オリジナルには及ばず残念 ☆3.5点
予告編
映画データ
あらすじ
大手エネルギー会社の幹部候補であるスティーヴ(マット・デイモン)は、マッキンリーという農場以外はなにもない田舎町に、仕事のパートナーのスー(フランシス・マクドーマンド)とともにやってくる。
マッキンリーには良質のシェールガスが埋蔵されており、近年の不況に大きな影響を受けた農場主たちから、相場より安く採掘権を買い占めるためだった。
スティーヴは町の財政再建の救世主として迎えられたが、予期せぬ障害に行く手を阻まれる。採掘に反対する科学教師(ハル・ホルブルック)と環境活動家(ジョン・クラシンスキー)が現れ町の人々を説得、採掘の賛否は住民投票によって決められることになった。
さらにスティーヴは仕事への信念と情熱を根本から揺るがすような、衝撃の真実を知ることになり・・・。
ふと訪れた町で、図らずも自分の生き方を見つめ直す必要に迫られるスティーヴ。
果たして彼はどんな決断を下すのか?(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
予告編を見たときから、ビル・フォーサイス監督の1986年公開の映画『ローカル・ヒーロー/夢に生きた男』に似てるなぁと思い、公開を楽しみにしていました。
どうやら題材が似てるのは偶然ではないようで、製作陣はこの映画に思い入れがあり物語のベースにしていると思われます。
『ローカル・ヒーロー』はとても好きな映画で、なんと言いましょうか少しファンタジックで、先日亡くなったロビン・ウィリアムズの『ガープの世界』や、その原作者のジョン・アーヴィングの『ホテル・ニューハンプシャー』みたいに、少し変だけどほろっとする味わいのある映画でした。
対して『プロミスト・ランド』の方は、コメディっぽい要素はなく、かなり現実的な描き方をしていて、終わり方も現代らしいと思いました。
このエネルギー問題(科学技術の進歩と環境問題)という永遠のテーマは過去に何度も語られている(ドラマだと「北の国から」とか)と思いますが、1970年代や80年代の映画やドラマだと自然を守ろうという一定の解を出していたように思いますが、本作では観た人に委ねるような作りになっていたと思います。
『ローカル・ヒーロー』の時は、石油会社の社員マッキンタイア(ピーター・リガード)とその会社の社長ハッパー(バート・ランカスター)が、『釣りバカ日誌』のハマちゃんとスーさんのような不思議な関係で面白かったのですが、『プロミスト・ランド』では予告編を見たとき会社側の人間はスティーヴ(マット・デイモン)一人のような気がしたので、バート・ランカスター的な人物はいるのかなぁ?と思いましたが、本作では同僚としてフランシス・マクドーマンドが用意されていました(スーという役名とは偶然!)。
ただスティーヴとスーの関係性はそれほど魅力的には映らなかったです。
おそらく重要な役ということで『ファーゴ』でオスカーを受賞したマクドーマンドを起用したと思うのですが…。
物語はスティーヴたちに圧倒的に不利に進んでいて、最後はどう帰結するのだろうと思って観ていましたが、一応どんでん返しみたいのがあって、状況が一変するので物語的には落ち着きます。
ただ最後の方はやや忙しい感じで分かりにくい感じがしました。
全体的にはいい映画だとは思うのですが『グッド・ウィル・ハンティング』の監督・主演コンビということと、『ローカル・ヒーロー』っぽい題材ということで、期待しすぎてしまったので、自分的にはやや残念な結果となりました。
鑑賞データ
TOHOシネマズシャンテ シネマイレージデイ 1400円
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