空白の5年間にインスピレーションを得た作品 ☆4点
予告編
映画データ
あらすじ
1970年代後半のニューヨーク。長らく音楽活動を休止中のマイルス・デイヴィスの自宅に、彼のカムバック記事を書こうとしている音楽記者デイヴが押しかけてくる。しかし体調不良に苦しみ、ドラッグと酒に溺れるマイルスは、創作上のミューズでもあった元妻フランシスとの苦い思い出にも囚われ、キャリア終焉の危機に瀕していた。やがてデイヴと行動を共にするうちに、悪辣な音楽プロデューサーに大切なマスターテープを盗まれたマイルスは、怒りに駆られて危険なチェイスに身を投じていく。その行く手に待ち受けるのは破滅か、それとも再起への希望の光なのか……。
(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
マイルス・デイヴィスです。
名前は知ってます。
大御所ですが名盤とかアルバムのタイトルまでは分からないです。
ジャズのレコードは自ら買うことは無いですが、映画とかでも全編ジャズ音楽だったりするとカッコいいなーとは思います。
マイルス・デイヴィスに空白の5年間があったのは知らなかったのですが、その空白の5年から復帰するまでの実話かと思って見てました。
あらすじは、まず、ローリングストーン誌の記者を名乗るブレイデン(ユアン・マクレガー)が復帰ルポの承諾を取り付けようと、マイルス(ドン・チードル)宅に押しかけます。しつこい取材に怒ったマイルスですが、ブレイデンがコロンビアレコードから頼まれて来たと言ったので、荒んだ生活でドラッグを買う金にも困っていたマイルスはブレイデンと一緒にコロンビアに押しかけ、新盤が欲しければ金を出せと言って金を奪っていきます。その際、胡散臭いプロモーターのハーパーが新人のジュニアと呼ばれるジャズトランぺッターの売り込みに来てました。
マイルスがヤク中であると見抜いたブレイデンは、上物を売ってる所を知っていると言ってマイルスに取り入り、コロンビア大学の学生寮に連れて行き学生の売人からヤクを調達します。マイルスに気に入られたブレイデンは一緒にマイルス宅に戻ると勝手にパーティが開かれていました。マイルスは覚えてませんでしたが、前に近所の女の子にパーティ会場として貸すことを約束していました。パーティを撤収させようとしましたが約束したことは仕方がないので、パーティは1階で開かれてましたが、マイルス宅は地下にレコーディングを兼ねた創作スペースがあったので、そこでブレイデンと二人でヤクをきめます。ヤクをきめたブレイデンはアルコールが欲しいといい、マイルスはそこの冷蔵庫にビールがあると言いますが、ブレイデンがもっと強い酒がいいと言うので、鍵束を渡して1階に取りに行かせます。1階に上がったブレイデンは押しかけたときに気になっていた鍵のかかった引き出しが開けられることに気づき引き出しを開けますが、そこには新作と思われるマスターテープが入っていました。
ブレイデンはそのマスターテープを盗もうとしましたが思いとどまり、酒を地下に持っていこうとすると、コロンビアレコードに来ていた胡散臭いプロモーターのハーパーがジュニアを連れてきていました。ハーパーはジュニアの演奏をマイルスに聞かせ、マイルスに見いだされたジョン・コルトレーンのようにしようとしていました。ブレイデンはハーパーにマイルスは外出したと言って煙に巻いて地下に戻ります。
ヤクとアルコールでラリった翌朝目覚めると、1階の引き出しにあったマスターテープが無くなっていました。マイルスはブレイデンが盗んだと言いますが、ブレイデンはずっと一緒に居たじゃないかと反論しハーパーが怪しいと言います。ハーパーの居場所が分からなかったのでジュニアの家に行くと、マスターテープはハーパーに持ち去られたあとでした。ジュニアにハーパーの元へ案内させ、ハーパーを拳銃で脅してマスターテープを取り戻します。マスターテープを諦めきれないハーパーは部下を使って、マイルスとブレイデンを追いかけさせます。
で、この際に、結構なカーチェイスと銃撃戦になるのですが、ここに至ってようやく「あ、実話ではないんだなと」気づきました。
最初コロンビアレコードに行ったとき銃を1発撃つのですが、人を狙った訳ではないしまぁあるかな?と思ったんですよね。ヤクでハチャメチャなのもありそうですし。
でもさすがにカーチェイスで銃撃戦は無いよな、O・J・シンプソンじゃないし、と。
結局、物語的には上記時間軸の1~2日のことで、その間に離婚したフランシス・テイラーとの回想が挟み込まれます。
映画的には、フランシス・テイラーとの破局が全てを狂わせて、みたいな感じになります。
マイルスを演じたドン・チードルはあんまり主演ってしないですよね。
ここまでしっかり見たことは無かったんですけど、最初サングラスしてる時はマイルスに似てるかなと思ったんですが、サングラス取るとやっぱ似てないですよね。
あと、ちょっと小さい、という声がありました。確かに…。
ただ声は似てましたよね。日本だったらずっと森進一さんのモノマネをやってる感じでしょうか。
あれ凄いなと思いました。
自分も学生の頃、デーモン閣下の声マネずっとしてたら、ちょっと自分の声に戻らなくなったことがあって焦ったという、どうでもいいことを思い出しました。
と、いうことでこの映画、実話ではないですが空白の5年間にインスピレーションを得て、マイルスだったらこうするかも?っていうちょっとした冒険譚みたいになってるのでつまらなくはないです。
上映時間約100分、中だるみすることなく一気に見れまして、ちゃんとエンターテイメントしてて、観客を楽しませようという作りになってるのはドン・チードル監督、初監督にしてサービス精神旺盛だな、と思いました。
鑑賞データ
TOHOシネマズシャンテ シネマイレージ特典 1か月フリーパスポート 0円
2016年 145作品目 累計155500円 1作品単価1072円
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