リリーのすべて 評価と感想/ストッキング履いたら目覚めちゃった!

リリーのすべて 評価と感想
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おもしろかったー  ☆4.5点

予告編

映画データ

リリーのすべて (2015):作品情報|シネマトゥデイ
映画『リリーのすべて』のあらすじ・キャスト・評価・動画など作品情報:世界初の性別適合手術を受けたデンマーク人画家リリー・エルベと、その妻ゲルダとの愛を描いた伝記ドラマ。
http://cinema.pia.co.jp/title/169073/

あらすじ

1930年。デンマークに住む風景画家アイナー・ヴェイナー(エディ・レッドメイン)は、ある日、肖像画家である妻のゲルダ(アリシア・ヴィキャンデル)に頼まれ女性モデルの代役を務めることに。これをきっかけに、アイナーに内在していた女性性が目覚めていった。次第にリリーという名の女性として過ごすことが多くなっていき、心と身体との不一致に苦悩を深めていくアイナー。ゲルダもまた、アイナーが夫でなくなっていくことに困惑するものの、やがてリリーこそがアイナーの本来の姿であると理解し受け入れていく。そしてパリに移住し解決の道を探す二人の前に、ある婦人科医が現れる――。

MovieWalkerより引用)

ネタバレ感想

妻の絵画のモデルの代わりに、夫がストッキング履いたら、目覚めちゃってあら大変!
ていうお話です。

世界で初めて性転換手術した人の実話をベースに、色々脚色(本当は40代半ばとか、あそこまで綺麗ではないとか)されてるみたいですが、とても面白かったです。

特に前半は、こういう映画にありがちな、テーマが重くなるのかと思いきや、テンポよくサクサク進んで面白かったです。

リリーがストッキング履いて内なる女性性に目覚めちゃうとことか、最初は夫婦ノリノリで女装して出かけたりして、夫婦で変態チックなセックスに目覚めちゃうところとか、まだ深刻な問題になる前なので楽しく見れました。
妻ゲルダ役のアリシア・ヴィキャンデルちゃんもそんなに脱ぐ必要もなさそうなんですが、しっかり脱いでくれますし。

あとやっぱり前半の肝は、リリー役のエディ・レッドメインがナニをナニしちゃうところで、最近はボカシかけないからすごいなぁと。

ストッキング履いて「あら?」っとなる所も、ナニを挟んじゃう所も実はわりと男には共感ポイント有る所で、ああいうシーン何気にあるあるなんですね。
大体サテン生地のツルツル感なんて気持ちいいんですけど、男の洋服とか肌着にはあまり使わないですからね。

だから、そんなんで前半はわりとニヤニヤして見てましたね。

それで後半はリリーの女性性が戻らなくなってきて、夫婦の危機が訪れて問題が深刻になってくるんで、辛く切ない感じになってきます。

妻も夫を治したいと思うんですが、当時は診断名もつかないくらいで、精神病の一種だと思われてたり、ロボトミー手術をやらされそうになったりします。

参考 精神外科 – Wikipedia

現代でもそうですが診断名付かないと辛いですよね。
原因が分からない不安。

それで、はてさて、ゲルダの友達のウラ(アンバー・ハード)から聞いてたドレスデン(やっぱり医学はドイツですね)の婦人科のお医者さんが、それを研究してて診断名を付けてくれて、原因というかそういう人がいるというのが分かってホッとするんですけど、まだ誰もやったことない手術でして。

この手術はリリーにとっても大きな一歩で人類にとっても大きな一歩だったんですけど、術後経過がよくなくて結果死んじゃいます。
ここハッピーエンドだったらよかったんですけど、辛く悲しいですね。

自分の中の性を偽ってまで生きられなかった尊厳が感じられ、ラストはやっぱり尊厳を持って死ぬという『エレファントマン』とか思い出しました。

低い枕で眠るっていう。

そんな感じで話それましたが、前半笑えて後半ズシンとくるよい映画でした。

主役のエディ・レッドメインは初めてちゃんと見ましたが、昨年ホーキング博士でアカデミー男優賞受賞したのも頷ける演技で、ホント前半のしぐさとか上手かったです。

本作でアカデミー助演女優賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデルと共に役者陣の演技が物語を牽引してたと思います。

ただ音楽はあまりよくなかった気がします。
必要以上に音楽で盛り上げようとしていたので少し耳障りだったかなと。
演技が良かったので音に頼らなかった方が逆に余韻を残した気がします。

鑑賞データ

TOHOシネマズ新宿 シネマイレージデイ 1400円
2016年 30作品目 累計36900円 1作品単価1230円

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