ふきげんな過去 評価と感想/ふきげんになったのは私です

ふきげんな過去 評価と感想
スポンサーリンク

こんなのつまらないに決まってるじゃん ☆1点

予告編

映画データ

ふきげんな過去 (2016):作品情報|シネマトゥデイ
映画『ふきげんな過去』のあらすじ・キャスト・動画など作品情報:劇団「五反田団」を主宰し、『横道世之介』などの脚本を務めた前田司郎が、『ジ、エクストリーム、スキヤキ』に続いて放つ監督第2作。
http://cinema.pia.co.jp/title/169158/

あらすじ

いかにも不機嫌そうな果子(二階堂ふみ)が運河を睨んでいる。毎日が死ぬほど退屈でつまらない果子は、けれどそこから抜けだして他に行くこともできず無為に日々を過ごしていた。
ある夏の日の午後、果子たち家族の前に、18年前に死んだはずの伯母・未来子(小泉今日子)が、突然戻ってきて告げる。
「あたし生きてたの」。
北品川にある古びた食堂――エジプト風豆料理屋『蓮月庵』を営む祖母サチ(梅沢昌代)と母サトエ(兵藤公美)と、なにもしない父タイチ(板尾創路)は、未来子との奇跡の再会に慌てふためき涙している。そんな家族の様子を、果子は小学生のいとこのカナ(山田望叶)と冷めた目で見つめる。
未来子は、果子の母サトエの姉で伯母だ。果子が赤ん坊のころ爆破事件を起こした前科持ちで、死んだはず…だった。だが、未来子はピンピンして生きている。爆弾作りに生きがいを感じ生業にする未来子にとって、死んだままでいることで都合が良かったという。
「しばらく匿ってよ」
戸籍もなく何かに追われているらしい未来子。
家族は果子の部屋に未来子を居候させようとする。だが果子は納得いかない。しかも父と未来子が何やら怪しい関係にも見える。母も未来子に対して気まずそうだ。突然現れた未来子がもたらした家族の不協和音と、全体的に図々しい彼女に苛立ちを隠せない果子。
だが果子は、いみじくも未来子の言葉に救われる。
「みんな寂しいんじゃない? 一人で居ても家族と居ても」
実は果子は、家族に対し微妙な違和感があった。さらに同級生とのささやかなトラブルを抱えており、鬱屈とした夏を過ごしていた。商店街の喫茶店に通っては、その店に出入りする黒い帽子を被った謎の男・康則(高良健吾)を観察することで、退屈をしのいでいた。彼だけは、ここではない世界へ連れて行ってくれるのではないかと空想しながら。
「叔母さん、なんで死んだの?」
そう問いかける果子に未来子は応えた。
「あんたと同じでつまらなかったの」
見えるものばかり見ても仕方がない、という未来子に、眩い生き生きとした世界を見てしまう果子。そして自分が本当の母親だというが…。

(公式サイトhttp://fukigen.jp/story.htmlより引用)

ネタバレ感想

「ねえ、だってこんなのつまらないに決まってるじゃん」

って、作品の中で主人公(未来子(小泉今日子)だったか果子(二階堂ふみ)だったか忘れました)が言っちゃってるんですよね。

これ監督が観客に「お前ら、つまらないと思って観てるだろ、分かってるよ」って言われてる気がしました。
試写でタダで観に来てるなら笑って許せますが、お金を払って観に来た客をバカにしてると思いました。

監督の前作『ジ、エクストリーム、スキヤキ』も観てますが、基本、物語の筋は一緒です。
長年音信不通だった人がふらっと表れて、なんとなくその人のペースに巻き込まれて、っていう流れです。

『ジ、エクストリーム、スキヤキ』は、まだ後半部分で海にドライブに行ったりするなど青春映画っぽい共感部分があったのですが、今作は共感部分も全くなく、前作でも会話部分が面白いとは思えなかったので、全くノレませんでした。

「海苔の本田の奥さん」を連呼することが、そんなに面白いですかね?

基本の会話は、小学生以下が話すような脈絡のないどうでもいい話で、子供同士が話してるなら分かりますが、大の大人が話してるとなると、詐欺師の与太話にしか聞こえなかったです。

「やすのりちゃん事件」も、吉展ちゃん誘拐殺人事件にかけてるんでしょうけど、そんなの検索して調べろよ、と思いました。
まあ、ただ、携帯電話やスマホ、PCが登場して無かったので、そういうのを廃した世界観なのかもしれませんが。
インド人がやってる豆料理の店、という設定からしてそうですが。

未来子の過去の謎は、基本的に、整合性がない話なのでどうでもいいのですが、許せなかったのは、森で女の子が迷子になるシーンと、爆弾が爆発するシーンです。
爆発させるシーンなんかは、それまでのゆるさから一変して、観客を驚かせてやろうって魂胆が見えますし、女の子が倒れてるのも洒落にならないです。
生きてるからいいだろうって、ギプスや包帯でぐるぐる巻きにした画なんかは、ある種のフェティッシュ層を狙ったとしか思えません。

前作でもそうですが、意味もなくいじめられる存在は監督自身の投影なのでしょうか?

この映画ある種ファンタジー映画だとも思うのですが、その世界観の中で統一されてればよいのですが、上記描写は唐突な感じが否めません。

公式ホームページでは錚々たる面々がコメントを寄せていましたが、私にはこの映画の面白さが全く理解できませんでした。

鑑賞データ

テアトル新宿 TCGメンバーズ ハッピーフライデー 1000円
2016年 85作品目 累計97200円 1作品単価1144円

コメント

  1. たぬきの山田 より:

    あー、本当につまらなかった。他余り無い。何となく69年とか70年代(アー、1900年代です) の郷愁だけで作っていて、作者は恥ずかしく無いのかなぁ。他に何も無い。あるとすれば、可愛い二階堂ふみちゃんが何も分からずに一生懸命に演技している事くらいだろうな。作者の頭の悪さに頭が下がる。だって今は2016年でっせ。(制作年から) 今の日本も何も無い。だって、たとえば近親や友人の中で、現在の日本での刺すような視線の恐怖も、この中には何も無い。昔の「ゲリラ」の共感の世界の中に依然としてドップリ浸ってみている、何というか、もうバカの世界でしか無い。これがちょっと前には、通俗的にもあってこの作者がこの世界から時代とか歴史とか言うものに対して鈍感な作者の感性は、アレアレとでもいう以外ない。

    • eigamanzai より:

      たぬきの山田さん、コメントありがとうございます。
      私も、本当にこの作品の面白さが分かりませんでした。
      中身も無いと思いますし。
      この作品の面白さを論理的に解説してもらいたいくらいです。