団地 評価と感想/阪本順治監督オリジナル脚本・藤山直美主演の怪作!

映画感想
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阪本順治監督が奇妙な作品を作り上げました  ☆5点

予告編

映画データ

(シネマトゥデイ)
https://www.cinematoday.jp/movie/T0020318
(ぴあ映画生活)
http://cinema.pia.co.jp/title/168235/
日本映画史に残る傑作『どついたるねん』から27年。
阪本順治監督が、とても奇妙な作品を作り上げました。

阪本作品は数えるほどしか見てないのですが、ベースがブラック・コメディということもあるのでしょうが、こんな作風だっけ?と思うくらい、ガラリと作風が違う気がしました。

ここ数作続いた原作物から離れてのオリジナル脚本。
見る前に知ってたのは、藤山直美さん主演で団地を舞台にしたコメディというくらいで、殆ど予備知識なしで鑑賞しました。

映画始まってすぐにおやっ?と思ったのは、主要キャストやスタッフクレジットの中でVFXスタッフのクレジットがあったことです。
地味であろう団地モノのお話なのになぜ特撮?と思っていると、真城役の斎藤工さんが登場するのですが、この人物がまたおかしい。
眼の焦点を動かさず淡々と喋るのですが、日本語が少し不自由で、ナイツのヤホー漫才の人みたいに、いちいち言い間違えるのです。

公式サイトの阪本監督のインタビューを見ると、今作を構想した経緯が書いてあるのですが、監督が子供の頃に影響されたアーサー・C・クラークや星新一の世界観とあり、なるほどと思いました。
http://danchi-movie.com/
見終わってみると、いわば阪本順治版『世にも奇妙な物語』なのですが、行き着く先がそんなところとは思って見てないので、あれ?あれ?あれー?となる訳です。
デヴィッド・リンチ感すらありました(笑)

またそこに至るまでの、団地内での主要キャスト(藤山直美・岸部一徳・大楠道代・石橋蓮司)の漫才の掛け合いのような会話が、大変面白いのです。
これも公式サイトによると、阪本監督がそれぞれに当て書きしたようでして、なるほど上手くはまっているなぁと思いました。

それから、ガッチャマンを斉唱する少年がいたり、井戸端会議が大好きでズッコケ三人組のような主婦グループ、児童虐待の気がありクレーマー気質の夫婦など、出てくる登場人物が一癖も二癖もあってみんな面白いです。
団地内での死体遺棄騒動はヒッチコックのブラックコメディ『ハリーの災難』みたいな雰囲気もあり、団地の昭和感と相俟ってノスタルジックな感じもしました。

とにかく、この映画は、
・監督が藤山直美さんを念頭に一週間で書き上げた脚本
・主要キャスト4人に当て書きした台詞
・監督が子供の頃に影響された世界観
が、ばっちりとハマった怪作だと思います。

映画好きの方は、ちょっと見といた方がいいかな、と思う作品で、一応ネタバレ有りで感想を書いてますが、重要なところは書いてないつもりですので、なるべく予備知識無しでご覧になられるとよいと思います。

しかし『海よりもまだ深く』の是枝監督といい、同じくらいの年齢の監督の、団地を舞台にした作品が同じ時期に公開されるというのも、なんだか面白いなと思いました。


新宿シネマカリテ 映画ファンサービスデー 1000円
2016年 61作品目 累計71200円 1作品単価1167円

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