フルフェイスマスクダイビングと海底の暗闇で宇宙モノみたい ☆3.5点
シャークケージダイビング中に檻ごと海底47mに落下した姉妹が、酸欠と人食いザメという2つの脅威からの生還を描くパニックシチュエーションスリラー
監督はヨハネス・ロバーツ、主演にクレア・ホルトとマンディ・ムーア
予告編
映画データ
本作の予告編は劇場で観てたんですけど、そんなにそそられなくて、スルーしようかなぁ?と思ったんですが、特に観る作品も無かったので鑑賞した次第です。
監督はヨハネス・ロバーツ
ホラー映画ばっかり撮ってるようですが初めましての監督さんです。
イギリスの監督さんのようで2012年に『ストレージ24』っていう、本作と同じような、エイリアンにより倉庫に閉じ込められてしまった人々の脱出を描いたホラー作品を監督してるのですが、その作品の全米興収が72ドルということで話題になったようです。
本作は全米初登場第5位、3週連続トップテン入り、歴代サメ映画8位、全米興収も4300万ドルくらいいったみたいなのでよかったですね。
主演にクレア・ホルト
オーストラリア出身の女優さんのようで、テレビドラマの「ヴァンパイア・ダイアリーズ」や「アクエリアス 刑事サム・ホディアック」といったシリーズに出てるようですが、初めましてです。
主演にマンディ・ムーア
アン・ハサウェイの映画デビュー作『プリティ・プリンセス』で主人公の同級生役で出演してるようですが未見です。
元々はティーンエイジアイドルシンガーとして売り出したようです。
他に共演と配役は以下の通りです。
ケイト: クレア・ホルト
リサ: マンディ・ムーア
ハビエル: クリス・J・ジョンソン
ベンジャミン: サンディアゴ・セグーラ
ルイ: ヤニ・ゲルマン
テイラー: マシュー・モディーン
あらすじ
メキシコで休暇を過ごすリサとケイト姉妹は現地の男友達から、海に沈めた檻の中から野生のサメを鑑賞する”シャークケージダイビング”に誘われる。臆病なリサは尻込みするが、好奇心旺盛なケイトに強引に押し切られ、挑戦することに。
姉妹を乗せた檻はゆっくりと水深5mの海へと降りていく。初めて間近で見るサメの迫力に大興奮の二人だったが、悲劇は突然訪れる。
ワイヤーが切れ、檻が水深47mの海底まで落下してしまう。そこは、無線も届かない海の底。
助けを呼ぶ声は届かない。急浮上すれば潜水病で意識を失ってしまい、海中に留まればサメの餌食になること必至。
ボンベに残された酸素はあと僅か。全てが極限状態の海底での脱出劇に、生還という結末はあるのだろうか!?(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
ネガティブ思考でダイビング未経験者の姉リサとポジティブパーティーピーポーでダイビング経験者の妹ケイトという組み合わせです。
姉のリサがメキシコでのバカンスを誘ったんですが、彼氏と別れた失恋傷心旅行的な意味合いもありまして、妹のケイトには内緒にしています。
ただ、リサはまだ彼氏には未練タラタラで、バカンスでメキシコに来てるリア充なワタシをアピールすれば、復縁できるかも?とも思ってます。
そんなリサでしたが夜になって彼氏と別れた悲しみがこみ上げてくると、妹に別れたと打ち明けます。
ケイトは姉を励まそうと深夜にも関わらずクラブに誘い出かけると、2人組のイケメンのハビエルとベンジャミンにナンパされて意気投合し、シャークケージダイビングに誘われて、っていう流れです。
ダイビング経験の無いリサは、知り合ったばかりの男たちということで躊躇しますが、そういうダイビング中の写真を撮ってイケてる自分をアピールすれば彼氏も振り向くに違いないという妹の口車に乗せられてトライすることにします。
水深5mでサメと遭遇すると、ビビりなリサはすぐに満足して引き上げてもらおうとしますが、船上のクレーンが折れて檻が海底47mまで沈んでしまう、とまぁこういう訳です。
47mだと船上のハビエルたちと無線連絡が取れないので、ケイトがダイビング装備一式を外して、檻の隙間から抜け出し40mまで上昇すると無線連絡が取れ、ハビエルが予備のワイヤーを持って救出に来てくれることになるんですが、なかなか来ないのでリサが疑心暗鬼になります。
ケイトが再度40mまで上昇しても無線連絡が取れなかったり、船のエンジン音がして置き去りにされてしまったことを心配する描写があるんで、この辺はナンパされた女性2人組についていって酷い目に遭う『ホステル』と反対に、変態男たちが美女2人をサメに食わせるみたいな展開になるかと思ったんですが、結果的にはハビエルは救出に向かってました。
2人は遠くに光を見つけるとハビエルだと思って檻を叩いて知らせますが、光が近づいてきません。
ハビエルを呼びにいくため、2回浮上して酸素が少なくなってるケイトの代わりにリサが向かうとライトを見つけますが、ハビエルは居なく戻るべき檻の方向も分からなくなってしまいます。
するとサメが襲ってきて夢中で逃げるとハビエルが現れて檻に逃げるよう叫びますが、そのハビエルがサメの餌食になってしまいます。
ブツ切れになるケイトとの無線を頼りに檻へ戻る途中でハビエルが下ろしたケーブルと水中銃を回収すると檻に繋げて引き上げてもらいます。
しかし30mまで引き上げたところで今度はワイヤーが切れてしまい、再び47mの海の底です。
その際、リサは檻と海底の間に足を挟んでしまい動けなくなります。
ケイトが再び船上に連絡すると、沿岸警備隊に救助を要請し1時間後に到着するとのことで交換用の酸素タンクを2つ下ろしてもらいます。
ケイトがタンクを交換し、もう1つのタンクを持っていこうとするとサメに襲われてしまいます。
タンクは檻の外に残され、ケイトは消えてしまいました。
リサは水中銃の銛を使ってタンクを引き寄せるとギリギリのタイミングで酸素タンクの交換に成功します。
するとケイトから無線があり、出血してサメに囲まれて動けないとのことでした。
リサはBC(浮力調整装置)をジャッキ代わりにして檻と海底の間に隙間を作って脱出するとケイトの救出に向かいます。
酸素タンクと共に下ろされた発煙筒を回収しケイトも救出すると、ケイトの出血が酷くこれ以上待てないってことで、発煙筒でサメを威嚇しながら上昇します。
船上の指示で潜水病や窒素酔いに気を付けながら上昇すると、2人はなんとか助かるのでした。
と、思ったらリサはまだ海底の檻の中で足を挟まれたままでした。
酸素タンクを交換した際の窒素酔いで自分が妹を救出した幻覚を見てただけでした。
救助隊のダイバーに救出されゆっくり浮上するリサを映して映画は終わります。
感想としては、基本的にはサメ映画だと思いますが、ちょくちょく檻の外に出てるわりにはサメが襲ってこなかったりして、どっちかというとダイビングの怖さを描いた映画な気がして、サメはあんまり怖くなかったですかね。
姉妹の仲はいいですが、姉のリサはあらゆる面で妹のケイトに引け目を感じていて、唯一の自慢が彼氏だったんですけど、そんな自分が妹を救うっていう成長譚と思わせておいて、それも実は幻覚だったというのもポイントでした。
真っ暗闇で底が見えない海底にフルフェイスのマスクということで、宇宙モノみたいな感じもしてゼロ・グラビティ感も少しありましたね。
しかし、去年も夏に公開されたサメ映画『ロスト・バケーション』に比べると、ブレイク・ライヴリーが1人でこれでもかっていうくらい肢体を見せつけてくれたのに比べると、テンションがやや下がり、2人合わせてもモノ足らずっていう不純な感想になってしまいました。
あと、そういえば、観る前には事前情報としてマシュー・モディーンが出てる!と思ってたんですが、観てる間はすっかり忘れてて、観終わったあとどこに出てたんだ?ってなりました。
怪しい船長役に全く気づかなかったのが心残りでございます。
鑑賞データ
シネマート新宿 TCGメンバーズ ハッピーフライデー 1000円
2017年 137作品目 累計144200円 1作品単価1053円
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