映画ならではの表現ってこういうことだと思いました ☆5点
予告編
映画データ
あらすじ
世界的にその名を知られる、英国人音楽家フレッド(マイケル・ケイン)。
今では作曲も指揮も引退し、ハリウッドスターやセレブが宿泊するアルプスの高級ホテルで優雅なバカンスを送っている。
長年の親友で映画監督のミック(ハーヴェイ・カイテル)も一緒だが、現役にこだわり続ける彼は、若いスタッフたちと新作の構想に没頭中だ。
そんな中、英国女王から出演依頼が舞い込むが、なぜか頑なに断るフレッド。
その理由は、娘のレナ(レイチェル・ワイズ)にも隠している、妻とのある秘密にあった──。(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
いやー、全くノーマークでみた本作ですが、素晴らしかったです。
映像は綺麗ですし、音楽のセンスも素晴らしいですし、脚本もよくて、演出も演技も素晴らしかったです。
パオロ・ソレンティーノ監督って知らなかったんですが、カンヌで審査員賞を受賞してるんですね。
本作も2015年のカンヌでコンペティション部門(昨年はsicario:ボーダーラインにばかりに目がいってました)に出品されてて、納得の出来でございます。
まずもうマイケル・ケインとハーヴェイ・カイテルが子供の頃からの親友で年取っても仲良しって設定に痺れるじゃないですか。
おまけにマイケル・ケインの娘がレイチェル・ワイズ(ハムナプトラの時より今の方が美しい)
ポール・ダノやジェーン・フォンダといった俳優陣も最高です。
音楽もいいですよね。
アルプスのリゾートホテルで毎夜演奏される(ビルボードライブとかブルーノートみたいな)曲を中心に絶えず何かしらの音楽がかかっている感じでセンスがよいです。
あの太ってるレフティも最初誰だか分からなかったんですが、ちゃんとあとで観客にも分かるようにしてくれますし。
脚本も基本はコメディなんで会話が面白いですし、年の功もあるので時折、格言めいた言葉も含まれたりして深いです(去年よかった『マイ・インターン』みたいな感じかな)。
邦題の『グランドフィナーレ』だと、あのリゾートホテルが金持ち老人の余生の場みたいなイメージを持つんですが、あくまであのリゾートは休暇の場で訪れてるんですよね。
マイケル・ケイン演じる指揮者だけは引退してるので次が決まってないのですが。
そうすると原題の『YOUTH』(若さ、元気、血気、青年時代、青春)がしっくりくる訳で、あのホテルは充電期間なんだなと。
素晴らしい人生賛歌に大満足です。
鑑賞データ
シネ・リーブル池袋 TCGメンバーズ ハッピーフライデー 1000円
2016年 45作品目 累計53200円 1作品単価1182円
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