不屈の男 アンブロークン 評価と感想/なぜ叩かれまくったのかが分からない

不屈の男 アンブロークン 評価と感想
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反日映画では無いが映画としてはいまいち ☆3点

予告編

映画データ

不屈の男 アンブロークン (2014):作品情報|シネマトゥデイ
映画『不屈の男 アンブロークン』のあらすじ・キャスト・評価・動画など作品情報:アンジェリーナ・ジョリーが『最愛の大地』に続いてメガホンを取り、第2次世界大戦で日本軍の捕虜となったオリンピックアスリートの半生を感動的に描いた戦争ドラマ。
不屈の男 アンブロークン : 作品情報 - 映画.com
不屈の男 アンブロークンの作品情報。上映スケジュール、映画レビュー、予告動画。アンジェリーナ・ジョリーの監督第2作。ローラ・ヒレンブランド著のノンフィクションを原作に、1936年のベルリンオリ...

1年前に反日映画だと騒がれて話題になった本作。

「アンブロークン」の反日デマを形成した保守メディアとネット右翼 - ライブドアニュース
A・ジョリー監督作「アンブロークン」が、反日的だと叩かれている。実は日本を悪くいう内容ではなく、取り沙汰された「食人」描写もデマだった。昨年春ごろにネトウヨが反日的だと話題にし、大手マスコミも取り上げた格好

1年経ってようやく公開に至った訳ですが、これのどこが反日映画なの?とビックリするくらいの普通の作品でした。

第二次世界大戦を描いていれば、これくらいは普通でしょうし、じゃあ『戦場のメリークリスマス』はどうなの?って思いました。

ただ映画としてはそんなに面白くはなかったです。

あらすじ

カリフォルニア州トーランスでの青年期、イタリア移民の子であったルイ・ザンペリーニ(ジャック・オコンネル)は、店から盗みをし、ちょっかいを出してくる奴は誰とでもケンカする、手の施しようのない不良だった。
しかし10代の頃、兄ピートの励ましのおかげで、反抗的なエネルギーを走りの驚異的な才能に振り向け、彼の人生は一変した。
次々とアメリカの記録を更新し“トーランスの竜巻”と呼ばれるようになった。
1936年のベルリン・オリンピック5000mに出場した高校生のルイは、最後の1周で驚異的ともいえる56秒を叩き出し、一躍英雄となった。
第二次世界大戦で爆撃手となったルイ。
1943年4月、南太平洋上カントン島での救助活動に向かう途中、グリーン・ホーネット号はエンジン・トラブルで海に突っ込み、11人のクルーの内、8人を失った。
ルイと二人の生き残り、飛行機のキャプテンだったラッセル・アレン・“フィル”・フィリップス(ドーナル・グリーソン)と、後部砲手フランシス・“マック”・マクナマラ軍曹(フィン・ウィットロック)は、簡素な救命ボートで、数週間にわたり無限に広がる太平洋上を漂流した。
マックが生き延びたのは33日間。
サメの襲撃、照りつける太陽、容赦ない嵐、日本の爆撃機による機銃掃射などの過酷な環境に耐えたものの、飢えと脱水と疲弊によって遂に亡くなった。
ルイとフィルは総計47日を生き延び、最終的には2000マイル離れたマーシャル諸島に流されたのだった。
彼らは日本海軍に捕らわれ、クェゼリン島で独房に入れられる。
二人は別れ別れとなり、フィルはどことも知れず連れ去られる。
ルイは、東京の大森捕虜収容所に送られた。
そこで精神のバランスを欠いた収容所署長、サディスティックな振る舞いによって“鳥(バード)”とあだ名された渡辺伍長(MIYAVI)に目をつけられることになる。
規律正しく営まれる収容所での生活。
絶望的な状況の中、日本兵の目を盗み、情報を得ては回覧し、生き延びようとする捕虜たち。
しかし、メモが発見されてしまい、関わった者は厳しい罰を受ける。
フィッツジェラルドに「生き延びることが復讐だ」と言われ、兄の言葉「耐え抜けばやれる。自分から挫けるな」を思い出すルイ。
ある日ルイは、アメリカ本国で「オリンピック選手のザンペリーニは戦死した」ことになっていると告げられる。
プロパガンダのため、ラジオ・トーキョーで自らの生存を伝えるよう要請されるルイ。
無事に放送を終えるが、上層部はルイに対し、アメリカの悪口を言い、彼を捕らえている日本軍をほめそやすような放送に協力するよう、おいしい食事や甘い条件を出して説得する。
彼は拒否し、大森収容所に戻る。
戻ってきたルイに、「意志が強く、私と同じだ」と嬉しそうな渡辺。
しかしすぐに「私の友達になれる奴だと思ったが、お前は日本の敵だ」と怒りのボルテージを上げ、捕虜全員に一発ずつ頬を殴るように命令を下す。
クリスマス休暇、捕虜による“シンデレラ”が上演され、希望に満ちた稀な瞬間が訪れた。
そんな中、渡辺が昇進のため大森を去ることが発表され、つかの間の平穏な日が訪れるのだが。。。。

(公式サイトより引用)

ネタバレ感想

物語の分量としては『フォレスト・ガンプ』みたいに主人公ザンペリーニの一生を描いているのですが(幼少期の走ってる描写はフォレスト・ガンプの既視感が)、大半が海の上で47日間漂流した話と日本軍に捕虜として収容されてた話に時間を割いていて、そこを中途半端に丁寧に描写しているので、映画としては間延びしちゃっているというか、テンポが悪いといいますか。

事実に基づく話として淡々と描写するスタイルならそれでもいいのですが、その場合にはもう少しリアリティが欲しいと思いました。

例えば、ザンペリーニが渡邊の命令で捕虜の皆に殴られますが、あれが事実かどうかは別にして、普通に考えてあんな人数に殴られたら死んじゃうと思いますし、顔が腫れてもっと酷いことになってたと思うんですが、そういう所は描写せずで片手落ちな感じがしました。

映画のテーマはタイトル通りアンブロークン、不屈の精神を貫き通すこと。
そして相手を許すことなのだそうですが、それが映画全編を通して語りかけられるのではなく、最後の最後にキャプションみたく字幕の文字で説明されている点が、この映画を完全にダメにしてる点です。

文字にするなら映画である必要がないですし、そもそも、彼がなぜあそこまでの不屈の精神を手に入れるようになったのか、という部分を描くべきである幼少期の描写が弱いんですよね。

映画はゼロ戦との戦闘シーンから幼少の頃の回想シーンに入りますが、フォレストガンプみたいに幼少の頃からを時系列で描写した方がよかったと思いますし、序盤こそ家族との描写を丁寧に描くべきだったかなと思います。

なので、ラストで助かって家族と再会してもあまり感動しないんですよね。

うーん、ゼロ戦との戦闘シーンとかは面白いですけど(ゼロ戦はえーって思いました)、前述したように漂流と捕虜で間延びしてて面白くないんですよねー。

抑揚をつけないよう淡々と描写してる割には、サメでビックリさせるようなエンタメ性のある描写もあったり、何か映画としてあんまり上手くないなぁという印象が残りました。

鑑賞データ

渋谷イメージフォーラム 当日一般料金 1800円
2016年 14作品目 累計19400円 1作品単価1386円

コメント

  1. FUJI より:

    この映画は、まあ日本軍の描写はまだ日本を尊重して描いていますよ。欧米人の描く日本兵は東南アジア系だったり、もっと偏っているのが一般的。例えばアメリカ建国200年作品の「ミッドウェイ」という作品が酷過ぎて、日本人が本当に舐められているのがわかった。山本五十六役に三船敏郎はいいのだが、その山本が英語を話すのだ。When?とか。南雲や草鹿はどう見ても香港映画の役者さん。あれは完全に日本人を舐めきった作品でした。
    その点、今作品に出てくる日本兵は日本人が演じている感じが出ていて好感が持てた。日本人を日本人らしく描いているという点は評価出来る。
    続編が作られるそうだが、当時英米軍捕虜を虐待したのは圧倒的に朝鮮人日本兵が多かったというのは歴史的事実だ。彼らは高麗棒子と呼ばれていた。そういう部分も遠慮なく描くべきだ。韓国人に忖度する必要はない。歴史的事実なのだから、その点を正しく描いてもらいたい。それはドイツ軍人の描写にもいえる。ドイツ軍人はドイツ人だけではなかった。オーストリア系、ノルウェー系など様々だった筈。歴史的事実を無視してステレオタイプな描写に陥らないように描いてもらいたいものだ。

  2. F UJ I より:

    アンジーのアンブロークン は反日映画ではないと確信を持った。過去の日米戦争映画を見てそう思った。
    例えば1970年20世紀FOXの日米合作映画「TORA!TORA!TORA!」では、アメリカ本土から飛来してきたB 17爆撃機が真珠湾で日本軍機に遭遇する。そのときB17のクルーは「jap」という言葉を吐くのだ。あれだけ日米対等で作られた作品でもこうなのだ。アンジーのアンブロークン の冒頭のB25がゼロに襲われるシーンではかつてなら間違いなく「
    jap」と叫んでいただろう。そうならなかったのはアンジーが日本人に敬意を抱いていたからだ。japはたとえ映画の中でも使って欲しくない表現。それが配慮されている点を保守派の人たちは評価すべきだ。

  3. おびわん より:

    いやいや五十六 英語ペラペラやけどな。
    そんなアホじゃないよ。

    あとJAPって言ってるんだから
    リアルに言ってておかしくないけど
    そもそも人種差別で戦争引き起こされてるんだし。

    真実なんだから。

    アンジーはかなりの反日でしょ
    調べてみたらいくらでもでてくる。