この映画を面白いと思って作ってる人たちと同じ世界で生きていく自信が無い ☆0点
予告編
映画データ
動画配信サイトHulu初のオリジナルドラマで、2016年10月期には日本テレビにて連続ドラマ化された作品です。
連続ドラマは未見でして、チャンネル合わせても1分くらいで切り換えた気がします。
ドラマは完全オリジナルかと思いましたら、元々はドイツの人気刑事ドラマ『DER LETZTE BULLE』(英題:THE LAST COP)のリメイクだそうで、本国ではシーズン5まで作られ、フランスでもリメイクされた高コンテンツのようです。
日本では連続ドラマ版の平均視聴率が8.3%で、同じように2016年7月期の連続ドラマから映画化された「神の舌を持つ男」の平均視聴率5.6%よりよかったんですが、映画化となると疑問符が付きます。
「神の舌を持つ男」の場合はドラマを見ていたので映画化は無謀だろうと思ったのですが、映画版のプロモーションでは低視聴率だったのを自虐にしていて、観る気も無かったんですが、結局観に行きましてその時の感想がこちらです。
それに対して本作も、映画化は無謀だろうと思ったんですけど、ゴールデンウィーク中の新宿ピカデリーでの稼働がよさそうなのと、ヤフー映画での評価点が3.7~3.8点とわりと高めだったので、映画版はパワーアップしてるのかな?と思って観に行った次第です。
本作はゴールデンウィーク真っ只中の5月3日公開で水曜日に公開するっていう変則的な感じなんですけど、全国で280館くらいの規模での公開です。
公開から6日目、平日夜の丸の内ピカデリー1(座席数802)で観たんですが、1階席に5人、2階席は見えなかったのですが、ネットの予約状況からして10人くらいだと思います。
あらすじ
30年の昏睡状態から突如目覚めた、熱すぎる昭和デカ:京極浩介と、京極とバディを組むことになった草食系の平成刑事:望月亮太の凸凹コンビ。
現代の常識も世間の空気も全て無視した時代錯誤なアナログデカと、現代っ子のデジタル刑事が絶妙なボケとツッコミを見せながら、豪快かつ破天荒な捜査で事件を解決するアクションコメディ「ラストコップ」!
唐沢寿明と窪田正孝の息のあったコンビに加えて、佐々木希、藤木直人、小日向文世、和久井映見、黒川智花などの豪華キャストと竹内涼真、桜井日奈子、武田玲奈、伊藤沙莉など若手キャストが真剣に繰り広げる、観る者の想像を超えた重力無視のアクションとギャグの連続技にクセになる視聴者が続出!
Hulu配信での大ヒット、地上波連ドラ放映を経て、その爽快なまでにハチャメチャな世界が更にパワーアップ!
映画ゲストに、加藤雅也、吉沢亮、さらには、ふなっしー、そして、ふなっしーをモデルに造られたハイテクAIロボ:ブナッシーの声を演じる出川哲朗まで巻き込んで、遂にスクリーンに登場する!(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
映画は冒頭から軍隊並みに重装備したテロリストたちに、京極(唐沢)、望月(窪田)、松浦(藤木)、若山(竹内)が素手で立ち向かうところから始まります。
荒唐無稽なアクションにチープなCGで描かれ全く面白くないのですが、これは神奈川県警本部長(小日向)の肝煎りで制作した県警PR動画だと分かります。
横浜中央署の面々はこれを見ながら、やれ撮影に30日間要しただの、その間は捜査に支障をきたしただのと、ダラダラと下らないおしゃべりが続きますが、これは警察の中でも不祥事が多い神奈川県警を皮肉ってるんでしょうか?
映画はドラマを見てない人でも分かるように、ダイジェストで登場人物を紹介してくれるので置いてけぼりをくらうことはありません。
続いて映画版のゲスト、西園寺博士(加藤)、藤崎(吉沢)、ふなっしー、ブナッシー(声:出川)が登場し、西園寺博士が研究している人工知能を横浜中央署に試験的に導入することになります。
人工知能ブナッシーが常駐するので、よく喋るんですが、映画に来てまで出川さんの声聞きたくありません。
それで、刑事ドラマなので、事件が起こると思いきや、何も起こりません。
ずーっと、何かくだらないギャグをやってて面白くもなんともありません。
私がハイテンション系のギャグが苦手なせいもあると思いますが、特に何かのパロディになってる訳でもないので、どこが面白いのかが全く分からず、10秒に1回は「なんだ、このクソ映画は」という思考で頭の中は埋め尽くされてました。
105分の映画なので600回以上はそう思ってたことになります。
1時間くらい経ってやっと事件が起こります。
西園寺博士の助手の藤崎が裏切って、人工知能で世界征服をしようとします。
そこに不死身の体と思われた京極に余命幾ばくもない病気が判明し、娘(佐々木)と望月を結婚させようという話が絡んできます。
映画はメタ構造になってたり、第四の壁を突破して観客に話しかけたりしてくるんですが、ドイツ版のオリジナルもそうなんですかね?
Huluで確認しようとしたら、オリジナル版は消されてて確認できなかったのですが、そうでなかったとしたら、30年間昏睡(オリジナルは20年間)っていう設定が同じだけでドラマとしては全く別物ですよね。
上映中、望月が「あーもう早く家帰りてぇなぁ」と言うのですが、ドラマ版ではお約束のようですが、そんなの知らないから、観ているこっちが早く帰りたいです。
それで上記メタ構造があったり第四の壁を突破してたりするんですが、泣きのシーンでは大熱演な訳ですよ。
特に窪田さん、作品の質に見合わないっていうくらい大熱演の泣きの演技なんですけど、どういうテンションで観ればいいか分からないんですね。
脚本的に言っても死ぬ死ぬって言ってて死なない訳で、死ぬ死ぬ詐欺なんですが、あの設定であれだけの泣きの演技が出来る窪田さんは凄いと思います。
本当に全編、内輪ノリのようでいて内輪ノリにすらなっていないギャグやアクションに終始していて観るに堪えなかったのですが、あれが幼稚園児の学芸会なら微笑ましく観れるのですが、一流の役者陣集めて何やらせてるんだろうと思います。
俳優は基本、役を頂くという待ちの立場なので罪は無いと思うのですが、これを企画した上層部は一体何を考えてるんだと思います。
こんなくだらない映画で280館も占領して、他にかけたい映画だってあるでしょうし、上映したくても出来ない映画だってたくさんある訳で、そういう映画の芽も摘んでるかもしれない訳で関係者は猛省してほしいと思います。
Huluで始めたんならHuluでやれよと思います。
いや、ゴールデンウィーク明けの五月病じゃないですけど、観てるとうつ状態になって死にたくなりましたよ。
おまけに帰るときは混んでるはずの無い時間の電車が過去最高なくらいギュウギュウ詰めですし、コンビニで買い物したら会計が666円ですし、nanacoでと言ったらSuicaになってるし、散々な目に遭いました。
鑑賞データ
丸の内ピカデリー SMTメンバーズ割引クーポン 1200円
2017年 73作品目 累計75600円 1作品単価1036円
コメント