなり、客席からブーイングを浴びる日々を送っている。妻の詩織は変わらず応援してくれるが、孝志は自分の仕事を9歳になった息子の祥太に打ち明けられずにいた。だがある日、偶然から祥太にバレ、「わるもののパパなんて大嫌いだ」と言われてしまう。しかし、そんな孝志に、名誉を取り戻すチャンスが訪れる。かつての孝志に憧れていたトップレスラーのドラゴンジョージが、孝志をタイトルマッチの相手に指名したのだ。自らのプライドと家族への愛のために、全く勝ち目のない戦いに立ち上がる孝志。果たして、孝志が決意したすべてを賭けた危険な技とは? そして息子との絆を取り戻すことは出来るのか──?
(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
子供向けの絵本が原作ということで、親子で観るのにとてもいい映画だと思いましたよ。
最近は、子供向けの職業体験施設のキッザニアなんかがありますが、さすがにプロレスラーは無いみたいですし(笑)
ましてや悪役なんか当然無いんですが、悪役の必要性というか存在意義は30年くらい前に八名信夫さんの悪役商会で注目を浴びるようになりましたよね。
というかプロレスにも悪役商会ありました。
なので題材的には、大人の自分には目新しさは無かった(というか編集者の大場ミチコの目線で観ていたので)ですが、とてもいい映画だと思いました。
ていうか自分が子供の頃には考えられなかったですけど、最近の幼稚園とかの学芸会とかお遊戯会では配役で揉めるっていうじゃないですか。
でもそれも担任の先生の持ってき方次第なところもあるみたいですけど。
ただ、配役にクレーム付ける親よりも、説明すれば子供の方が理解が早い気がします。
劇中でも祥太は熱心にドラゴンジョージを応援するマナちゃんに、父親がゴキブリマスクだと打ち明けられずにいましたが、祥太が意を決して打ち明けると、マナちゃんからは「それだって十分凄いじゃん」とあっさり言われます。
ていうか(ていうかが多いな…)、感想書く前は子供向けと思いましたが、子供の方がお遊戯会などでの経験を通して、こうしたことを理解していて、実は反面教師で大人のための映画じゃないか?とも思えました。
というのも最近はワイドショーなどを見ていると、週刊誌報道に端を発して週替わりで悪役が登場するじゃないですか。
そして悪役が登場するとこれでもかとばかりに叩きまくります。
もちろん本当に悪者の場合もあるでしょうが、中には双方の事情を知らないと白黒ハッキリ付けられないケースもあるのに、善vs悪の単純な構図にしたがります。
でもこれって、ブーイングを浴びて嫌われてるゴキブリマスクを受け入れられなかった当初の祥太みたいに、偏見を持った物の見方しか出来ない大人が増えてるからじゃないか?と思いました。
なのでプロレス的な物の見方が出来ない大人こそ観るべきじゃないか?と思いましたが、同じことをすでにプチ鹿島さんが本にしてました。
さて本作は、プロレスを知らない人にも十分に楽しめるように作られていますが、プロレスや棚橋選手を知ってると、主人公の大村孝志がメタ的な役となっており、ファンなら心を熱くするポイントだと思います。
しかも現実の世界でも劇中とリンクするように、棚橋選手が3年ぶりに1.4東京ドームのメインを務めることが決まりまして、ファンにはダブルで胸アツポイントなんじゃないかと思います。
個人的には本作を観てて一番面白かったのは、田口隆祐選手がめちゃめちゃ演技上手かったことで、プロの役者さんとしてやっていけるレベルだと思いました(笑)
木村佳乃さんもどこかの劇団員と間違えたそうですが、ルックスなども含めて名バイプレイヤーになれる感じで、ハリウッドではロック様ことドウェイン・ジョンソンの例もありますしいかがでしょうか。
感想を書くのにあたり色々調べてたら、そういえば未見ですが『お父さんのバックドロップ』っていう映画がありました。
2004年の映画でタイトルと宇梶剛士さん主演ということだけは知っていましたが、子役が10歳頃の神木隆之介さんで本作の寺田心さんみたいな感じなんで今度見てみようと思います。
鑑賞データ
ヒューマントラストシネマ渋谷 TCGメンバーズ ハッピーチューズデー 1000円
2018年 151作品目 累計130600円 1作品単価865円
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