ダークサイド 評価と感想/ツインピークス的なのやりたかったんだと思う

ダークサイド 評価と感想
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思わせぶりな台詞も伏線も全然回収されません ☆2.5点

ニコラス・ケイジ主演のサイコスリラー。
幼い娘を亡くした夫婦が再スタートを切るべく買い取ったモーテルに、秘密の覗き部屋があるのを発見した主人公が耽美な世界と事件に巻き込まれていく様を描く。
監督はティム・ハンター、共演にロビン・タネイ

予告編

ダークサイド

映画データ

ダークサイド|映画情報のぴあ映画生活
『ダークサイド』は2018年の映画。『ダークサイド』に対するみんなの評価やクチコミ情報、映画館の上映スケジュール、フォトギャラリーや動画クリップなどを紹介しています。

本作は2018年6月16日(土)公開で、全国11館での公開です。
今後順次公開されて、最終的には18館での公開となるようです。

東京ではシネマート新宿だけの上映なんで、劇場では予告編を目にしませんでした。
いつものようにヤフー映画の公開カレンダーを眺めてて、ニコラス・ケイジ主演ということで目に留まり、好きなジャンルのサイコスリラーで、あらすじも『屋根裏の散歩者』みたいな感じなのかな?と思って、観に行ってまいりました。

監督はティム・ハンター
1947年生まれの監督なんでベテランなんですが初めましてです。
ドラマ版「ツイン・ピークス」の第4章、第16章、第28章を演出してますね。
岡崎京子の漫画「リバーズ・エッジ」の元ネタとなった『リバース・エッジ』を監督してます。

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主演はニコラス・ケイジ
近作は『スノーデン』『ドッグ・イート・ドッグ』『ヴェンジェンス』『オレの獲物はビンラディン』を観てます。

共演にロビン・タネイ
初めましての女優さんですがアメリカのテレビシリーズ「メンタリスト」のテレサ・リズボン役で有名なようです。

他に共演と配役は以下の通りです。

レイ: ニコラス・ケイジ
マギー: ロビン・タネイ
ハワード: マーク・ブルカス
トミー: アーニー・ライヴリー
ストロベリー ブロンド: キャシア・コンウェイ
ジェシカ(6号室の客): ジャック・グレイ
ベン: ビル・ボレンダー
ガソリンスタンド工員: ジェイソン・ウィクソン
ガソリンスタンド店主: バリー・ミノフ

あらすじ

砂漠のモーテル、誰も知らない秘密の通路、10号室で繰り広げられる官能の狂宴
マジックミラーを通して、見てはいけないものを、覗き見してしまったレイ
そして男は、妖しくも恐ろしい、漆黒の“闇”に堕ちてゆく……

幼い娘を事故で亡くした、レイとマギーの夫婦。2人は新生活を求めて、田舎町のモーテルを買い取って経営することにした。ある日、レイは倉庫の奥で隠し通路を発見する。それは10号室の壁裏まで続いており、マジックミラーで室内を覗けるようになっていた。そしてある夜、美女2人がレズビアン・SMプレイに耽る様子を、罪の意識を覚えながら覗き見してしまうレイ。だがそれは、連鎖する事件の前触れにすぎなかった。しばらくして、10号室にいた女の1人が死体で発見される。そして、何者かがプールに投げ込んだ、豚の死体。前オーナーのベンは失踪し、町の人々や保安官は新参者のレイに疑惑の目を向けてくる。レイはこのモーテルで、かつて若い娘の変死体がプールで発見された事件があったことを知る。10号室に隠されている、恐るべき秘密とは?レイはベンの行方を追い、その謎を解き明かそうとするが……。

公式サイトより引用)

ネタバレ感想

本作の原題は「Looking Glass」で鏡、姿見、鏡ガラスのことのようなんですが、ようはまんまマジックミラーのことでしょうか。

冒頭は荒野のハイウェイを車を走らすレイとマギーの夫婦。
時々フラッシュバックで幼い娘を事故で亡くした映像が挿し込まれますが、具体的にどのような事故で亡くしたかは分かりません。
移動中はオープニングクレジットも兼ねているので、オープニングが終わると、なぜか毎回インスタグラムチックな看板の映像が挿入されるモーテルに到着します。

どうやらモーテルは夫婦が購入したようですが、引き継ぎを受けるはずの前のオーナーがいなく、扉の下に置かれた封筒の中に鍵が入っている有様でした。
レイは荷物を下ろし、モーテルの各部屋をチェックをすると深夜になって前のオーナーのベンから電話がかかってきます。
レイはベンの電話が繋がらなかったことを告げると、電話を変えたと言われます。
ベンはレイが鍵を受け取って引き継げたことを確認すると、行かなくちゃいけないといって電話を切りますが、その電話はバーにいるベンが他人の電話を勝手に使って電話してきたものでした。

翌日からレイはモーテルの開業準備を始めると、清掃のパートのおばちゃんもやって来ます。
レイは前オーナーのベンとは会ったことが無くネットで居抜き物件を購入し、スタッフもそのまま引き継いでいました。
レイはプールを清掃したり、部屋の修繕作業をしていると、関係者以外立ち入り禁止の部屋を見つけますが、扉はチェーンでぐるぐる巻きにされ開かないようになっていました。
合鍵を作るためにホームセンターに出かけるとついでにボルトカッターも購入します。
ボルトカッターでチェーンを切って中に入ると地下にある物置部屋でした。

レイは数日かけて修繕作業やプールの掃除を終わらせ、プールで休憩してると6号室に美人の女性客がいるのを見かけます。
フロントを片付けていたマギーに聞くと、初めての接客に緊張したと言い、女性客がとにかく眠りたいとのことだったので案内したと言い、プレオープンながら記念すべき最初の客だと喜んでいました。

夜になってレイがフロントに入ると1台のトレーラーがやってきます。
車から降りてきた男が部屋を借りたいと言うと、レイは真ん中くらいの部屋の鍵を渡しますが、男は常連らしく一番端の部屋の10号室がいいと言ってきます。
レイが10号室の鍵を渡すと、そのトレーラー運転手はトミーと自己紹介して、お釣りは新オーナーのレイへのご祝儀だと言います。
トミーは途中で売春婦を調達して部屋で買春してるようでした。

レイはしばらく営業してると、マギーが最初に案内した美人の女性客が頻繁にモーテルを利用してるのが気になるようになります。
ある日、レイは修繕作業をするため地下倉庫に荷物を取りにいくと、棚の上の壁が布で覆われてるのに気が付きます。
気になったレイは布を外してみると穴が開いていて、建物の基礎(軒下)部分に繋がっていました。
レイは中に入ると奥まで進み、奥にある階段を昇るとガラス越しに部屋の中が見渡せ、清掃のおばちゃんが掃除してました。
部屋は10号室でベッドの向かいにある大きな鏡がマジックミラーになっていたのでした。
レイはマギーにはそのことを秘密にしておきます。

その日の夜、いつものようにトミーがやってきて10号室を利用します。
深夜になってレイもベッドに横たわると、マギーに夜の夫婦生活を求めますが、疲れてると言って拒否されてしまいます。
悶々としたレイは倉庫に行って10号室を覗きに行きますが、太ったトミーと太目の売春婦のじゃれ合いを目にし自己嫌悪に陥るのでした。

また、別の日、レイはマギーが里親募集のパンフレットを取り寄せてるのを知りショックを受けます。
娘の死がまだ受け入れられないレイと、次を考えているマギーとの関係がギクシャクします。

その日の夜もトミーがやって来ますが10号室は利用中で別の部屋を利用してもらいます。
実はいつもはレイがトミーの為に10号室を空けてましたが、レイが気になっていた美人の女性客を10号室に案内してたのでした。
レイは深夜、ベッドに入る時間になると10号室を覗きに行きます。

すると女性が2人いて、レイが気になっていた美女が奴隷でもう1人が女王様でSMプレイをしていました。
興奮したレイはベッドに戻りマギーを求めると、今度は拒否されずに今までにないほど熱い夜を過ごすしますが、その頃10号室では美女が何者かに窒息死させられていました。

翌日、ラブラブな関係に戻ったレイがマギーとプールにいるとパトカーがやって来ます。
レイがフロントに戻ると、パトカーから降りて来た保安官は「君が新しいオーナーか」と言い、ハワードと自己紹介します。
挨拶がてらコーヒーを飲みに来たと言うハワードでしたが、レイはコーヒーを落としてませんでした。
「前のオーナーのベンは美味しいコーヒーを落としておいてくれた」と言うと、レイはコーヒーを淹れハワードに差し出します。
レイはハワードと世間話をしてると、しきりに前のオーナーのベンの行方を聞いてくるのでした。

夫婦仲が戻ったレイはモーテルを休みにしてマギーと2人でカジノに出かけ楽しい時を過ごします。
しかしカジノから戻ってくるとプールの扉に血が付いていて、プールの中にクリッシーと書かれた女性の写真が挟まれてる豚の死体が投げ込まれていました。
動転したレイは豚を回収すると砂漠に行ってガソリンをかけて豚を燃やします。
レイがモーテルに戻ってくるとトミーが待っていました。

トミーは休みかと思ったと言うと、レイの様子を見て何かあったかと聞きます。
幾分冷静さを取り戻したトミーは「きっと街の若者の仕業だろうが、プールに豚の死体が投げ込まれてた」と言います。
するとトミーは「またか」と呟きます。
気になったレイがトミーに聞くと、トミーはレイがベンから知らされてなかったことを驚いた様子で知ってると思ってたと言います。
トミーによると以前も女性が殺されてプールに投げ込まれていた事件があったと言います。

翌日、再び保安官のハワードが訪ねてきます。
レイが砂漠で豚を焼いたのがバレて注意しにきたのでした。
ハワードは困ったことがあったら1人で抱えないで相談するように言います。
そこでレイはトミーが語った殺人事件のことを聞いてみます。
ハワードによると女性は殺されたのでは無く、プールに飛び込んで自殺したもので事件性は無かったと言われるのでした。

その日の夜、レイがフロントに入ってると覗き見した女王様の方の女性が部屋を借りにやってきます。
女性は10号室を希望するのでレイは鍵を渡します。
その日のレイは覗きには行きませんでしたが、駐車場や建物の裏からその女性がいる部屋を見つめます。
しかし、その様子をマギーが不安げな表情で見ていて、レイが以前に浮気していたことが示唆されます。

別の日、レイは清掃のおばちゃんの悲鳴で目覚めます。
レイが駆け付けると10号室の前でメキシコ系で英語が話せないおばちゃんが身振り手振りで何かを伝えてきます。
どうやら部屋に蛇が出たようで蛇が苦手なおばちゃんがパニクっていたのでした。
レイは浴室にいた蛇を捕まえ、外に逃がすとフロントに戻ります。

するとマギーがテレビでニュースを見ていて「まぁ大変」と言います。
砂漠で女性の遺体が発見されたと報じられていて、その女性はレイが気になっていた奴隷の女性でした。
レイはその女性がよく利用してた6号室を調べるとどこかへ出かけて行ってしまいます。

レイがいなくなってしまうと保安官が訪ねてきます。
マギーはレイに電話しますが、レイはスマホを事務所に忘れていました。
またマギーがフロントに居ると女王様の女性が10号室を借りていきます。

夜になってどこかに行っていたレイが帰ってくると10号室に入って行く女性を見かけます。
レイは一目散に覗きに行くと、今度は黒毛の女性が奴隷となっていて女王様とSMプレイをしていましたが、よく見ると部屋の隅にブーツを履いた男性がいるようでした。
レイは倉庫を出てプールから部屋を眺めていると、モーテルから走り去って行く人影を見ます。
レイが人影を追いかけていくとモーテルの窓ガラスに赤ペンキをぶちまけられていました。
レイは向かいのガソリンスタンドにたむろする若者の仕業と考え文句を言いに行きますが軽くあしらわれます。
すると女王様がいつも乗っている赤いスポーツカーがモーテルを出て行こうとするのでレイは後をつけますが、マギーがその様子をまた見ていました。

レイが後をつけるとロードサイドのバーに女王様の車が停まっていたため、レイはバーに入っていきます。
レイは一人で飲んでいる女王様に声を掛けると、殺された女性のことを尋ねますが、女王様からは「友達だ」と言われ、それ以上のことは掴めませんでした。
レイがモーテルに戻ると浮気を疑ったマギーと喧嘩になります。

翌朝マギーは暫く距離を置いた方がいいと言って、出て行こうとします。
レイは自分の不審な行動は10号室のマジックミラーによるものだと明かすとマギーの前で穴をふさぎます。

すると再び保安官がやってきます。
保安官は砂漠で見つかった女性の遺体はベンの失踪と関係があることを仄めかし、本当に連絡先を知らないかと聞いてきますが、レイは本当に知りません。
それよりレイは女王様の女性が怪しいと踏んでいたため、防犯カメラに映ったその女性を保安官に見せるのでした。

レイは事情を聴くため、ここに至って本気でベンを探し始めるとベンから電話があり会うことになります。
レイは10号室のことやプールで死んだ女性のことを尋ねているとベンが何者かに狙撃されて死んでしまいます。

マギーの身に危険を感じたレイは電話をしますが出ません。
レイは急いでモーテルに戻ると保安官のパトカーが停まっていました。
フロントや事務所を見ると荒らされていてマギーの姿がありません。
レイは駐車場に出て部屋を見回すと10号室に人影があり、再び倉庫の穴を破るとマジックミラーの前に向かいます。

10号室には保安官とマギーが居て、マギーはベッドの上で拘束と猿轡をされ銃で脅されていました。
一連の殺人事件はサイコな保安官の仕業で、女王様に目の前でSMプレイをさせたあと奴隷を部屋に残し犯行に及んでいたのでした。
保安官は事件に関し、何かベンが秘密を知ってると考え、執拗に居所を尋ねたのでした。
レイはマジックミラーを突き破って保安官に襲い掛かると格闘の末、割れた鏡の破片で首を刺し、銃で止めを刺して殺すのでした。

レイは保安官から手錠の鍵を奪うと、マギーの拘束を解き車まで向かいます。
ちょうどトミーがやってきて大丈夫か?と声を掛けられますが、2人は車に乗るとそのまま街を出て映画は終わります。

 

本作は公式サイトを見ると「禁断のエロティック・サイコスリラー」と謳われてるんですけど、映倫区分はPG12ですので大してエロくありません。

こういうシーンとかデヴィッド・リンチ(『ブルーベルベット』)っぽいと思ったんですけど、ティム・ハンター監督、ドラマ版の「ツイン・ピークス」で3話ほど演出を手掛けていたんですね。

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劇中は、向かいのガソリンスタンドの工員の若者たちがこちらをじっと見てたり、女王様が意味深なことを言ってきたりするんですけど、プールの豚や赤ペンキもそうですけど伏線が全く回収されないんですよね。

映画が終わって暫くしてから、伏線が回収されなかったりだとか、街の人たちが思わせぶりだったのが「ツイン・ピークス」的だなと気づいたんですが、きっとそういうことがやりたかったんだろうなと思いました。

そう思うと、こういうネオンとかもツインピークスっぽいと思います。

原題も「LOOKING GLASS」に対して邦題が「ダークサイド」なので暗黒面や二面性を強調してて、ツインピークスのボブと繋がる感じでしょうか。

冒頭の空撮の映像は綺麗で、所々で綺麗な映像もあり、赤字でのクレジットの出し方が70年代、80年代の映画みたいな雰囲気で、ミスマッチ感も楽しめたんですが、いかんせん脚本や編集がよくないんですよねぇ。

宿泊客が遺体で見つかったニュースのあと、レイがどこかに出かけていきますが、あのシーンはどこに行ってたとかも全く謎で、唐突に感じられました。
尺を短くするためにバッサリとカットしたんじゃないかと思うくらい、繋がりが悪かった気がします。

まぁ、ニコラス・ケイジ主演のB級サイコスリラーと思って多くを求めなければ、「こんなもんかな」という気も致しました。

鑑賞データ

シネマート新宿 TCGメンバーズ ハッピーフライデー 1000円
2018年 106作品目 累計99700円 1作品単価941円

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