プレイブック的な要素もあり ☆3.5点
予告編
映画データ
あらすじ
詐欺師のアーヴィング・ローゼンフェルド(クリスチャン・ベイル)が絵画の詐欺をしようとしていたところ、FBI捜査官リッチー・ディマーソ(ブラッドリー・クーパー)が目をつける。アーヴィングを逮捕したリッチーは、彼に司法取引を持ちかける。それは、カジノに絡む政治家たちの汚職を暴く巧妙なおとり捜査だった。やがてそれは、アメリカを揺るがす一大スキャンダル、アブスキャム事件へと発展していく……。
(MovieWalkerより引用)
ネタバレ感想
アカデミー賞の呼び声も高いということで「詐欺師達の映画だ」くらいの予備知識で観に行きました。
なので、詐欺の話が次から次(『スティング』みたいに)へと出て、物語が進んでいくのかな?と思っていたのですが、どちらかというと登場人物達の人間関係が中心で、正直、前半はかなり眠くウトウトしてちょっと寝てしまいました。
詐欺師(クリスチャン・ベール)と愛人(エイミー・アダムス)とFBI捜査官(ブラッドリー・クーパー)の三角関係と本妻(ジェニファー・ローレンス)と愛人のバトル。それから市長(ジェレミー・レナー)と詐欺師の友情(ヘンな絆?)がメインといったところでしょうか。
FBI捜査官は野心溢れる男で、逮捕した詐欺師と愛人と取引して、より巨悪を捕まえるために囮捜査に加えさせるのですが、愛人と恋愛関係になるので、ホントに刑事だか捜査してるんだか分からなくなってちょっと混乱しましたし、大丈夫か?と思いました。
あんまり本部と連携してるとこも描かれないので(FBI捜査官と語る詐欺師なんじゃないかと)混乱しましたが、逆に言えばそれだけ潜入捜査してたんだなと、観終わってから気づきましたね。
詐欺師の本妻(ジェニファー・ローレンス)が出てきてから、詐欺師は頻繁に「妻は情緒不安定で」みたいなことを口にするので心の病気を抱えてる人なんだなと分かりますが、この本妻が強烈で、一気に周囲を掻き乱していくのですが、ジェニファー・ローレンスとブラッドリー・クーパーが揃ったので、完全に『世界にひとつのプレイブック』みたいになったなぁと思いましたが、監督さん(デヴィッド・O・ラッセル)が同じなんですね。
というかこれが監督のカラーなんですね。
だから一般的な詐欺師の映画をイメージしてはいけないんだなと思いました。
前半は、というか大部分は人間関係が中心で台詞も多くてちょっと辛かったんですが、マフィア(ロバート・デ・ニーロ)が出てきてからは、囮捜査グループがちょっとピンチになってきてハラハラしたので眠気は飛びました。
ラストはちゃんとどんでん返しもあって(これは完全に騙された)、うるっとくるいい話もあるので面白かったですね。でもいかんせん前半がしんどかったなぁ。
役者陣はホント凄いですよね。初っ端からハゲでお腹でっぷりしたクリスチャン・ベール。これが『アメリカン・サイコ』や『ダークナイト』と同じ人かと。
エイミー・アダムスはもう横乳ハミ乳でセクシーで最高でした。
ブラッドリー・クーパーはなんかいつも目が怖いですね。狂気演じさせたら天下一品。
ジェニファー・ローレンスも怖いですよね。もうホント上手い。天性の女優ってこういう人を言うんでしょうね。
アカデミー賞は作品賞はどうかな?と思いますが、主演男優賞はクリスチャン・ベールに獲らせてあげたいなー。
あー、でもウルフ・オブのレオ様もまだ獲ってないし(でもレオ様はいつもレオ様か)、ダラス・バイヤーズクラブのマシュー・マコノヒーも凄そうですし悩みますね。
鑑賞データ
TOHOシネマズ六本木 シネマイレージデイ 1300円
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