ラプチャー 破裂 評価と感想/ザ・ガマン

ラプチャー 破裂 評価と感想
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ノオミ・ラパスかダチョウ倶楽部か ☆3.5点

予告編

映画データ

ラプチャー 破裂 (2016):作品情報|シネマトゥデイ
映画『ラプチャー 破裂』のあらすじ・キャスト・評価・動画など作品情報:謎の集団に拉致監禁され、被験者が最も嫌いな物を与え続ける実験を強いられる女性の姿を描いたホラー。
http://cinema.pia.co.jp/title/170119/

『セクレタリー』のスティーヴン・シャインバーグ監督、『ハード キャンディ』のブライアン・ネルソン脚本、『ミレニアム』シリーズのノオミ・ラパス主演による監禁拷問SM系ホラーですが、映倫区分G表記なので安心して下さい。

いつも行くヒューマントラストシネマ渋谷で、ボンデージテープで顔をグルグル巻きにされているポスターを見て面白そうと思い、予告編を見ずに鑑賞。

監督はスティーヴン・シャインバーグ
スティーヴン・スピルバーグに似てる名前で聞き覚えあったんですけど、代表作の『セクレタリー』は知らないので気のせいかもしれません。

脚本は『ハード キャンディ』のブライアン・ネルソンでこれは観たことあります。
女子中学生がロリコン中年オヤジを監禁拷問するスリラーで、これは面白かった覚えがあります。

主演は『ミレニアム3部作』で主演したノオミ・ラパス
ミレニアムシリーズは面白かったですね。
リスベットといえばノオミ・ラパスって感じで、リメイクのルーニー・マーラだとパッときません。

あらすじ

蜘蛛が嫌いなシングルマザーのレネーは突如、見知らぬ男達に拉致される。
謎の隔離施設で目覚めた彼女を待っていたのは、被験者に“生きている中で一番嫌いな物”を与え続ける人体実験。
実験を行っているのは、人の姿をしているが、まるで感情が読み取れない奇妙な者たち。
拘束され、動けない状態での執拗なまでの“蜘蛛攻め”の果て、レネーの体は驚愕の変化を見せ始める―。
この異様すぎる実験は一体、誰が何のためにおこなっているのか―?

公式サイトより引用)

ネタバレ感想

というか公式サイトのストーリーがややネタバレ気味です。

主人公レネー(ノオミ・ラパス)は離婚したシングルマザーで小学校高学年くらいの男の子が一人います。
蜘蛛が苦手な以外はアグレッシブな母ちゃんで、だいたい何でも自分でやります。
レネーの家には監視カメラが付けられていて見張られてるんですけど、全く気付いていません。

ある日、子供を学校へ送り出すとスカイダイビングをしに車で友達のところへ向かいます。
ところが途中でタイヤがパンクしてしまいます。

パンクしたのは自宅を出る前に何者かにタイヤに装置を付けられていたからなんですが、パンクを直す手伝いのフリして停まったトラックの2人組にスタンガンで気絶させられ、ボンデージテープで顔をグルグル巻きにされ拉致されてしまいます。

拉致されたトラックには女性の世話係がいて、目的地まで遠いってことでトイレ用にズボンを脱がされるんですが、手足の固定を解いてくれない以外は紳士的です。
栄養補給のためのドリンクに仕込まれた睡眠薬で眠らされて、目覚めると着いたのは隔離施設でした。

厳重に隔離された部屋に人が入れ代わり入ってきて、視力検査したり問診して蜘蛛が嫌いなのを確認すると、下半身をアクリルパネルで密閉されて1匹の蜘蛛を放たれます。

悶絶絶叫するレネーを尻目に観察する施設の人間。
データを取ってるようで、成果に達しないと分かると1回目の実験は終わり施設の人間がいなくなります。

暫くすると隣の部屋から通気口を通って悶絶絶叫する男性の声が聞こえます。
他の部屋でも人体実験してるようで、静かになって暫くしてからその男性に声をかけます。

その男性によると「G10-12X」というのを覚えといた方がいいというのと、成果に達すれば施設から出られるということを教えてもらいます。

レネーは拉致される日、家の電球の配線を直そうとカッターナイフをズボンにしまってあったんですが、それを使って手首の拘束を解くと、通気口を伝って施設の様子を伺います。

この辺は『ダイ・ハード』のジョン・マクレーンみたいで普通の主婦じゃ出来ないと思うんですが、ノオミ・ラパスの腕なんかムキムキなので、志穂美悦子さんみたいなアクション女優なのかしら?

通気口を通って色々な部屋を見ると、それぞれ違う実験をしてるのが分かります。
ただ高い所から低い所へ一気に降ろされる人とか、亡き父の写真を強制的に見せられてテープで音声聞かされるとか、ヘビ責めされる人とか。

研究部屋みたいな所に行くと施設の黒人男性がいるんですが、その男がコンタクトレンズを外すとその眼球は爬虫類みたいで、この辺からこのお話はエイリアン物だと分かります。

それから廊下には顔が破裂したような死体があって、研究者たちの話を聞いてると、そろそろ自分の部屋に戻ってきそうってことで慌てて部屋に戻ります。

手足を拘束しつつ右手だけは拘束したフリをして自分に打たれる注射を隠し持つと、様子を見に来た施設の人間ダイアン(ケリー・ビシェ)の隙をついて首に注射を打ちます。

すると、破裂するように変形するダイアンの顔。
レネーはその隙に施設から逃げ出そうとしますが、スキンヘッドの男(マイケル・チクリス)に捕まってしまいます。

連れ戻された部屋は前とは別の部屋で、壁の模様が『シャイニング』のカーペット柄みたいになってます。

映画「シャイニング」のあのカーペットが着れちゃうよ

今度は顔全体をアクリルパネルで覆われると、最初のときより小さい蜘蛛が十数匹放たれます。

再び悶絶絶叫するレネー。
アクリルパネルをかち割ろうと、壁や窓ガラスに頭を打ちつけてると、ダイアンのように顔が変形し実験は成功するのでした。

実は、正体不明の施設側の人間はエイリアンというか進化した人類で、レネーと同じようにこの実験を経て誕生した人たちでした。

彼らがやっていたのは、その人にとっての恐怖を与え続けることによって、「G10-12X」という染色体を破裂させ遺伝子レベルで人類を進化させようとしていたのでした。

今の人類は恐怖に支配されてるので戦争も引き起こすし平和ではないと考え、恐怖が克服された世界ならば、より平和で高次な社会が形成されるだろうと考えていました。

自宅に戻ったレネーは、前とは少し雰囲気が変わって、普段から化粧をし服装も女性らしくなります。
彼女の体質は進化した人類と交配すれば進化した人類を産み落とせるからなんですが、そういうのが関係してるのかな?

施設の人間と自宅で頻繁に集まるようになると、次のターゲットは数学が嫌いな息子でした。

 

本作は、隔離施設の工場跡地やシャイニングの壁紙、施設の人間の雰囲気からして、70年代B級SFの線を狙ってると思いました。

異星人にじわじわと侵食されているという設定は、最近だと『ボーグマン』という映画の雰囲気に似てたかも。

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(テレンス役のピーター・ストーメアがボーグマンの人に似てたんですよね)

『ボーグマン』のときの感想にも書きましたけど、この異星人が入り込んでいる映画で真っ先に思い浮かぶのはジョン・カーペンター監督の『ゼイリブ』なんですが、なんか今年話題になってたみたいです。

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1988年のカルト的SF映画『ゼイリブ』の監督ジョン・カーペンターは、なぜ突然、本作について奇妙なツイートを投稿したのか? 本作をめぐるネオナチたちの偏見、監督の弁明、トランプ時代に『ゼイリブ』が問うメッセージ。

上映時間102分で長く感じることも無いですし、ポスターや予告編からは過激な印象を受けますが、予想に反してG区分(どなたでも見れます)なのでサクッと見れますし、美術とか小道具も凝ってるのでおススメです。

あ、あと昔テレビでやってた「ザ・ガマン」に近いかも(笑)

今では絶対ムリな超絶過酷なバラエティ「ザ・ガマン」という番組を憶えていますか?
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(てかよくこんなのテレビでやってたなw)

鑑賞データ

ヒューマントラストシネマ渋谷 TCGメンバーズ料金 1300円
2017年 88作品目 累計92800円 1作品単価1055円

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