渋谷すばるさんが素晴らしいです ☆5点
予告編
映画データ
あらすじ
大阪。広場で行われていたバンド【赤犬】のライブに、ふらふらと現れた男(渋谷すばる)。マイクを奪い、声を放つや、会場は水をうったように静まりかえる。圧巻の歌声! そのまま気を失った男だったが、目を覚ますと自分のことを何も覚えていないという。記憶喪失。傷だらけの顔。その正体と歌声に興味を持った【赤犬】マネージャーのカスミ(二階堂ふみ)は、彼を“ポチ男”と名付け、祖父と暮らす自分の家に住まわせながら、バンドのボーカルに迎えようとする。しかし、フラッシュバックで少しずつポチ男の記憶が蘇る―「俺は、危険かもしれない」。それぞれの中で止まっていた時間が、また動き始める。
(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
いやー、ジャニーズということで毛嫌いして観ない方がいるとすれば勿体ないと思います。
自分はジャニーズについてそこまで詳しくないですが、昔「東のタッキー、西のすばる」と呼ばれていたことは頭の片隅に残っていて、Jr時代は相当な逸材だったらしいと。
それが、関ジャニ∞としてメジャーデビューして十年、横山裕さんや錦戸亮さんの名前は見るけど、渋谷さんはあまり名前を見ないなぁと思っていたところでした。
どこがどう凄いかまでは知らなかったのですが、歌がめちゃめちゃ上手かったのですね。
本作「味園ユニバース」は山下敦弘監督作品で、山下作品は「苦役列車」しか観たことないですが中々好きな作風です。
現在TV放送中の「山田孝之の東京都北区赤羽」も見てますがこちらも面白いです。
この「味園ユニバース」は最近の邦画では珍しいオリジナルストーリーです。
刑務所帰りで記憶を失った男が、歌を頼りに記憶を取り戻し、過去の自分と対峙していくお話。
精気を失った目や佇まいの裏に見える凶暴さ。
広場で和田アキ子さんの「古い日記」を歌い上げる歌唱力。
この映画全編で放たれる渋谷すばるの存在感たるや素晴らしかったです。
アイドルらしくない振る舞いで不遇の時代を過ごした渋谷さんに、当て書きしたかのような脚本が嵌った面もあると思いますが、テレビの枠では収まりきらない新たな映画俳優が誕生したと思いました。
この映画、ストーリー自体は平凡ですが、全体を通しての雰囲気がいいんですよねー。
有名な役者さんもそれほど出てませんが、それが逆に登場人物のリアルさに繋がったり。
赤犬というバンドと渋谷すばるを組み合わせた化学反応の妙は山下監督の手腕だと思います。
思えば2013年に観た『ばしゃ馬さんとビッグマウス』も関ジャニ∞安田さん主演でしたが結果的には自分の中では2013年ベストワンの映画になりましたし、ジャニーズといって侮る無かれとは常々思っています。
鑑賞データ
TOHOシネマズ六本木 シネマイレージデイ 1400円
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