Vol.1に比べるとやや落ちるかなぁ ☆3.5点
予告編
映画データ
あらすじ
怪我し倒れているところを助けてくれたセリグマン(ステラン・スカルスガルド)に、次々と性体験を重ねた自らの半生を赤裸々に語るジョー(シャルロット・ゲンズブール)。いつしか不感症となった彼女は、快感を取り戻そうと試行錯誤を繰り返すが……。
(MovieWalkerより引用)
ネタバレ感想
(Vol.1のレビューです)
Vol.1のラストが深刻な感じで終わったのでVol.2の方がシリアスかなぁとは想像してましたが、やっぱりシリアスでした。
Vol.1はH夫人のエピソードが言わば神回だったと思います。
Vol.1ではステイシー・マーティンが演じるジョーはまだ若いので自由を謳歌できますが、Vol.2ではシャルロット・ゲンズブールが演じるジョーがジェロームとの間に子供が出来て、家族という形態になるので生活に枷(かせ)が出来て窮屈な感じになります。
この辺は家庭生活に、というよりも社会生活に適応できない者の苦しみが描かれていて、観ていて辛いものがあります。
結局、結婚生活を維持できなくて離婚してしまいます。
家庭生活や社会生活に適応できないジョーは次第に世間からドロップアウトして、より危険な領域に足を踏み入れていくことになります。
どんどん堕落して堕天使となったサタンのように。
ドロップアウトして裏社会の住人となったジョーは借金取りという職業を得て、自分の内なるサディズムに目覚め、趣味と実益を兼ねたような生活となり安定しますが、安定したのも束の間、ボスから後継者を作れと命じられ奔走することになります。
その行為はいわば悪魔な自分の分身を作る行為であり、結局はその分身に裏切られることになります。
ニンフォマニアックは色情狂というセンセーショナルなテーマを扱っていますが、自分の居場所探しというか世の中との関わり方というか、そういうようなことを考えさせてくれる深いテーマだと思いました。
ただ、ラストは「ええーーー」というか、「ブルータスお前もか」みたいに「セリグマンお前もか」とツッコみたくなる感じで、今まで散々言ってきたことは何々だよと思いましたが、劇中ジョーに相槌打ったりツッコんだりしていたのはセリグマンなので、最後は観客がセリグマンにツッコむのもいいかも、と思いましたし、やっぱ男ってあんな程度だよなー、と思いました。
鑑賞データ
ヒューマントラストシネマ渋谷 映画の日 1100円
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