よく分からないがエネルギーはある ☆4点
予告編
映画データ
あらすじ
少女ハーリー(アリエル・ホームズ)はニューヨークの路上で暮らしており、過酷な現実を前にドラッグと同じくホームレスの恋人イリヤ(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)にすがって生きていた。ある日彼女は、本当に愛しているならできるはずだとイリヤに言われるまま、手首をカミソリで切ってしまう……。
(MovieWalkerより引用)
ネタバレ感想
2014年の東京国際映画祭グランプリ作品です。
お正月ということで新作公開も少なく、特に観たい映画もなかったので、大好きな『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督ジェームズ・ガンが絶賛していた(2014年の東京国際の審査委員長だった)ので観てまいりました。
ストーリーはニューヨークのドラッグ中毒のホームレスの若者を描いたものですが、映画は冒頭から不協和音とも言うべきドラッギーな音楽でかなりヤバかったです。
ジャンキーの脳内を追体験させられているような音で不快指数高いんですが、それがまたこの映画のエネルギーにもなっていました。
音楽には日本の冨田勲さん(私は知らなかったのですが)という方が参加されていて、この方はシンセサイザーの神様みたいな人だそうで、なるほどと納得の出来でございまして、それぐらい音楽は凄かったです。
主人公のハーリー(アリエル・ホームズ)はホームレスでドラッグ中毒ですが、売春等はせずに物乞いや万引きで暮らしてたり、顔はハンサムですがどうみても酷い男のイリヤ(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)に惹かれていたりと、よく分からないところがあるのですが、そういうところはあまり考えず、二人の破滅に向かっていく刹那的な生き方に注視しました。
ジャンキーでホームレスだからといって社会的な問題を描いた作品ではありませんし、かといってボニー&クライドみたいに犯罪に一直線という訳でもなくて、いまひとつ捉えどころがないですが、そこがジャンキー映画だと理解しました。
という訳で感想にするのが中々に難しい映画ですが、主人公のハリーを演じたアリエル・ホームズの実体験が元になってる映画だそうで、監督が彼女に自伝の執筆を依頼した上で主役にも抜擢したとのことです。
ルックスもいいですし、そんなに脱ぐ必要も無いシーンでスパッと脱いでるのも度胸ありますし、演技も悪くないですが、当の本人は女優業にもそんなに執着なさそうで、映画同様に中々に不思議であります。
鑑賞データ
新宿シネマカリテ 公式HPクーポン使用 1500円
2016年 2作品目 累計5400円 1作品単価2700円
コメント