FBI10大最重要指名手配犯の一人 ☆4点
予告編
映画データ
あらすじ
アメリカのサウスボストンで育ったジェームズ・バルジャーとその弟ビリー、二人の幼なじみジョン・コノリーは、やがてギャング、政治家、FBI捜査官とそれぞれの道に進んでいった。コノリー(ジョエル・エドガートン)はイタリア系マフィアの撲滅させるために彼らと抗争中のジェームズ(ジョニー・デップ)に敵の情報を流すよう持ちかける。FBIとの密約を利用し敵の組織を壊滅に追い込み、犯罪帝国を築くジェームズ。そしてビリー(ベネディクト・カンバーバッチ)もまたジェームズの力を借り権力を握る。利害を一致させ手を組む彼らの関係は、アメリカ史上最悪の汚職事件に発展していく。
(MovieWalkerより引用)
ネタバレ感想
正直言って前半は退屈で少し寝てしまって、後半にかけての追い詰められ方とかは面白かったんですけど、映画としては☆3~4の間かな?という気がしたのですが、映画を見てからこの実話について調べてみたら凄く面白かったので+1して☆4点です。
それでこの『ブラックスキャンダル』という映画、実話だそうですけれど日本人には馴染みがないじゃないですか。
でも、このジョニー・デップが演じたジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーというマフィアはアメリカでは凄く有名みたいで、逃亡中はウサマ・ビン・ラディンに次ぐ懸賞金をかけられていたそうで、まずそこにビックリします。
マーティン・スコセッシ監督の『ディパーテッド』でもジャック・ニコルソン演じたアイリッシュマフィアのモデルになったそうです。
ディパーテッドは『インファナル・アフェア』のリメイクくらいにしか思って見てなかったのでこれは見ないといけないと思いました。
ディパーテッドでは、モデルになっただけで実話ベースの話ではなく、ディパーテッド公開時には、まだホワイティは逃亡中だったのですが、本作の最後で説明される通り、2011年に逮捕され終身刑2回+禁錮5年の判決が下るのですが、この裁判中にホワイティは情状酌量を求めて、自分は20代までは人を殺したことはなかったと主張して、自分が平気で人を殺すようになったのは20代のときに入った刑務所で刑期減免と引き換えに人体実験に協力したからだと主張し始めたのです。
それでこれは、あとになって分かるのですが、当時CIAがMKウルトラ計画というのをやっており人体実験もその一環で、どうやらホワイティもそれを受けていたらしいのです。
今ちょうど『エージェント・ウルトラ』というアクションコメディの映画がやっていて、それはMKウルトラ計画を題材にしてるそうでタイムリーなんですが、そんな背景があったなんてビックリです。
というわけでこの映画、わりと淡々と描いていてその背景の大きさとかが分からないんですが、調べれば調べるほど面白い題材だなぁと思いました。
役者陣はジョニー・デップとジョエル・エドガートンの演技がいいですね。
デップはホントに怖くて鬼気迫るものがありました。
ベネディクト・カンバーバッチは華を添えただけな感じがします。
弟である州の上院議員はあまり関係なかったかなと。
存在感薄かったです。
なので予告編を見るとこの映画の売り方をちょっと間違えた気もします。
この映画、背景が複雑過ぎて、切り取り方によっては凄い大作にも出来そうですが、物語の分量からすると連続ドラマ向きなのかなー?と思います。
ブレイキング・バッドみたいにしたら一番面白いんじゃないかと思いました。
鑑賞データ
ヒューマントラストシネマ渋谷 TCGメンバーズ ハッピーフライデー 1000円
2016年 12作品目 累計16500円 1作品単価1375円
コメント