同族にこだわる理由が? ☆2点
予告編
映画データ
あらすじ
同族経営の中堅化学工業会社・佐藤理化学工業の次期社長・佐藤英樹(宮川一朗太)が誘拐された。
英樹の命と引き換えに犯人が要求してきたのは、幻のダイヤモンド“フローレンスの涙”。
ところが、父親である現社長・佐藤善一郎(山本學)も、叔父の副社長・佐藤勇次郎(前田吟)も、犯人の要求に応じようとしなかった。
英樹を見捨てるという決断に驚いたのは、誘拐犯である社長秘書の牧羽剛(藤本涼)だった。
25年前、母親が“フローレンスの涙”のために会社の犠牲となって自殺に追い込まれた事件を知った剛は、復讐の機会を狙っていたのだ。
剛と手を組んだ英樹の元恋人で秘書課勤務の氷坂恵(桜井ユキ)は、その暴走を止めようとする。
そして、剛の脅迫を受けて病に倒れる善一郎。
一方、勇次郎は、この状況を利用し、自分の息子を使って会社の乗っ取りを画策し始める。
人命を捨ててまで守ろうとする“フローレンスの涙”に隠された秘密とは何なのか……?(MovieWalkerより引用)
ネタバレ感想
ドリパスで条件をクリアしたら1週間の上映が決まるという企画で、条件達成し1週間上映中の作品です。
出演されてる役者さんは豪華で前田吟さん、山本学さん、山口果林さん、山本陽子さんのベテラン勢をはじめ、池内万作さん、東幹久さん、宮川一朗太さんなどの中堅どころ。
あと最近、園監督作品に立て続けに出演されてる桜井ユキさん。
主役の藤本涼さんは存じ上げなかったのですが、かなりのイケメンです。
映画の出だしは粒子の荒いフィルム調?な感じで、なかなかのハードボイルド感といいましょうか、フィルムノワール感があり、いいかなと思いましたが、台詞が入りだすとイマイチでした。
全体的に台詞の量が多いのと、説明的な台詞が多いかなと思いました。
物語の核となる誘拐事件も、序盤は警察も介入しないため緊張感に欠けますし、同族企業の問題みたいなのもテーマとしては弱いかなと。
こういう復讐的なので白川道の「天国への階段」という小説を読んだことがありますが、これもドラマにするとスケール感が出ず復讐の動機も弱く感じられたのですが、この映画も脚本にすると動機とか弱いのかなぁと思いました。
それから、演出面も少し冗長な感じでテンポが悪く、少し眠くなりました。
秘書室のコメディっぽいカット(村上ショージさん)とかは要らないんじゃないかと思いました。
不要なシーンが多かった気がします。
最後の方のどんでん返しは「チ・ン・ピ・ラ」みたいな感じでよかったですが、あれだと結果的にただ、長男(山本学)家と次男(前田吟)家の対立みたくなってて、結局フローレンスのダイヤも意味無かったなぁと。
フローレンスにもう少し価値を出すとすれば『犬神家の一族』の犬神佐兵衛翁(斧(よき)・琴(こと)・菊(きく))みたいに、創業者時代も少し描かないと弱いかなぁと思いました。
全体的に脚本が弱く生きた台詞が少なかったので、折角の役者陣も活かしきれなかった気がします。
同族企業の後継問題を描くとすれば無理にクライムサスペンスにしなくてもホームドラマ的な感じにすれば前田吟さん(渡鬼)などのベテラン勢が活きた気がします。
鑑賞データ
TOHOシネマズ日劇 ドリパスチャレンジ 1500円
2016年 22作品目 累計27400円 1作品単価1245円
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