八方塞がりだが… ☆3点
予告編
映画データ
あらすじ
物語の舞台はまだマスコミやレコード会社などが発達していなかった1961年、NYのグリニッジ・ヴィレッジ。
ライブハウスで歌うフォーク・シンガーのルーウィン・デイヴィス(オスカー・アイザック)は、最近何をやっても裏目に出てばかり。
一文無しで知り合いの家を泊まり歩く日々。
つい手を出した女友達(キャリー・マリガン)からは妊娠したことを告げられ、おまけに仕方なく預かるはめになった猫にも振り回される始末。
山積みになったトラブルから逃げ出すようにルーウィンはギターと猫を抱えて人生を見つめ直す旅に出る。
ジャズ・ミュージシャン、ローランド(ジョン・グッドマン)との悪夢のようなドライブ、歌への信念を曲げれば成功するかもしれなかった有名プロデューサー(F・マーリー・エイブラハム)のオーディション、年老いた父との再会の末、とうとう歌をやめて父と同じ船員に戻ろうと決意するが、それさえもうまくいかない。
旅から戻りあらゆることに苦しめられ打ち拉がれたルーウィンはまたNYのライブハウスにいた。
歌い終えたルーウィンがふとステージに目をやると、そこにはやがてフォークの世界を大きく変えることになる無造作な身なりの若者、ボブ・ディランらしきシンガーの姿が。
同じような日々がまた回り始めたかのようにみえるルーウィンの人生。
しかしその外側で、彼の想いを受け継いだかのように、新しい時代がすぐそこまでやってきていた……。(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
正直、ボブ・ディランとか1960年代のフォークに思い入れがないと辛いかなぁと思います。
カンヌ映画祭グランプリということですが、他のコーエン作品と比べて、とりたてて凄いかというと、それほどでも無い気がします(というか『バートン・フィンク』でパルムドール獲ってるんですよね)。
みどころはやっぱり音楽シーンですかね。音楽シーンは凄くよかったと思います。
あとはキャリー・マリガン演じるジーンとの妊娠・中絶におけるやりとり。キャリー・マリガンがこれでもかって口汚く罵ってて、ここは凄く面白かったです。
あとは、やっぱり猫ちゃん。猫ちゃんが実にいい仕事してます。どうやって撮った(演技指導)のだろうと思います。
映画観てると、ルーウィンは才能はあるんですが他人に迎合することはよしとせず、人の忠告も聞かないから、そういうところはフォークというかロックな生き方という感じがします。
そんな感じの主人公なので、最後は八方塞がりで、詰んだ(チェックメイト)感じもして、救いの無いようなお話の気もしたんですが、これたった一週間の出来事なんですよね。
そう思うと、長い人生のたった一週間を切り取っただけだし、まだまだ色々な可能性があるよなぁと思いました。
何より、ルーウィンが相方の死を克服できたのが救いだったと思います。
鑑賞データ
新宿武蔵野館 HPクーポン使用 1500円
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