ロバート・ロドリゲスっぽい ☆4点
予告編
映画データ
あらすじ
元刑事のロクデナシ親父・藤島昭和(役所広司)に離婚した元妻(黒沢あすか)から連絡が入った。
成績優秀なうえ、容姿端麗、学園のカリスマでもある女子高生の娘・加奈子(小松菜奈)が失踪したという。
自分のせいで全てを失った男が、再び“家族”を取り戻すべく、姿を消した娘の行方を追うことに。娘の交友関係をたどって行く先々で、語られる“知らない加奈子像”に戸惑う藤島。
想像を超えて肥大し、踏み入れるほどに見失う娘の正体。
やがて藤島の激情は、果てしない暴走をはじめるー。(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
オープニングからして、ロドリゲスの『マチェーテ』シリーズのようでした。
役所広司かダニー・トレホか、という感じで、髪型とか雰囲気似てますし意識してやってるんだと思いました。
それでオープニングの感じが、「まさか最後まで続かないよな?」と思って観てたら最後まで続いちゃいました(笑)
映画開始から30分くらいで、「あー、この映画、中島監督は観客を剥がしにきてるな」と思いました(笑)
『下妻物語』(興収6.2億)から『嫌われ松子の一生』(興収13.1億)で確実にステップアップし、『パコと魔法の絵本』(興収23.6億)で一息ついた感はありますが、前作の『告白』(興収38.5億)で映画賞的にも興行的にも大成功した訳ですが、監督はそこで付いたイメージを払拭したいというか壊したいというか、敢えて悪びれてると思いました。
なので、ふだんあまり映画を観ない人や前作の『告白』が面白かったから観にきたという人は面食らったと思いますし、評価低くなると思いました。
興行的にもヒットしないと思います。
口コミで広がる感じの作品でもないですから。
でもそれは確信犯的にやっていると思いますし、映画自体が”不快な塊”そのもので観客が嫌悪感を抱くのも狙ってやってると思うので、それはそれでいいと思います。
そういう意味では松っちゃんの『R100』とかに近いのかな!?
深町秋生さんの原作はもう約10年も前に書かれ、インタビューで見ましたがご自身のサラリーマン時代のリタリン中毒(向精神薬)が元になっていて、小説の中の加奈子はリタリンや薬物のメタファーだったそうです。
なのでこの映画は完全にドラッグ映画だと思います。
ただ映画の設定は2012年から2013年でしたが、出てくる登場人物の感じが少し古い感じがしたので(橋本愛ちゃんの高校生とか二階堂ふみちゃん達のチーマーみたいのとか)、原作が約10年前、作者のサラリーマン時代はもっと前で2000年前後の頃でしょうから、その当時の設定の方がよかったかなぁという気はしました。
まぁ賛否両論ある映画だと思いますが、自分的にはアリだと思いました。
鑑賞データ
TOHOシネマズ六本木 ファーストデイ 1100円
コメント