ホドロフスキー節健在です ☆4点
予告編
映画データ
あらすじ
1920年代、幼少のアレハンドロ・ホドロフスキーは、ウクライナから移民してきた両親と軍事政権下のチリ、トコピージャで暮らしていた。権威的で暴力的な共産主義者の父と、アレハンドロを自身の父の生まれ変わりと信じる母に愛されたいと願いつつも 大きなプレッシャーを感じ、また、ロシア系ユダヤ人であるアレハンドロは肌が白く鼻が高かったため、学校でも「ピノキオ」といじめられ、世界と自分のはざまで苦しんでいた…。
青い空と黒い砂浜、サーカス、波が運んだ魚の群れ、青い服に赤い靴。ホドロフスキー監督は映画の中で家族を再生させ、自身の少年時代と家族への思いを、チリの鮮やかな景色の中で、現実と空想を瑞々しく交差させファンタスティックに描く。
(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
1990年頃でしょうか、ぴあシネマクラブという分厚い映画データベース本があり各映画を星4段階で評価していて、そのうち四ツ星は全体の5%くらいだったかな?その中の1本に『エル・トポ』が入っていてレンタルビデオで借りて観たのがアレハンドロ・ホドロフスキー監督作品の最初でした。
その当時ですでに20年前くらいに制作された作品を観てた訳ですが、確かに古さはあったもののヘンテコリンな西部劇で、なんじゃこれ!こんなの初めて観た!という代物でした。
なんかブルース・リーの死亡遊戯みたいに一人一人と対決して倒していくんですが、面白いんですよね。で所々哲学的で難解なトコあったりして。
それで、その後に『ホーリー・マウンテン』と『サンタ・サングレ/聖なる血』を観て、ホドロフスキーは寡作な監督ですから、おしまい(正確には他にも日本で公開されなかった作品があるみたいですが)でした。
それでちょうど先月『ホドロフスキーのDUNE』を観まして、もっと神秘的な人かと思ったら、凄く喋る人で映画以外でも多才で、ホドロフスキー監督を見る目が変わったんですが、より身近に感じられて好きになりました。
今作は自伝的映画のようですが、相変わらずのホドロフスキー節は健在でフリークスはいっぱい出てくるし、色彩鮮やかですし、昔はVHSでザラついた画質でしたが、HDの高画質で見ても全然ヘンじゃなくて、風景とかも綺麗でよかったです。
チリの映画ってホドロフスキー作品しか観たことなかったんですが、先日『グロリアの青春』っていう現代チリ映画を観て、その映画でも軍事政権(その映画ではピノチェトの軍事政権でしたが)に触れられていて、ホドロフスキー作品もそうですけどチリの映画は政治的影響を強く受けているんだなぁと思いました。
『ホドロフスキーのDUNE』同様、今作も渋谷のアップリンクで観たんですが、アップリンクのバージョンのは局部が無修正なので、観れる方はR15+バージョンのぼかし入ってるのより、こっち観たらいいと思いました。
鑑賞データ
渋谷アップリンク 会員料金 1000円
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