田中圭さんがよかった、ゾクゾクしました ☆4点
予告編
映画データ
あらすじ
1981年―渡会悟(濱田岳)が通っていた芙六小学校の子供たち=107人も、かつては全員団地暮らし。
小学校を卒業した12歳の悟(濱田岳)は、担任の必死の説得も虚しく高らかに宣言する。「俺は決めたんだよ。団地の中だけで生きていく!」
そんな生活を送ろうとする息子に、母親のヒーさん(大塚寧々)は告げる。
「団地の中だけでも、生きていけるわよ」
外出するのは団地の敷地内だけ。
同窓会もタイマンの喧嘩も就職活動も、もちろんデートも(!)団地内ですべてすませてしまう悟。そんな風変わりな悟だったが、となりに住む幼馴染の松島(波瑠)とあわや童貞を捨てそうになったり、オカマだけど、親友の薗田(永山絢斗)だってできるし、なんと団地のマドンナ、早紀(倉科カナ)とはゆくゆく婚約までも!!
だが時が経つにつれ“ヨーロッパの街並みみたい!”と持ち上げられ、何でも揃う“独立した街”が売りだったはずの団地から、1人また1人と子供たちは姿を消していく…。
子供のまま大人になってしまったような悟のおかしくて、楽しくて、そして最後には思いもよらぬ感動が待ち受ける人生・・・・。
団地という限られた中で繰り広げられる、悟と仲間たちの12歳~30歳。
果たして、悟が団地から出られなくなった真の理由とは?
そして彼が団地の外に一歩を踏み出す日は、来るのだろうか――?(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
以前BSで何気なく見た『アヒルと鴨のコインロッカー』が面白かったので、その監督&主演コンビということと、最近注目している女優の安藤玉恵さん(先生役)が出演されてたので観に行きました。
ストーリはある事がきっかけで、団地の中から一歩も出ずに生きると決めた少年(濱田岳)の12歳~30歳までの話です。
主人公たちが住んでいる団地が出来た時代は高度経済成長で、団地と言っても一つの街のように大きく、団地の一階には様々なお店が入っており、たしかに団地から出なくても生活できます。
今でも相当、数は少なくなりましたが稀にそういう団地ありますよね。
フラっと訪れるとタイムスリップしたかのようでノスタルジックな感じ。
時代が経つとともに同級生は引越し、団地自体にも住む人が減って、どんどん寂れていきます。
かつて炭鉱の島として賑わっていて東京以上の人口密度だった軍艦島を思い浮かべました。
なぜ彼が団地から出なくなったのか、映画の後半で明らかになってきますが、そんな息子を叱りもせず温かな眼差しで見守る母親(大塚寧々)の強さに心打たれました。
またそんな彼を仲間外れにすることなく、彼のルールに合わせる友人たちも素敵でした。
この映画では人との別れが象徴的に描かれています。
引っ越していく友達、幼馴染(波留)と婚約者(倉科カナ)の女の子、ケーキ屋の師匠(ベンガル)、親友(永山絢斗)。
それらの別れを淡々と受け入れていく主人公が印象的でした。
そして人は必ず死ぬのだという事。
その死を受け入れた時に人は大きく成長するんだと感じさせてくれました。
主演の濱田さんをはじめ役者陣の演技もよかったです。
母親役の大塚寧々さんの演技も素晴らしかったですが、個人的には田中圭さんの悪役にゾクゾクしました。
鑑賞データ
テアトル新宿 TCGメンバーズ ハッピーチューズデー 1000円
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