180分観れるのか、オレ? ☆4.5点
予告編
映画データ
あらすじ
一攫千金を夢見るジョーダン・ベルフォートは、ウォール街の証券会社に就職する。しかし、トレーダーとしてデビューを飾る日に“ブラック・マンデー”が起こり失業してしまう。その後レストランで出会ったドニーとドラッグのディーラーを雇い株式会社を設立、1ドルにも満たない“ペニー(クズ)株”を巧みな話術で金持ちに売りつける商法で巨額の富を手にする。一気にウォール街のカリスマとなったジョーダンは、稼いだ金を高級車やドラッグ、娼婦につぎこみパーティ三昧の狂乱の日々を続けるが……。
(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
上映時間180分、「観れるのかオレ?」と思いましたが、最後までダレることなく観れましたー!
冒頭のマイアミバイスネタにニヤリとし、上司のマシュー・マコノヒーで完全にもっていかれました。
前半から、ジョーダン(レオナルド・ディカプリオ)のサクセスストーリーがテンポよく進み、台詞もとても多かった(レオ様か堺雅人かというくらい)ですが、わかりやすくて1時間半くらいは一気に進んだように思います。
ただ、ドラッグと乱交シーンのバカ騒ぎには、ちょっと胸焼けしました(笑)
会社が大きくなってFBIに目を付けられる辺りから、少し落ち着いたテンポになり、家族(マーゴット・ロビー)とドニー(ジョナ・ヒル)のお話が中心に。
でも、面白いですよねー。
劇中ゴードン・ゲッコーの名前が出てきたと思うのですが、言わずと知れたマイケル・ダグラス主演『ウォール街』の主人公の名前です。
『ウォール街』でいえばマシュー・マコノヒーの役柄はマイケル・ダグラスで、レオ様はチャリー・シーンといったところでしょう。
でもウォール街と違うのは、ウォール街はブラックマンデー以前を描いた映画で、本作ではまさにジョーダンの証券マンデビューの日がブラックマンデーの当日という展開です。
なので、これまでの株価が上がった利ざやで稼いでるのを描いた映画と違って、本作でははっきりと手数料収入で稼げと言ってます。
実際、今のFXブームとかと同じですよね。
儲かる人はほんの一握り。
乗せられて参加する人が増えれば増えるほど証券会社が儲かるだけという。
ブラックマンデーのせいで、ジョーダンはいきなり勤めていた大手の証券会社(L.F.ロスチャイルド)が潰れてしまい、地元のペニー株(安っい株)を扱う会社に就職しますが、顧客といったらハスラー(ポルノ雑誌)に載せたペニー株の広告に問い合わせのある客ばかり。
なんか、このシーンで青年誌の通販によくある幸運を呼ぶペンダントやブレスレットでバスタブに札束が入っている写真を思い浮かべました。
映画は印象的な台詞がたくさんありました。
「利益が出た株を現金化させるな(現実にさせるな)、利益が出たお金で新たな株を買わせろ、そうすればさらに手数料収入が入る」とか「物を売るには、必要を作り出せ」とか格言がいっぱい。
エジソンは「必要は発明の母」と言ったけど、発明を産み出せない人=既にあるものしか売ることが出来ない人には、必要を産み出すしかない。
でも人間の欲望はとどまることを知らないから、必要はいくらでも作りだすことが出来るんですよね。
やれ、奥さんにもっと良い服だの、子供にもっと良い教育をだのとそそのかしてやればいい。
資本主義の行き着く先は、一体どこなんだろうと考えさせられる映画でした。
鑑賞データ
TOHOシネマズ六本木 シネマイレージデイ 1300円
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