シンプルイズベストではある ☆3点
予告編
映画データ
あらすじ
世界経済の崩壊から10年後、豊富な鉱物資源を求める労働者たちが世界中から集まり、広大な無法地帯と化したオーストラリア。
孤独な放浪者エリック(ガイ・ピアース)は、ある悲劇によってすべてを失い。今や抜け殻のようになってただ惰性で生きている。彼に残された財産はただひとつ車だけだった。
彼は街から離れた荒野の一本道にある場末のレストランで休憩をしていた。
そのとき、逃走中の強盗団が運転するピックアップトラックがレストラン脇の資材置き場に突っ込み、エンストを起こしてしまう。3人の強盗は、止めてあったエリックの車に乗り込むと、その場から猛スピードで立ち去る。エリックは強盗が置いて行ったトラックに乗り込むと、どうにかそれを動かし、奪われた愛車の後を追った。エリックはすぐに追いつくことに成功するが、丸腰の彼には銃で武装した強盗から愛車を取り戻す術はなかった。
後ろから殴られ気絶させられたエリックは、意識を取り戻すと再び愛車を追う。彼にはどうしてもその車を取り戻さなければならない理由があった。
エリックは途中、銃を調達しようと売人の店に寄る。足元を見て高値を吹っ掛ける売人をエリックはあっさりと射殺する。もはや彼には人間的な感情は残っておらず、車を取り戻すためには手段を選ぶつもりなどなかったそんなとき、エリックが乗るピックアップトラックに気づき、近寄ってくる男がいた。
レイ(ロバート・パティンソン)と名乗るその男は腹部を銃で撃たれていた。その男が強盗たちの行方を知っていると知ったエリックは、彼を荒野の病院へ連れて行き、手当てをさせる。
レイは強盗団のボス、ヘンリー(スクート・マクネイリー)の弟で、負傷した彼は強盗の現場に置き去りにされたのだった。愛車を取り戻したいエリックと、兄への復讐心に燃えるレイの目的は一致し、レイはエリックをヘンリーたちのアジトへと導く。法も秩序も崩壊し、暴力が支配する弱肉強食の大地、想像を絶する危険が次々と待つその長旅の中、エリックとレイの間には奇妙な友情が芽生え始めていた…。(公式サイトhttp://dakkansha.jp/より引用)
ネタバレ感想
世界経済が破綻した10年後のオーストラリア。
治安も悪く荒涼とした荒れ野原が続く設定は、マッドマックスの1そのものです。
マッドマックスもインターセプターという車を中心に話が展開しましたが、本作も車がキーとなるお話です。
物語はとてもシンプルで車を盗まれた主人公(ガイ・ピアース)が、ただひたすらに車を取り戻そうとする話で、そのために邪魔な者は躊躇なく排除していきます。
冒頭、車を盗まれてから、拳銃を買いに行くと、小人の拳銃の売人が出てきます。
売人「拳銃は300アメリカドル」
主人公「高い、まけてくれ」
売人「いや300ドル」
主人公「まけてくれ」
売人「いや無理」
と言ったら、主人公が、売ってる拳銃を使って売人にズドーンって展開で、ああそういう映画なんだなと思いました。躊躇ない。
全体的にけっこう長回しでジリジリ撮るんですが、わりと緊張感あって集中して観れましたね。
小人の手下とか、宿の女主人とか、長い貨物電車とか中国人とか中国に関するものが度々出てきて、世界経済(資本主義経済)が破綻した分、社会主義(共産主義)の方が少し台頭してるのかな?と思いました。
映画はラスト、弟(ロバート・パティンソン)と兄の対決で、兄が主人公に「弟に何をしたんだ」みたいなやり取りがあるのですが、実際何もしてなくて、映画全体のテーマとして「変化」みたいのがあるかしら?と哲学的なことも考えたりしました。
ただ、最近、「タランティーノ絶賛!」のキャッチコピーは、あまりあてにしてはいけないと、感じ始めています。
鑑賞データ
ヒューマントラストシネマ渋谷 TCGメンバーズ ハッピーチューズデー 1000円
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