うん、いいですねー面白い、お勧めです ☆5点
予告編
映画データ
あらすじ
ロサンゼルスにある一流レストランの<総料理長>カール・キャスパーは、メニューにあれこれと口出しするオーナーと対立し、突然店を辞めてしまう。次の仕事を探さなければならない時にマイアミに行った彼は、絶品のキューバサンドイッチと出逢う。その美味しさで人々に喜んでもらう為に、移動販売を始めることに。譲り受けたボロボロのフードトラックを改装し、マイアミ~ニュー・オリンズ~オースティン~ロサンゼルスまで究極のキューバサンドイッチを作り、売る旅がスタートした―。
(公式サイトより引用)
ネタバレ感想
平日の夜、サービスデーでもないのに結構お客さんが入ってました。
きっと口コミでこの映画のよさが伝わってるのでしょう。
かくいう私も全くのノーマークの映画でして、映画館の予告編で見たのかな?
予告編見てたら結構見に行きそうな感じもするのですが、ちょくちょく覗くヤフー映画でレビュー点数が高いので気になって観に行った次第です。
映画のあらすじは、料理の腕は確かだがネットリテラシー未熟なバツイチシェフがSNS炎上して雇われていたレストランをクビになり、移動販売車(フードトラック)で再起を図りながら、離婚した元妻と住んでいる息子との信頼関係も取り戻していくというロードムービーです。
この主役のジョン・ファブローという方を知らなかったんですが、アイアンマン1・2の監督だそうで(アイアンマン未見です)。
それで3の監督の座を蹴ってこの映画を撮ったと。
なるほど。
映画を観るとモノ作りに携わる人ならば誰でも経験するかもしれないジレンマを描いてるのではないかと思います。
主人公のシェフはその独創的な料理で料理人として一定の地位を確立しますが、現状はオーナー(ダスティン・ホフマン)が別に居る雇われシェフの身。
有名な料理批評家ブロガー(オリヴァー・プラット)が来るので新メニューを出そうとしますが、オーナーから通常メニューを出せと却下されてしまいます。
きっと映画界でもそうなのでしょう。
本当に撮りたい映画は撮れなくて、プロデューサーから尺を短くされたり、脚本変更を余儀なくされたり。
ファブロー監督がアイアンマン1・2を撮って3を撮らなかった理由がそのまま映画になっている気がします。
そしてこの映画、SNSの描き方がとても上手いと思いました。
これ以前にもフェイスブックやツイッターを取り入れた映画はありましたが、それらに比べると抜群に上手いですし、その部分の描写が非常に面白いです。
主人公のシェフ父はネットに疎い人ですが、元妻と一緒に暮らしてる小学生の息子はいまどきの子供でSNSの扱いに長けています。
この父子のコンビが織り成してく様が非常に面白かったです。
また父はモノ作り職人として、いい加減な仕事は許さない厳しい面を息子に教え、息子はネットの伝播力・影響力を父に教えてあげていく。
ネットも悪い面ばかりではないよと。
この映画ではvine動画も出てきたりするんですが、vineが6秒動画なのに対し、さらにその先をいく1秒動画なるものがあるようで、これが非常に効果的に使われていました。
息子が父と移動販売車で過ごす日々を毎日1秒動画に撮り溜めていくのですが、旅行が終わったあと、繋げたものを父にメールで送ります。
この1秒で繋げられた動画が非常にいいんです。
まるで映画『ニューシネマ・パラダイス』のラストで、検閲されてカットされたキスシーンのフィルムを繋げて見てるシーンのようで、ここは本当にグッときました。
映画はここで終わっても充分満足なんですが、ちゃんと更なるハッピーエンドが用意されていて重厚な脚本だなと思いました。
まぁ、ラストの展開は「現実はこう上手くはいかない」と書くと身も蓋もありませんが、映画の中でこのようにしっかりとハッピーエンドを見せてくれるのは嬉しいですし、明日からまた頑張ろうという気力も湧いてくるものです。
役者陣は息子役の少年(エムジェイ・アンソニー)が可愛くてよかったですし、一緒にレストランをやめて付いてきてくれるジョン・レグイザモ(この人時々他の映画で見ます)もよかったです。
また作品のスケールに対して、スカーレット・ヨハンソンやロバート・ダウニーJrなどのビックネームが出演してるのはきっと監督の人望なのでしょう。
とにかくこの作品、映画を普段からたくさん見る人もそうでない人にもお勧めですし、ツイッターもやると面白いよ、と言いたいです。
PS:あっ、肝心の料理のこと書いてなかった。料理はどれも美味しそうで完全に飯テロ映画ですし、キューバサンド食べたい!って思いました。
鑑賞データ
TOHOシネマズシャンテ シネマイレージ6P無料鑑賞 0円
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